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1.僕の、家へ
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リビングでは彼女-神田寧音がソファに座ってテレビを見ていた。
テレビではお笑い番組をしている。
僕は珈琲とクッキーの入ったお皿をテーブルの上に置くと寧音の横に少し離れて、ソファに座る。
テレビのお笑い番組では寧音が好きだと言っていた芸人がコントをしている。
寧音はテレビを見て笑っている。
僕はそんな寧音を見詰めている。
「………何?」
視線に気付いた寧音は、訝しげに首を傾げて僕を見た。
僕は慌てて視線をテレビに向ける。
「…いや、このテレビ面白いね」
…白々しかったかな……。
そう思いつつも、寧音との距離を縮めて座り直す。
すると。
寧音は僕が距離を縮めた分、僕と距離を置いて離れて座り直した。
………あれ?
…コホン。
気を取り直して。
もう一度。
寧音が僕から離れた分、寧音に近付いて座る。
すると。
僕が寧音に近付いた分、寧音は僕から離れて座り直した。
…う~ん……。
どうしたらいい雰囲気にもっていけるんだ?
わかんないぞ。
治夫-佐藤治夫の口車になんか乗せられるんじゃなかった。
僕は治夫の言葉を思い出し、心の中で溜め息を吐く。
テレビではお笑い番組をしている。
僕は珈琲とクッキーの入ったお皿をテーブルの上に置くと寧音の横に少し離れて、ソファに座る。
テレビのお笑い番組では寧音が好きだと言っていた芸人がコントをしている。
寧音はテレビを見て笑っている。
僕はそんな寧音を見詰めている。
「………何?」
視線に気付いた寧音は、訝しげに首を傾げて僕を見た。
僕は慌てて視線をテレビに向ける。
「…いや、このテレビ面白いね」
…白々しかったかな……。
そう思いつつも、寧音との距離を縮めて座り直す。
すると。
寧音は僕が距離を縮めた分、僕と距離を置いて離れて座り直した。
………あれ?
…コホン。
気を取り直して。
もう一度。
寧音が僕から離れた分、寧音に近付いて座る。
すると。
僕が寧音に近付いた分、寧音は僕から離れて座り直した。
…う~ん……。
どうしたらいい雰囲気にもっていけるんだ?
わかんないぞ。
治夫-佐藤治夫の口車になんか乗せられるんじゃなかった。
僕は治夫の言葉を思い出し、心の中で溜め息を吐く。
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