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5.恋と、嘘と、現実と
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だが、道路を横切ろうとした僕の耳に派手なクラクションとブレーキ音が聞こえた。
迫る車と、驚いた顔をしてハンドルを握る運転手。
避ける事もできず、その場に固まって動けずにいる僕。
撥ねられる!!
そう思った時。
「危ないっ!!」
声がして、僕は誰かに突き飛ばされた。
その直後。
ドンッという、何かがぶつかった音。
悲鳴、怒号が聞こえた。
…何が起こったのかわからない。
僕は道路に無傷で投げ出されていて。
少し離れた場所で、車が停まっていて。
治夫が倒れていた。
そして…。
血が…。
赤い血が…。
倒れている治夫に駆け寄ろうとするが、足や身体全体が震えて動けない。
治夫の名前を叫ぼうと口を開くが、声が出ない。
僕は道路に倒れたまま、動く事もできず、皆が治夫に駆け寄っていくのをただ、見詰めていた。
少しして救急車が到着し、治夫が連れていかれる。
担架に乗せられた治夫はピクリとも動かない。
そして僕は……………。
……………………………………………………。
…………………………。
……………。
迫る車と、驚いた顔をしてハンドルを握る運転手。
避ける事もできず、その場に固まって動けずにいる僕。
撥ねられる!!
そう思った時。
「危ないっ!!」
声がして、僕は誰かに突き飛ばされた。
その直後。
ドンッという、何かがぶつかった音。
悲鳴、怒号が聞こえた。
…何が起こったのかわからない。
僕は道路に無傷で投げ出されていて。
少し離れた場所で、車が停まっていて。
治夫が倒れていた。
そして…。
血が…。
赤い血が…。
倒れている治夫に駆け寄ろうとするが、足や身体全体が震えて動けない。
治夫の名前を叫ぼうと口を開くが、声が出ない。
僕は道路に倒れたまま、動く事もできず、皆が治夫に駆け寄っていくのをただ、見詰めていた。
少しして救急車が到着し、治夫が連れていかれる。
担架に乗せられた治夫はピクリとも動かない。
そして僕は……………。
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……………。
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