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第4章 良い勇者と悪い勇者の章
05 魔族領最前線にて
「くっ!撤退!撤退だっ!!生き残った奴は拠点まで引き返すぞ!急げっ!アレは…まだ俺達じゃ倒せないっ!」
魔族の女が勇者の死体を片手で持ち上げ、バラバラに分解している。
「脆いわねぇ~?もっと私を楽しませてくれなきゃ…♪きゃははははっ♪」
「くそっ!バケモンがっ!」
「…あ~?誰がバケモンだってぇ?…死ね雑魚勇者。」
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!がっ、はぁっ!?」
魔族の女は逃げる勇者達を細切れにし、次々と屠っていく。
「あ~ぁ、今回も雑魚ばっか。何処かにつよぉ~い人いないかなぁ~♪んふっ、ふふふふふふっ♪あはははははっ♪」
魔族の女は全身を真っ赤に染め、勇者達の臓物を食い散らかしていた。
「不味っ…。やっぱ雑魚はダメねぇ。あぁ…美味しいの食べたいなぁ…。」
魔族の女は戦場でただ嗤っていた。
その頃、命からがら拠点へと逃げ帰った勇者達は…。
「なんっだよアレっ!!ムリゲー過ぎんぞ!!こっちの攻撃が丸で当たらねぇ!」
「くそ…っ、あんなにいた精鋭が…!このままじゃこの拠点すら守りきれない。どうする…どうすれば勝てるっ!」
「無理だよ…。あんなのに勝てる奴なんか居ないよ。私達…ここで皆死ぬんだよ。うっ、ぐすっ。」
「あれでも魔王じゃ無いんだろ?魔王を倒せば元の世界に帰してくれるって言ってたけど…、諦めるしかないか…。」
「だめだっ!諦めるなっ!俺達が諦めたら…魔族領が拡大してしまうんだぞ!?そうなったら…世界は魔族のモノになってしまう…!」
「…なれば良いじゃねぇか。何で自分の世界でも無いのに命懸けで守らなきゃならないんだ!」
「…それが勇者…だからだ。最後まで頑張ろう皆!誰か…何か良い案は無いか?例えば何処かに強い奴が居るとか、魔族の弱点を知ってるとか…。」
皆黙ってしまった。その時、一人の勇者が手を上げた。
「あの…。」
「何だい?」
「私、強い人の噂を聞いた事あります。」
「な、何っ!?そ、それは何処で!!」
「きゃっ!あ、あの…ゴッサム王国と言う国です。何でもそこの新しい国王がバケモノ並に強いとか噂で…。」
「ゴッサム王国?誰か知ってるか?」
勇者達は全員首を横に振った。ただ1人を除いて。
「わ、私知ってます。その国王が乗っ取られた隣の国を潰したって手紙が!私はその潰れた隣の国から此処に来ました!私は転移と飛行が使えます!私に行かせて下さいっ!」
「頼む…っ!今はどんな奴でも戦力が必要だ!俺達は何とか此処を死守して見せる…。だから、頼む!その国王を何とか連れて来て欲しいっ!」
「は、はいっ!命に変えても!では…転移っ!」
女勇者は転移で自国へと戻った。
「あいつ…逃げたりしないよな?戻って来るよな?」
「分からない…っ。今は彼女に賭けるしかない。砦の防御を固めるぞ!何としてももちこたえるんだ!!皆で地球に帰るぞ!!」
「「「「おぉぉぉぉぉっ!!」」」」
勇者達の籠城作戦が始まった。魔族達は聖なる結界に阻まれ、砦に侵入すら出来ないでいた。
「ん~?守りにはいっちゃったのかな~?つまんないの。はぁ~あ、アンタ達、後は適当にやっといて?私は暇だから帰るわ。いずれ疲弊して結界も消える筈。その時に総攻撃よ、良いわね?じゃあね~♪」
魔族の女はその場から消えた。
「はぁっ…はぁっ!急がないとっ…!ゴッサム王国は…海を越えた先…か。大丈夫、なんとか行ける筈…!待っててね、皆っ!絶対助っ人を連れて帰るからっ!飛行っ!」
女勇者はボロボロになりながらも空を飛び続けた。何故そこまで頑張るのか…。それは、地球に生きて帰りたい、その想いだけだろう。女勇者は歯をくいしばりながら必死に空を飛び続ける。
