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【最終話】解放/あとがき+今後

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俺たちは解放された。

結局貴族たちはフォスター様のような例外を除いて、ほぼ全員処刑された。
お城に勤めていた人たちは、結構な数が不正をしていたようで、「そんな奴らは雇えない」という隣国の方針により、僻地での強制労働に決まった。
もちろん
不正をしていない人もいて、その人たちは、解雇という形になった。幾ばくかの金銭を渡されて。
他にも、優秀で不正をしておらず、実績のある人間は、隣国に雇われて、城で引き続き働くらしい。


俺は「解雇」
ノーチェも、戦闘には参加したが、元々兵士でもなんでもないし、貴族でもないと判明したので、解放されている。

「これからどうする?」

「どうするも何もねぇよ」

俺が聞くと、ノーチェは呆れ返ったような表情で、キッパリと言った。


「帰るぞ」


当たり前のように、俺を含めて考えてくれる彼に、少し泣きそうになる。

「ああ、帰ろう」

感情を堪えながら、前を歩くノーチェを追いかける。

ふと、ノーチェが何かを思い出したかのように、立ち止まって振り返った。

「俺、お前のこと好きだから」



え。


悪戯っぽく笑って、彼は再び前を向いてしまう。
ノーチェってあんな表情もできたんだ、なんて、言われた言葉を意識しないようにしてみるが、
だんだんと自分の顔が熱くなっていくのを感じた。

不意打ちは、ずるい。

素直に気持ちを口に出せる彼の純粋が眩しく思えた。
たった数才年下なだけなのに。

臆病な俺は心の中でそっとその言葉を呟いて、ノーチェの後を追いかけるのだった。






おわり



【あとがき】

ここまでお読みいただきありがとうございます。
早く完結させたくて、後半は本当に書きたいところしか書いていない、読むにはだいぶ適さない形になってしまいました。すみません。
伏線も回収していない気がしますし、設定もぐだってますし、フォスター様のことかけなかったし。。。

至らない点を挙げればキリがないと思いますが、とにかく完結させられてよかったです。


【今後の予定】
○人物設定+人物の過去
○お兄さん(アルム・フェアラート)の過去

上記2つはいつかあげます。
特に人物設定については本編未公開情報、結構あります。

○フォスター様と牢屋の管理人
○リック隊長の過去

次の2つは、気が向いたら書きます。

以上です。

ありがとうございました。


追記
次は「クズ人間」×「健気な?ヤンデレ?メンヘラ?な竜」をテーマに作品を考えています。
よければまたお付き合いください。
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