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第58話
しおりを挟む「さて、カナを呼んでくるわね。少し待ってて」
「え?」
「あの子も、全部を知っている訳じゃないから。いい機会でしょ?」
言い残して、エレナ先生は出て行ってしまう。先生の家=カナの家だから、会うかもしれない可能性は想定してやってきた。でもそれはあったとしても偶然で……。
「……また騒がれないかな」
窓の外から庭を眺めていると、エレナ先生がカナを連れて戻って来た。カナは先生の後ろに隠れて、こっそりとこちらを見ている。
私服のカナを見るのは靴屋で偶然会って以来だ。カナはアイスブルーのジーンズにやや長めの白いセーターを着ている。
「こんにちは、カナさん」
どうしても他人行儀になってしまう。
とはいえ、今さら馴れ馴れしく接することもできない。
「……うん」
「ふたりとも、並んで椅子に座って。話、長くなるから。始めるわよ」
「はい」「うん」
俺とカナは横に1メートルほどの間隔をあけて、それぞれ用意された椅子に座る。エレナ先生は机の向こう側の椅子に腰かけ、両肘をつく。
「もう少しくっつけば? 二人とも、仲が悪いわけじゃないのよね?」
俺は椅子を動かしてカナに手が届くくらいの位置まで近づく。
「これでいいですか?」
「ち、近い! 近いわよ!」
カナが椅子から立ち上がり、壁の方に後ずさりしていく。
「……エレナ先生、俺は嫌われてるみたいです」
わざとらしく俯き、声のトーンも落としてみる。薙先輩や椎奈の話だと、俺から話しかけるのは良くないようなので、エレナ先生を介して同情心に訴えかけてみる。
「そうみたいね」
「帰った方がいいなら帰ります」
「……ダメ」
カナが戻ってきて、椅子に座る。
そして悩み抜いてようやく選び取った言葉を並べるような言い方で、
「帰らないで……。一緒に、聞きたい」
「ああ。俺は帰らないよ」
「そろそろいいかしら」
「うん。ごめんなさい」
「まずはアンドロイドのカナちゃんの事から話すわ。彼女の本名は、ニノミヤカナ。もちろん人間の女の子よ。両親は彼女が小学生に上がる前に離婚し、それ以来、彼女は母親から酷い虐待を受けていた。彼女には三つ年上のお兄さんがいて、その子が頑張って守ってくれていたみたいだけれど、子どもが子どもを守るのは難しい。虐待はエスカレートしていって、児童相談所に通報されたりもしていたみたいだけど、行政も後手後手で、結局カナは行方不明になってしまった。それから少しして、母親は焼身自殺」
「待ってください!」
「どうしたの?」
「……その、話が重いです」
「言ったでしょ、全部話すって。続けるわよ」
有無を言わさない感じだったので俺は黙る。
カナの横顔を見ると、まっすぐ先生のことを見ていた。
「記録上は行方不明。自宅でカナの血痕が見つかったそうだけど、それ以外の手掛かりはなくて、やがて捜査は打ち切り。母親と妹を失ったニノミヤカナのお兄さんは、父方の祖父に引き取られた。彼はとても優秀な子で、小中高と学年トップの成績、医療系の大学に入り、三年生のときに問題を起こして退学した」
「エレナ、問題って?」
「こっそり人間のクローンを作ろうとして退学。でも彼は大学を中退して、祖父の遺産で郊外に建てた自宅でクローンの研究を続けた。彼が作ろうとしていたのは妹のクローン。彼の自宅の地下室で、保存されたニノミヤカナの死体を見つけたわ。彼女は行方不明になったんじゃなくて、ずっと隠されていたの。お兄さんによって」
「ってことは、アンドロイドのカナは、お兄さんが作ったクローンってこと?」
平然と質問をするカナ。
「半分正解。クローン作りは失敗の連続で、知的レベルが人間に達したのはカナちゃんだけだった。でも彼女の体はとても弱くて、寿命を延ばすために何度も手術をして徐々に機械の体になっていった。首から下はクローンの部分がほとんど残らないくらいに。彼女の脳にも細工をして、決して逃げることができないように、秘密を洩らせないように言動まで束縛した。それがカナちゃんの正体。で、あの子が伊月の家にやってきたのは、」
「俺がハカナのことでテレビやラジオに出てたからですよね」
「そうね。でも彼女がお兄さんと住んでいた家を出ることを決断させた理由は、お兄さんが死んでしまったから。お兄さんが亡くなり、カナちゃんの体をメンテナンスできる人がいなくなってしまったから。彼女はひとりで死を待つだけになって、そんな時、伊月のことを思い出した。家族でもない女の子のことを何年もかけて一生懸命に探す家族――そこならアンドロイドの自分を受け入れてくれるんじゃないか、って。生を終える場所として、彼女は伊月家を選んだ」
