48 / 48
本心がわからない横顔、納得いかないロマンス
5
しおりを挟む
-目の前に映画のチケットが2枚。
「これ、樹生がちょ~楽しみにしていた映画のチケット。あげる」
ちょ~に力を込めて、笑顔で映画のチケットをオレに差し出してきた彰。
オレが樹生を狙っている事を知っていての彰のこの態度。
-嫌な予感しかしない。
オレが見たところ、樹生と彰のカップルは皆が思っているほどにはラブラブじゃない。
いや、樹生は確かに彰に惚れているみたいだけど。
(とはいえ、オレが意味ありげに見詰めただけでぐらつく程度の気持ちって事だけど)
彰の方は樹生にそんなに惚れている…とはオレには見えない。
だが、そうはいっても幼馴染みらしいし、嫌っているようにも見えない。
ふたりでいる時はほどほどに仲が良さそうに見えた。
それなのに。
そんな彰が樹生を狙っているオレに映画のチケットを…?
樹生を襲うチャンスをオレにくれるって…?
確かにオレは樹生を狙っている。
樹生を抱きたいと思っている。
抱くだけじゃなく、あんな事やこんな事もしたいし樹生が知ったら烈火のごとく怒りそうな恥ずかしい台詞だって言わせたい(だが、樹生は烈火のごとく怒るかもしれないけど内心はそういう事が嫌いじゃないと…いや、好きなんじゃないかとオレは思っている)。
そんな邪なオレの気持ちを彰はうすうす気付いているはず。
(…何を企んでいる…?)
(まさか惠と治朗を交換しようなんて言うんじゃないだろうな?)
彰が惠を気にしている事には気付いていた。
最近、惠の周りをちょろちょろしていて目障りだと思っていたけど。
差し出されたチケットを手を出さずに見詰めたままのオレに彰は。
「大丈夫。その代わりに何かしてくれなんて言わないから…僕もたまには息抜きしたいし…それに樹生も治朗の事が気になるらしくて…気付いているんでしょ?樹生も治朗を意識しているって…あんなに樹生を見ているんだからさ」
ニッコリと笑ったまま樹生を裏切る彰を凝視する。
-確かに。
樹生がオレを意識しているのには気付いていた。
オレが樹生を見ると必ずといっていいほど樹生もオレを見ていて、目が合うとぎこちなくオレから視線を逸らす。
オマケに不自然なほどに露骨にオレを避けているし。
オレを意識しないでおこうとして、余計に意識しまくりなのが丸わかり。
-オレを気にしているのはバレバレだ。
それなのにオレが声をかけようとすると逃げるから、なかなかお近づきにはなれずにいた。
どうしたもんかと思っていたけど。
「………いいのか?」
-樹生を抱いても?
オレの問いに。
「いいよ」
迷わず答える彰に。
差し出されていた映画のチケットに、手を伸ばした。
「これ、樹生がちょ~楽しみにしていた映画のチケット。あげる」
ちょ~に力を込めて、笑顔で映画のチケットをオレに差し出してきた彰。
オレが樹生を狙っている事を知っていての彰のこの態度。
-嫌な予感しかしない。
オレが見たところ、樹生と彰のカップルは皆が思っているほどにはラブラブじゃない。
いや、樹生は確かに彰に惚れているみたいだけど。
(とはいえ、オレが意味ありげに見詰めただけでぐらつく程度の気持ちって事だけど)
彰の方は樹生にそんなに惚れている…とはオレには見えない。
だが、そうはいっても幼馴染みらしいし、嫌っているようにも見えない。
ふたりでいる時はほどほどに仲が良さそうに見えた。
それなのに。
そんな彰が樹生を狙っているオレに映画のチケットを…?
樹生を襲うチャンスをオレにくれるって…?
確かにオレは樹生を狙っている。
樹生を抱きたいと思っている。
抱くだけじゃなく、あんな事やこんな事もしたいし樹生が知ったら烈火のごとく怒りそうな恥ずかしい台詞だって言わせたい(だが、樹生は烈火のごとく怒るかもしれないけど内心はそういう事が嫌いじゃないと…いや、好きなんじゃないかとオレは思っている)。
そんな邪なオレの気持ちを彰はうすうす気付いているはず。
(…何を企んでいる…?)
(まさか惠と治朗を交換しようなんて言うんじゃないだろうな?)
彰が惠を気にしている事には気付いていた。
最近、惠の周りをちょろちょろしていて目障りだと思っていたけど。
差し出されたチケットを手を出さずに見詰めたままのオレに彰は。
「大丈夫。その代わりに何かしてくれなんて言わないから…僕もたまには息抜きしたいし…それに樹生も治朗の事が気になるらしくて…気付いているんでしょ?樹生も治朗を意識しているって…あんなに樹生を見ているんだからさ」
ニッコリと笑ったまま樹生を裏切る彰を凝視する。
-確かに。
樹生がオレを意識しているのには気付いていた。
オレが樹生を見ると必ずといっていいほど樹生もオレを見ていて、目が合うとぎこちなくオレから視線を逸らす。
オマケに不自然なほどに露骨にオレを避けているし。
オレを意識しないでおこうとして、余計に意識しまくりなのが丸わかり。
-オレを気にしているのはバレバレだ。
それなのにオレが声をかけようとすると逃げるから、なかなかお近づきにはなれずにいた。
どうしたもんかと思っていたけど。
「………いいのか?」
-樹生を抱いても?
オレの問いに。
「いいよ」
迷わず答える彰に。
差し出されていた映画のチケットに、手を伸ばした。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
オム・ファタールと無いものねだり
狗空堂
BL
この世の全てが手に入る者たちが、永遠に手に入れられないたった一つのものの話。
前野の血を引く人間は、人を良くも悪くもぐちゃぐちゃにする。その血の呪いのせいで、後田宗介の主人兼親友である前野篤志はトラブルに巻き込まれてばかり。
この度編入した金持ち全寮制の男子校では、学園を牽引する眉目秀麗で優秀な生徒ばかり惹きつけて学内風紀を乱す日々。どうやら篤志の一挙手一投足は『大衆に求められすぎる』天才たちの心に刺さって抜けないらしい。
天才たちは蟻の如く篤志に群がるし、それを快く思わない天才たちのファンからはやっかみを買うし、でも主人は毎日能天気だし。
そんな主人を全てのものから護る為、今日も宗介は全方向に噛み付きながら学生生活を奔走する。
これは、天才の影に隠れたとるに足らない凡人が、凡人なりに走り続けて少しずつ認められ愛されていく話。
2025.10.30 第13回BL大賞に参加しています。応援していただけると嬉しいです。
※王道学園の脇役受け。
※主人公は従者の方です。
※序盤は主人の方が大勢に好かれています。
※嫌われ(?)→愛されですが、全員が従者を愛すわけではありません。
※呪いとかが平然と存在しているので若干ファンタジーです。
※pixivでも掲載しています。
色々と初めてなので、至らぬ点がありましたらご指摘いただけますと幸いです。
いいねやコメントは頂けましたら嬉しくて踊ります。
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる