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第1章 始まりの章
03 共感者
改めて自分の力量を確認した彼は、以前、微かに何かを感じた奴隷館を訪れていた。
彼は奴隷館に入り、中を見回す。中は薄暗く、怪しさを醸し出していた。店主と思われる人物が、入ってきた彼に話し掛けてきた。
「…いらっしゃい。購入か?売却か?冷やかしか?」
「取り敢えず…購入かな?気に入ったのが居たら買っても良い。予算は…そうだな、黒金貨50枚はある。」
「へっへっへ…坊っちゃん。どんな奴隷をお探しですかい?ウチは借金奴隷から戦闘奴隷、家事奴隷…性奴隷何でも取り揃えておりますぜ…。」
彼は商人に言った。
「1人ずつ見て決めます。案内してもらえますか?」
「良いでしょう、此方へ…。」
彼は中へと案内された。狭いが、1人1人部屋を与えられ、身綺麗にされている。中には腕や足が無かったりする者もいた。彼は1人1人順番に見ていく。すると、1人の女が目についた。彼は商人に問い掛ける。
「彼女は?」
「はいはい…えぇっと……。借金奴隷ですな。何でも家が商売をしており、支払う金を盗まれたとかで…。金に困った親が娘を私共に売った訳でして。まぁ…結局金が足りず店は潰れ…、一家は離散。父親は迷宮に入りモンスターに殺られ、母親は娼館行きって感じでして…。」
「成る程、彼女と2人で話がしたい。いいかな?」
「…話だけですぜ?手は出さんで下さいよ?」
「出さないよ。話を聞くだけだ。」
「へぇ…。じゃあ…ごゆっくり…。」
そう言って商人は場を離れていった。
彼は女に話し掛ける。
「さっきの話は本当?」
「はい…。」
「お金、盗まれたって。相手は…【勇者】…だろ?」
「っ!それが何ですか?」
「勇者が憎いか?」
「憎いに決まってるじゃないですか!我が物顔で家に押し入り、タンスや宝箱を漁り、金があれば奪っていく…。誰もが勇者を恐れ何も言わない…!仕方がない事だって…皆どうかしてるっ!勇者のせいで私は奴隷にされ、父は死に、母は身体を売らなければならなくなった!これが憎くなくて何だと言うのですか!?仕方がない?ふざけないでよっ!はぁっ、はぁっ!」
彼女は怒りを露にした。そんな彼女に、彼は救いの手を差し出す。
「復讐…したくないか?」
「えっ?」
「勇者に復讐したくないかと聞いているんだよ。」
「ま、まさか…!そ、そんなの…だって…相手は勇者なのよ!?不思議な力を使うし、勝てるわけ…。」
「勝てるさ。現に俺は勇者を何人か殺している。俺も勇者って奴は頭が可笑しい奴等だと思っている。仲間にならないか?一緒に勇者達に鉄槌を下そうじゃないか。」
彼女は目の前の人物を見る。信用してもいいのだろうか。騙されていないか。それか、目の前の人物が勇者ではないか。思考を巡らせ、1つ要望を言った。
「あなたが勇者ではないと言う事を証明できますか?」
「?難しいな、ステータスを見せれば良いか?」
「はい、勇者ならば、称号欄に必ず【勇者】と書かれている筈です。それを示して欲しい。仮に先ほど貴方が言った事が本当で、勇者に復讐出来るなら…私は生涯貴方に尽くします。身の回りの世話や、よ…夜のお世話でも…。」
彼は、彼女の目の前でマッサらな鑑定紙を取り出し、仕掛けが無い事を確認させた後、魔力を流し、ステータスを表示させる。彼女はそれを見て涙を流した。
「は…ははっ…♪称号:勇者殺し…。本当…だったのですね!あはっ、あははははっ♪ガゼル様…どうか私を買って下さい。そして、目の前で苦しみながら死ぬ勇者の姿を私に見せて下さいっ!それが叶うなら…私は…何でもします!」
「わかった、名前は?」
「名前は奴隷に落ちた時に無くなりました。ご主人様であるガゼル様がお付け下さいませ…。」