「ずいぶん自分勝手な話ね。伊月も家の人たちも迷惑だったんじゃない?」
「さあどうかしら。本人に聞いてみたら?」
「そりゃあ、迷惑に決まってるだろ。真夜中にいきなり天井をぶち破って部屋に入ってきて、『お世話になります』だからな。あんなのを無条件で受け入れられるヤツなんていねー」
「だけど、伊月家はカナちゃんを受け入れた。彼女は、伊月の家で過ごしていくにつれて怖くなった。死んでしまうことが。死ぬためにやってきたのに、温かい家族の姿を見て、実際に触れて……最後に欲が出てしまったのね。その欲を振り払うように、生への執着を捨て去るために、自らを死に追いやった。自殺をして、自分の意志で人生を終わらせようとした」
「先生が来てなければ、本当にあれで終わってましたよ」
「さっきカナが、アンドロイドのカナちゃんはお兄さんが作ったクローンじゃないの?と聞いたけど、あなたこそ、お兄さんが作ったクローンだから」
「……そんなショックな事、よくズバッと言えるわね」
「聞きたかったんでしょ?」
「まあね。でも私はアンドロイドのカナでもある、それであってるよね?」
「その通りよ。宇佐美カナは、お兄さんが作った二体のクローンを合わせて生まれたのだから。知的レベルが人間並みで体の弱いカナちゃんと、知的レベルが人間以下で身体的には問題がないカナちゃん。それを手術でいいとこ取りをして、あなたになった」
「凄い技術」
「私、天才だから。と言いたいところだけど、お兄さんがヒントをたくさん残してくれたから。それがあったから、それほど時間をかけずに手術にまで漕ぎつけることができたの」
「つまり、アンドロイドのカナは、」
「あなたの隣にいるわ。人の脳を心や人格とするなら、宇佐美カナは、完全に彼女を引き継いでいる存在。手術の後遺症で記憶を失ってしまったし、アンドロイドのカナちゃんとは性格も違うように見えるけれど、これはこれで彼女の可能性だったのだと私は思うの。アンドロイドのカナちゃんは、異常な環境で生まれ育ち、何年も苦痛や恐怖で束縛され続けてきた。カナちゃんは、ああなるしか、ああ生きるしかなかったのよ。でも宇佐美カナ、この子は違う」
「リハビリは毎日本当に死にたくなる程つらかったけど……いまは痛みも殆どないし、自由に生きてるって感じ。アンドロイドのカナが普通の環境で生きてたら、こうなっていたってこと?」
「普通じゃないですよ。先生にそっくりだって、校内でも話題になってますから」
「私と一緒に生活しているからと言いたいんでしょうけど、関係ないわよ。カナはもともとこういう性格なの」
「ホントですかね」
「ねえカナ。そうでしょ?」
「エレナはお姉ちゃんだからね。妹が姉に似るのは自然なことよ」
カナは楽しそうに笑う。
「……まあいいわ。話を進めるわよ。私はこうして二つの命を繋いだ。その結果として残ったのが、アンドロイドのカナちゃんの体と、宇佐美カナ。カナちゃんの体は、カナのリハビリが終わって間もなく、私たち二人で庭に埋葬したわ。伊月に話したら、号泣すると思ったから」
「だから、しませんって」
「そうかしら。今でこそ安定しているように見えるけど、カナが通学しはじめた後も長いあいだ酷い顔をしていたわよ。今でも、宇佐美カナは、あのカナとは別人だって。比べているのでしょう?」
「……それは」
「いいよ、伊月。思っていることを言って。隠される方がつらいから」
瞳を潤ませながらそんなことを言われてしまうと、この気持ちを誤魔化すことなんてできない。
俺はため息を一回ついてから、
「なら正直に言うからな。俺はずっとアンドロイドのカナと、宇佐美カナを比べてるよ。だって、俺が出会って、何日も一緒にいて、一緒に飯食って、一緒にゲームやって……好きになったカナは、アンドロイドのカナだからな。体も声も変わって記憶も失っているんじゃ、別人と同じだ」
「酷いっ! どれも私にはどうしようもないことじゃない!」
「……そう言われても」
「こっちの身にもなってよ! 散々、伊月の話を聞いて洗脳されてるんだから!」
「それって俺の責任か? カナの音声で洗脳されたのなら、カナのせいじゃないか。つまりは自分自身のせいだろ」
「本当に酷いっ! そんな言い方しなくてもいいじゃない!」
「二人とも、やめなさい。伊月の気持ちもわかるけど、アンドロイドのカナちゃんは、この子そのものだから。そんなにイジメないで頂戴。別人別人言われても、困るだけだし」
「……わかりました」
「私はどうすればいいのよ」
「カナちゃんのことを度外視したら、伊月に宇佐美カナはどう見えるの? 」
「どうって……?」
