BL妄想垂れ流し話

3話

騎士団長「とりあえず、自室に戻りましょうか。このままでは殿下もお辛いでしょうし」

そう言って、僕は自室に戻ることになった。

それに気づいた叔父上と父上に言われ、いやいやついてきた1番目の兄上も一緒だ。

魔法師団長「…さて、殿下もいきなりのことで驚かれたと思いますが、今一度説明いたします。突然のことで受け入れられないと思いますがとりあえず聞いてくださいね」

ベッドにソル様に寝かせてもらった僕に魔法師団長が優しい口調で語りかける。

魔法師団長「まずは自己紹介ですね。私は魔法師団長を務めております。ウィリアムといいます。そして右から騎士団長のナイトン、リシャール公爵家当主であり、商売にてこの国を支えているミハエラ様、そして殿下の叔父君であり、隣国との国境を見張る重要なお役目を務めている辺境伯ライグラス様…。そしてこの度、陛下のご命令で我々5名が殿下の婚約者になりました」

ウィリアムの話が一通り終わると、僕は疑問を投げかける。

「なんで、僕なの？5人とも重要な役職に就いてるし、見目もいい。なんで普段役立たずだと言われている僕が…」

ライグラス「王家に繋ぎ止めるためだよ」

僕の疑問にそう叔父上が苦々しい口調で答える。

ライグラス「最近、兄上とその息子である王太子達の目に余る行動に嫌気がさして離反する家臣が増えていてね、兄上としてはなんとしても我々には離れてほしくないんだろう。俺も婚約したのだから王都に住めと言われたよ。まぁ、辺境には優秀なのが沢山いるから俺がいなくともどうにかするとは思うが…」

なるほど、王命なら仕方がない。叔父上のことも多少心配ではあるが、叔父上が大丈夫だというなら大丈夫なんだろう。僕がわかりましたと了承すると叔父上達は申し訳無さそうに僕を見た。

…叔父上達が悪いわけではないのに。むしろ僕のようなのが婚約者でこちらが申し訳ない。叔父上達はいずれも見目がよく女も男も放っておかないだろう。年を多少とってはいるが、それもまたいい味をだしている…らしい。侍女達が話しているのを聞いたことがある。

王太子「…ふん！やっと話がまとまったか。ではお前が住む屋敷は用意してあるからさっさと出ていけ！」

そう兄上が喚き立てる。ちなみにさっきから叔父上達の話にちょくちょく口をだしたり、喚いていたりしたが皆無視していたため、僕も気にしないようにしていた。

ミハエラ「…さきほど王太子殿下がおっしゃられたように屋敷を新しく用意させてもらいました。我々で色々話し合った結果殿下がこのまま王家の自室に住まわれると害がおよぶ可能性があったので新しく用意した屋敷で我々と過ごしてもらいます。使用人達は我々が信用を置ける者たちですので安心してお過ごしくだされば幸いです。」

「お心遣いありがとうございます。わざわざ屋敷まで用意してもらって申し訳ありません…。ありがたく使わせてもらいます。」

そう言って僕は頭をさげた。