「わかった、取り敢えず手続きしてくるから待っててね?ユワン。」
「…♪ユワン、それが私の新しい名前!ありがとうございます!」
「ははっ、喜んで貰えて嬉しいよ。じゃあ、行ってくる。」
彼は商人の所へ行き、購入の意思を伝える。
「毎度っ。それで、料金になりやすが…。奴隷として買うなら…戦闘向きでは無いので、黒金貨5枚で。」
「え?他にもあるのですか?」
「はい、購入した時にウチが親らに払った額を頂けるのでしたら…、奴隷紋無しでお売り出来ます。ま、戸籍はありませんがね。世間では死んだ扱いになりやす。どうしやすか?坊っちゃん。その場合…黒金貨30枚になりやすが…。」
彼は、迷わず商人に黒金貨30枚を払う。
「おほぉっ♪毎度ど~も。今お連れ致しやすので、此方でお待ち下せえ。」
商人は彼女を迎えにいった。暫く待つと、彼女を連れた商人がやってきた。鎖などで繋がれてはいない。彼女も普通に歩いてきた。
「お待たせしやした、坊っちゃん。お望みは此方で間違い無いでしょうかね?」
「はい、間違いありません。」
それを聞き、商人は彼女に話し掛けた。
「お前は今日から自由だ。これからこの坊っちゃんの下で新しい人生を送るんだな、奴隷じゃなくてな。満額払ってくれたんだ。感謝するといい。」
「ま、満額?黒金貨30枚を一括で!?」
「そうだ、お前は人として生きられるんだよ、この坊っちゃんのおかげでな?」
「あ、あぁ…あ、ありがとう…ございます!」
「良いよ、じゃあ行こうかユワン?」
「は、はいっ♪」
「ほっほ、それが新しい名ですか。欲望とは…。上手い事を。」
「あっ、意味教えちゃ駄目でしょう!?」
「欲望…。ふふっ…分かりましたわ、ご主人様♪」
「ほら、何か勘違いしてるし。」
「おやおや、お盛んですなぁ。」
店主に文句を言い、彼等は奴隷館を後にした。またのお越しをと言われたが…。
「ご主人様には私が居るからもう来ません!」
と、彼女が断っていた。やれやれだ。
彼は奴隷館に入り、中を見回す。中は薄暗く、怪しさを醸し出していた。店主と思われる人物が、入ってきた彼に話し掛けてきた。
「…いらっしゃい。購入か?売却か?冷やかしか?」
「取り敢えず…購入かな?気に入ったのが居たら買っても良い。予算は…そうだな、黒金貨50枚はある。」
「へっへっへ…坊っちゃん。どんな奴隷をお探しですかい?ウチは借金奴隷から戦闘奴隷、家事奴隷…性奴隷何でも取り揃えておりますぜ…。」
彼は商人に言った。
「1人ずつ見て決めます。案内してもらえますか?」
「良いでしょう、此方へ…。」
彼は中へと案内された。狭いが、1人1人部屋を与えられ、身綺麗にされている。中には腕や足が無かったりする者もいた。彼は1人1人順番に見ていく。すると、1人の女が目についた。彼は商人に問い掛ける。
「彼女は?」
「はいはい…えぇっと……。借金奴隷ですな。何でも家が商売をしており、支払う金を盗まれたとかで…。金に困った親が娘を私共に売った訳でして。まぁ…結局金が足りず店は潰れ…、一家は離散。父親は迷宮に入りモンスターに殺られ、母親は娼館行きって感じでして…。」
「成る程、彼女と2人で話がしたい。いいかな?」
「…話だけですぜ?手は出さんで下さいよ?」
「出さないよ。話を聞くだけだ。」
「へぇ…。じゃあ…ごゆっくり…。」
そう言って商人は場を離れていった。
彼は女に話し掛ける。
「さっきの話は本当?」
「はい…。」
「お金、盗まれたって。相手は…【勇者】…だろ?」
「っ!それが何ですか?」
「勇者が憎いか?」
「憎いに決まってるじゃないですか!我が物顔で家に押し入り、タンスや宝箱を漁り、金があれば奪っていく…。誰もが勇者を恐れ何も言わない…!仕方がない事だって…皆どうかしてるっ!勇者のせいで私は奴隷にされ、父は死に、母は身体を売らなければならなくなった!これが憎くなくて何だと言うのですか!?仕方がない?ふざけないでよっ!はぁっ、はぁっ!」