「見た目とか、性格とか、行動とか」
「……見た目は……美人だと思いますよ。性格は明るいし、誰とも仲良くやってるみたいですし、悪い話は聞いたことが無いです。勉強もできて、行動的なところも宇佐美先生を見ているようで、素直に凄いと。歌もうまいって聞きました」
「……それって完全に好きってことじゃない!」
「いや、全然違うだろ」
「どうしてよ!?」
「客観的な感想だから。俺はお前とほとんど話したことないし……」
「なら客観的には好印象ってことね!」
押しが強い。
こういうところがあのカナとは真逆なんだけど、それを口に出すと面倒なことになりそうなので言わないでおく。
いや、アンドロイドのカナも、強引さでは変わらないか。違いは声と口調だけなのかもしれない。
「まあ……そうだな」
「嫌われてなくて良かったわね。また始めればいいじゃない。同じクラスなんだし、たくさん話して、一緒に遊んで、友達になれば」
「そうね!」
「ちょっと聞いていいか?」
「なに?」
「アンドロイドのカナから何を吹き込まれたんだ? 俺は見ての通り、イケメンでもなければ聖人のような性格もしてないし、口は悪いし、すぐ人を傷つけることばかり言っちまう。そこまで興味を持たれる存在じゃないからな」
「うーん。カナから言われたのは、あなたに会って欲しいってことと、あなたが良い人ってことと、あなたの前で手紙を読んで欲しいってことくらいかな」
「それだけ?」
「うん。あと、リハビリ中とか、伊月と手紙のやりとりをしてた時は、毎日カナの残したメッセージを聞いてて……『伊月』の名前を繰り返し聞いてたから、それが心に影響を与えているのかも。今もこうして話してるだけでドキドキが凄いもの」
そう言って自分の胸に手を当てるカナ。
ちらりとこちらを見て、
「……触ってみる?」
「アホか。どういう神経してるんだ、お前は」
「私がどれだけドキドキしているのかなんて、口で言ってもわからないでしょ?」
「だからって、触らせようとするな」
「いいじゃない。減るものじゃないんだから」
「……先生、助けてください」
「この子、誰に似たのか羞恥心が薄いのよね。でも伊月だからじゃないの? 他の男子には同じことしないわよね」
「するわけないでしょ!」
「ほら」
「何が『ほら』ですか」
「もういいわよ。落ち着いてきたし。伊月こそ意識し過ぎなんじゃないの?」
「カナが意識しなさ過ぎなんだよ」
「そうかなぁ」
「ふふ。だいぶ距離感が縮まってきたわね。これなら学校でもうまくやれるかしら」
「確かに! なんだか大丈夫な気がする!」
そう言われてみると、エレナ先生を仲介しなくてもカナと普通に話ができている。
「そういや、俺の前で手紙を読むように言われてるんだっけ?」
ついでにこの用も済ませることができるんじゃないか。
「そうね! せっかくだから、いま読んじゃうわ! ちょっと待っててね」
立ち上がると、駆け足で部屋から出て行ってしまう。
ばたんと勢いよくドアが閉まり、俺とエレナ先生は静寂に取り残される。
「ごめんなさい。騒がしくて」
「いえ……」
「カナが戻ってくる前に、伊月に頼みたいことがあるの」
「はい。なんですか?」
「あの子、元気そうに見えるけど、大手術をしてからまだ半年も経ってないの。驚異的な早さで回復してきたけど、ちょっと無理してる気がして。毎日薬も飲んでるし、リハビリも完全には終わってないし。心の健康に体の健康が追いついてきていないっていうか、バランスが取れていない。伊月の言葉だからって素直に聞いてくれるとは思えないけれど、あまりに無茶するようなら止めて欲しいのよ」
「無茶苦茶元気そうですけど……わかりました。明日からは学校で話ができそうですし」
「ありがと」
廊下を駆け抜ける音が近くなってくる。
行きと同じように、ばたんと大きな音を立てて部屋のドアが開け放たれる。
「おまたせっ!」
「廊下を走らない。また怒られるわよ」
「仕方ないじゃない。待たせたら悪いし。それよりもこれよ、これがカナからの手紙! 内容は知らないわ!」
カナは白い封筒を持っていた。
雑にそれを開いて、一枚の手紙を取り出す。
「いいわね! 読むわよ!」
「ああ」
「私もここにいていいのかしら」
「もちろん、エレナは家族だから。じゃあ読むわね。ええと、」
カナは立ったまま、手紙を広げ、静かに文章を眺める。だが、にこにこと文面をなぞっていた目線が止まり、表情も固まる。
「なにこれ?」
「なんて書いてあったの?」
「『宇佐美エレナは、確実に嘘をつく。二人でエレナを止めてください』」
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