「帰りたいっ!地球にっ、家に帰るんだからっ!」
その頃、ガゼルはゴッサム王国にてデモンバレスの件を報告していた。
「では…あの国は崩壊したと?」
「ああ、王族も全て殺され、民は逃亡及び奴隷として売却済み、もうあの地には人は住んでいない。更地にしておいた。」
「…分かりました。はぁ…交易先が減ったわね…。収支を計算し直さなきゃ。」
「大変だな?俺は街に視察に行ってくるよ。奴隷が買われていないか調べる。買った奴が居たらそれは裏組織と繋がりがあるって事だ。俺の国でそんな真似は許せないからな。」
「そっちも心配ね、荒事はアナタに任せるわ。夜には帰って来るのでしょ?」
「さぁなぁ。調査結果次第…かな。尻尾を掴んだら壊滅させてやらんと。」
「うぅ、忙しいのね…。たまには一緒に食事でもと思ったのに…。」
「すまないな、いつか埋め合わせはするからさ。じゃあ、行ってくるよ。」
「えぇ、行ってらっしゃいませ、アナタ。」
ガゼルは城から出て奴隷商人を中心に話を聞いて回った。
「いえ、あの国からこの国に人が入った知らせはありません。この国で裏家業に手を染める商人は居ませんよ。何せ、国王様が怖いですからねぇ。はははは。」
「そうか、情報をどうも。」
ガゼルは数人の奴隷商人に話を聞いた。
「大体似た意見ばかりだったな。こりゃあ、本当に無いらしい。安心っちゃ安心だが…。何処に売られていったんだろうなぁ。」
ガゼルは空を見上げてため息を吐いた。ふと、空に人影が見えた。
「ん?何だ…あれ?人…か?ふらふらしてるな。大丈夫か?」
ガゼルがその人影を見ていると、突然それが落下を始めた。
「は?マジか!?アレ、落ちてんじゃねーか!くそっ!」
ガゼルは慌てて落下地点に走り込み、落ちてくる人影を受け止めた。勿論、衝撃を受けない様に反重力魔法を使用した。
「ん?女…か?気を失っているのか?やれやれ…。こりゃまた面倒な予感しかしないなぁ…。」
ガゼルは空から降ってきた女を抱えながら宿屋へと向かうのであった。
魔族の女が勇者の死体を片手で持ち上げ、バラバラに分解している。
「脆いわねぇ~?もっと私を楽しませてくれなきゃ…♪きゃははははっ♪」
「くそっ!バケモンがっ!」
「…あ~?誰がバケモンだってぇ?…死ね雑魚勇者。」
「ぎゃあぁぁぁぁぁっ!がっ、はぁっ!?」
魔族の女は逃げる勇者達を細切れにし、次々と屠っていく。
「あ~ぁ、今回も雑魚ばっか。何処かにつよぉ~い人いないかなぁ~♪んふっ、ふふふふふふっ♪あはははははっ♪」
魔族の女は全身を真っ赤に染め、勇者達の臓物を食い散らかしていた。
「不味っ…。やっぱ雑魚はダメねぇ。あぁ…美味しいの食べたいなぁ…。」
魔族の女は戦場でただ嗤っていた。
その頃、命からがら拠点へと逃げ帰った勇者達は…。
「なんっだよアレっ!!ムリゲー過ぎんぞ!!こっちの攻撃が丸で当たらねぇ!」
「くそ…っ、あんなにいた精鋭が…!このままじゃこの拠点すら守りきれない。どうする…どうすれば勝てるっ!」
「無理だよ…。あんなのに勝てる奴なんか居ないよ。私達…ここで皆死ぬんだよ。うっ、ぐすっ。」
「あれでも魔王じゃ無いんだろ?魔王を倒せば元の世界に帰してくれるって言ってたけど…、諦めるしかないか…。」
「だめだっ!諦めるなっ!俺達が諦めたら…魔族領が拡大してしまうんだぞ!?そうなったら…世界は魔族のモノになってしまう…!」
「…なれば良いじゃねぇか。何で自分の世界でも無いのに命懸けで守らなきゃならないんだ!」
「…それが勇者…だからだ。最後まで頑張ろう皆!誰か…何か良い案は無いか?例えば何処かに強い奴が居るとか、魔族の弱点を知ってるとか…。」
皆黙ってしまった。その時、一人の勇者が手を上げた。
「あの…。」
「何だい?」
「私、強い人の噂を聞いた事あります。」