彼女は怒りを露にした。そんな彼女に、彼は救いの手を差し出す。
「復讐…したくないか?」
「えっ?」
「勇者に復讐したくないかと聞いているんだよ。」
「ま、まさか…!そ、そんなの…だって…相手は勇者なのよ!?不思議な力を使うし、勝てるわけ…。」
「勝てるさ。現に俺は勇者を何人か殺している。俺も勇者って奴は頭が可笑しい奴等だと思っている。仲間にならないか?一緒に勇者達に鉄槌を下そうじゃないか。」
彼女は目の前の人物を見る。信用してもいいのだろうか。騙されていないか。それか、目の前の人物が勇者ではないか。思考を巡らせ、1つ要望を言った。
「あなたが勇者ではないと言う事を証明できますか?」
「?難しいな、ステータスを見せれば良いか?」
「はい、勇者ならば、称号欄に必ず【勇者】と書かれている筈です。それを示して欲しい。仮に先ほど貴方が言った事が本当で、勇者に復讐出来るなら…私は生涯貴方に尽くします。身の回りの世話や、よ…夜のお世話でも…。」
彼は、彼女の目の前でマッサらな鑑定紙を取り出し、仕掛けが無い事を確認させた後、魔力を流し、ステータスを表示させる。彼女はそれを見て涙を流した。
「は…ははっ…♪称号:勇者殺し…。本当…だったのですね!あはっ、あははははっ♪ガゼル様…どうか私を買って下さい。そして、目の前で苦しみながら死ぬ勇者の姿を私に見せて下さいっ!それが叶うなら…私は…何でもします!」
「わかった、名前は?」
「名前は奴隷に落ちた時に無くなりました。ご主人様であるガゼル様がお付け下さいませ…。」
「わかった、取り敢えず手続きしてくるから待っててね?ユワン。」
「…♪ユワン、それが私の新しい名前!ありがとうございます!」
「ははっ、喜んで貰えて嬉しいよ。じゃあ、行ってくる。」
彼は商人の所へ行き、購入の意思を伝える。
「毎度っ。それで、料金になりやすが…。奴隷として買うなら…戦闘向きでは無いので、黒金貨5枚で。」
「え?他にもあるのですか?」
「はい、購入した時にウチが親らに払った額を頂けるのでしたら…、奴隷紋無しでお売り出来ます。ま、戸籍はありませんがね。世間では死んだ扱いになりやす。どうしやすか?坊っちゃん。その場合…黒金貨30枚になりやすが…。」
彼は、迷わず商人に黒金貨30枚を払う。
「おほぉっ♪毎度ど~も。今お連れ致しやすので、此方でお待ち下せえ。」
商人は彼女を迎えにいった。暫く待つと、彼女を連れた商人がやってきた。鎖などで繋がれてはいない。彼女も普通に歩いてきた。
「お待たせしやした、坊っちゃん。お望みは此方で間違い無いでしょうかね?」
「はい、間違いありません。」
それを聞き、商人は彼女に話し掛けた。
「お前は今日から自由だ。これからこの坊っちゃんの下で新しい人生を送るんだな、奴隷じゃなくてな。満額払ってくれたんだ。感謝するといい。」
「ま、満額?黒金貨30枚を一括で!?」
「そうだ、お前は人として生きられるんだよ、この坊っちゃんのおかげでな?」
「あ、あぁ…あ、ありがとう…ございます!」
「良いよ、じゃあ行こうかユワン?」
「は、はいっ♪」
「ほっほ、それが新しい名ですか。欲望とは…。上手い事を。」
「あっ、意味教えちゃ駄目でしょう!?」
「欲望…。ふふっ…分かりましたわ、ご主人様♪」
「ほら、何か勘違いしてるし。」
「おやおや、お盛んですなぁ。」
店主に文句を言い、彼等は奴隷館を後にした。またのお越しをと言われたが…。
「ご主人様には私が居るからもう来ません!」
と、彼女が断っていた。やれやれだ。
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