学生時代

Me-ya

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3.雨やどりの教室で消えた初恋

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何が起こったんだ?

「あの日、寧音が言ったんだ。“隼人とキスした私とキスしてみたくない?”ってね。まさかその場面を隼人に見られていたなんて気付かなかったけど」

治夫は呆然としている僕に、唇を近付けてきた。

固まった僕に、治夫の整った顔が近付いてくる。

…なんて、悠長に固まっている場合じゃない!!

気をしっかりもつんだ!!

「ちょ、ちょ、ちょっと、ま、待て!!」

裏声ながらも、何とか声が出た事にホッとする。

「…何?」

だ~か~ら!!

そんな甘い眼差しで僕を見るな~!!

…間違っている。

分かんないけど…色々と間違っているぞ、治夫。

「…おっ、男が好き、なのか?」

「まさか。隼人が好きなだけ」

クスリと笑って、答える治夫。

ん?

僕が好きなだけって…。

ま、まさか…もしかしてとは思うが、万が一にも勘違いしていたら…。

「ぼ、僕は男で…」

「知ってる」

そうか。

知ってたのか。

そりゃ、よかった。

…じゃなくて!!
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