「な、何っ!?そ、それは何処で!!」
「きゃっ!あ、あの…ゴッサム王国と言う国です。何でもそこの新しい国王がバケモノ並に強いとか噂で…。」
「ゴッサム王国?誰か知ってるか?」
勇者達は全員首を横に振った。ただ1人を除いて。
「わ、私知ってます。その国王が乗っ取られた隣の国を潰したって手紙が!私はその潰れた隣の国から此処に来ました!私は転移と飛行が使えます!私に行かせて下さいっ!」
「頼む…っ!今はどんな奴でも戦力が必要だ!俺達は何とか此処を死守して見せる…。だから、頼む!その国王を何とか連れて来て欲しいっ!」
「は、はいっ!命に変えても!では…転移っ!」
女勇者は転移で自国へと戻った。
「あいつ…逃げたりしないよな?戻って来るよな?」
「分からない…っ。今は彼女に賭けるしかない。砦の防御を固めるぞ!何としてももちこたえるんだ!!皆で地球に帰るぞ!!」
「「「「おぉぉぉぉぉっ!!」」」」
勇者達の籠城作戦が始まった。魔族達は聖なる結界に阻まれ、砦に侵入すら出来ないでいた。
「ん~?守りにはいっちゃったのかな~?つまんないの。はぁ~あ、アンタ達、後は適当にやっといて?私は暇だから帰るわ。いずれ疲弊して結界も消える筈。その時に総攻撃よ、良いわね?じゃあね~♪」
魔族の女はその場から消えた。
「はぁっ…はぁっ!急がないとっ…!ゴッサム王国は…海を越えた先…か。大丈夫、なんとか行ける筈…!待っててね、皆っ!絶対助っ人を連れて帰るからっ!飛行っ!」
女勇者はボロボロになりながらも空を飛び続けた。何故そこまで頑張るのか…。それは、地球に生きて帰りたい、その想いだけだろう。女勇者は歯をくいしばりながら必死に空を飛び続ける。
「帰りたいっ!地球にっ、家に帰るんだからっ!」
その頃、ガゼルはゴッサム王国にてデモンバレスの件を報告していた。
「では…あの国は崩壊したと?」
「ああ、王族も全て殺され、民は逃亡及び奴隷として売却済み、もうあの地には人は住んでいない。更地にしておいた。」
「…分かりました。はぁ…交易先が減ったわね…。収支を計算し直さなきゃ。」
「大変だな?俺は街に視察に行ってくるよ。奴隷が買われていないか調べる。買った奴が居たらそれは裏組織と繋がりがあるって事だ。俺の国でそんな真似は許せないからな。」
「そっちも心配ね、荒事はアナタに任せるわ。夜には帰って来るのでしょ?」
「さぁなぁ。調査結果次第…かな。尻尾を掴んだら壊滅させてやらんと。」
「うぅ、忙しいのね…。たまには一緒に食事でもと思ったのに…。」
「すまないな、いつか埋め合わせはするからさ。じゃあ、行ってくるよ。」
「えぇ、行ってらっしゃいませ、アナタ。」
ガゼルは城から出て奴隷商人を中心に話を聞いて回った。
「いえ、あの国からこの国に人が入った知らせはありません。この国で裏家業に手を染める商人は居ませんよ。何せ、国王様が怖いですからねぇ。はははは。」
「そうか、情報をどうも。」
ガゼルは数人の奴隷商人に話を聞いた。
「大体似た意見ばかりだったな。こりゃあ、本当に無いらしい。安心っちゃ安心だが…。何処に売られていったんだろうなぁ。」
ガゼルは空を見上げてため息を吐いた。ふと、空に人影が見えた。
「ん?何だ…あれ?人…か?ふらふらしてるな。大丈夫か?」
ガゼルがその人影を見ていると、突然それが落下を始めた。
「は?マジか!?アレ、落ちてんじゃねーか!くそっ!」
ガゼルは慌てて落下地点に走り込み、落ちてくる人影を受け止めた。勿論、衝撃を受けない様に反重力魔法を使用した。
「ん?女…か?気を失っているのか?やれやれ…。こりゃまた面倒な予感しかしないなぁ…。」
ガゼルは空から降ってきた女を抱えながら宿屋へと向かうのであった。
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