放置された公爵令嬢が幸せになるまで

こうじ

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私が聖女?

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「え?私が聖女?」

「細かく検査をしないといけませんが間違いなくアイネス様は聖女の資格があります」

 え? 妹が聖女じゃないの?

「なんで私が?」

「実はここに来てから感じていたんですがあの小屋を中心に『聖域』が広がっていたんです」

 聖域?

「聖域ってなんですか?」

「聖域とは聖女様の恩恵を授かっている場所を指します。普通は訓練して徐々に拡大していく物なんですがこの領地全体が聖域となっているかもしれません」

 マジですか……。

「でも、それって妹の力では?」

「いえ、……実は余り表には出していないのですがエミリア様が聖女になられた時に改めてエミリア様の力を調べたんですが値が聖女と認定出来るギリギリだったのです」

「前調べた時は違っていたんですか?」

「えぇ、前はこの家で調べたんですがもしかしたらアイネス様の恩恵の影響を受けていたかもしれません」

 え、私の聖女としての力ってそんなに凄いんですか?

 でもよくよく考えてみると私が育てた野菜は領地の中でも大きいし美味しいと評判だ。

 もしかしたら聖女の力を知らない内に使っていたのかもしれない。

「普通は聖女になる為には教会で教育を受けるのですがアイネス様はどうやらある程度は使いこなせているようですね」

「そうなんですか?」

「畑や小屋の中を見たらわかります」

「でも、私が聖女だとしても既に妹が聖女として発表されてるんですよね?今更訂正とか出来るんですか?」

「そこは上層部の判断次第です」

 そう言ってカリーナ様は苦笑いをした。



 
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