8 / 60
1ー7
「…今日は…晃の代わりに来た…」
緊張で口の中がカラカラに乾く。
せめて、声が震えないように気を付けた。
速水は何も言わないまま、俺を見続ける。
晃じゃなく、俺が来た事に驚いているのか、いないのか…その表情からはわからない。
俺も速水の瞳を見詰め続ける。
今更、瞳を逸らすなんて恐くてできない。
そうして何時間にも思える時間…実際は何分という短い時間だったと思うが…、俺達は見詰めあっていた。
緊張に耐えきれず貧血を起こす直前、速水の手が俺の腕を掴み、用具室の中に放り込まれた。
俺が用具室の地面に倒れ込むと、埃が舞う。
「…痛…」
突然のことに驚き、立ち上がろうとした俺の背中に速水が覆い被さってくる。
「…な…何…?」
「晃の代わりに来たんだろ?だったら大人しくしていろ」
俺の耳元で速水が囁く。
それでも俺は自分の身に何が起きているのか、わからなかった。
ただ、逃げないと…とは思った。
だが、緊張に強張った俺の身体は思うように動いてくれない。
「…た…助け…」
緊張で口の中がカラカラに乾く。
せめて、声が震えないように気を付けた。
速水は何も言わないまま、俺を見続ける。
晃じゃなく、俺が来た事に驚いているのか、いないのか…その表情からはわからない。
俺も速水の瞳を見詰め続ける。
今更、瞳を逸らすなんて恐くてできない。
そうして何時間にも思える時間…実際は何分という短い時間だったと思うが…、俺達は見詰めあっていた。
緊張に耐えきれず貧血を起こす直前、速水の手が俺の腕を掴み、用具室の中に放り込まれた。
俺が用具室の地面に倒れ込むと、埃が舞う。
「…痛…」
突然のことに驚き、立ち上がろうとした俺の背中に速水が覆い被さってくる。
「…な…何…?」
「晃の代わりに来たんだろ?だったら大人しくしていろ」
俺の耳元で速水が囁く。
それでも俺は自分の身に何が起きているのか、わからなかった。
ただ、逃げないと…とは思った。
だが、緊張に強張った俺の身体は思うように動いてくれない。
「…た…助け…」
あなたにおすすめの小説
【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』
バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。 そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。 最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
【完結】みにくい勇者の子
バナナ男さん
BL
ある田舎町で農夫をしている平凡なおっさんである< ムギ >は、嫁なし!金なし!の寂しい生活を送っていた。 そんなある日、【 光の勇者様 】と呼ばれる英雄が、村の領主様に突然就任する事が決まり、村人達は総出で歓迎の準備をする事に。 初めて会うはずの光の勇者様。 しかし、何故かムギと目が合った瞬間、突然の暴挙に……? 光の勇者様 ✕ 農夫おっさんのムギです。 攻めはヤンデレ、暴走ロケット、意味不明。 受けは不憫受け(?)だと思いますので、ご注意下さい。ノリよくサクッと終わりますm(__)m 頭空っぽにして読んで頂けると嬉しいです。
伝導率30%の体温
温 詩夏
BL
良太は優しくて真面目な、普通の会社員。
一人で生きると決めていたけれど、同期だった修真に恋をした。
好きだと気づくまでに時間がかかって、
好きだと分かってからも心が追いつくのには時間がかかる。
そんな、初めての恋の温度に静かに触れていく物語です。
*
読んでくれる方にこの子の背中をそっと見守ってもらえたら嬉しいです。
【完結】もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《根暗の根本君》である地味男である<根本 源(ねもと げん)>には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染<空野 翔(そらの かける)>がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。