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結婚式に向けて
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後味の悪い結末だった。
でも、もうあの人はいない。
僕らに不安はないはずだ。
ルイーダも、今では心安らかな日々を送っている。
時々、塔に上ってはチェスをしたりして僕らは遊んでいる。
マチルダが萌え駒を作ってくれて…。
TRPGをやっている気分になれる。
「もうすぐ結婚式だね。いよいよだ。」
「そうだね。式をあげたら少し世界中を冒険して歩こうと思うんだ。ちょっと魔物を狩って歩いてさ。」
「そのうち『魔王』と出くわすんじゃないの?これだけファンタジーな世界なんだからさ、『女神様』とかだっていたりしてね。」
ルイーダの監視は少しだけゆるみ、塔から出られないけれど、こうして僕が中に入る分には許された。
こん、こんとチェスの駒(萌)が行き交う。
小気味よい音が気持ちいい。
「女神さまや神さまがいるなら、あんなの僕らと同じ時代同じ世界に寄こすかな。」
「でもきっとアレは、僕がいなくても似た誰かをターゲットにしてただろうな。」
「ああ、それはあるかもなあ。」
「ところで、もうそろそろ帰らなくていいの?」
「んん、あともう少し、もう少しぃ。必ずやこの戦局をひっくり返す一手が…。」
「あそこで僕のことをものすごく怖い眼で見てるからもう帰ってくれないかな、はい、チェックメイト。だから、さ。」
「ああああ!!!」
「新婚旅行で珍しい植物を見つけたらお土産ちょうだいよ。」
檻の外を振り返ると、カナリアが見てる。
こわ!
「そんなに睨まないでよ~!ルイーダは僕の友達で従弟!ね?愛してるのはカナリアだけだからぁ!」
「旅行中もそうやって誰彼構わずひっかけるんじゃないかって心配なんだ。」
もう、やきもち焼き!
「ところで、騎士のみんなやお兄様たちやバニラ=アイス伯爵令嬢が待っているよ?」
「うああ!しまったぁ!」
とんとんとん、と塔を降りる。
そう、今、僕は、みんなのレベリングをやっているのです!
でも、もうあの人はいない。
僕らに不安はないはずだ。
ルイーダも、今では心安らかな日々を送っている。
時々、塔に上ってはチェスをしたりして僕らは遊んでいる。
マチルダが萌え駒を作ってくれて…。
TRPGをやっている気分になれる。
「もうすぐ結婚式だね。いよいよだ。」
「そうだね。式をあげたら少し世界中を冒険して歩こうと思うんだ。ちょっと魔物を狩って歩いてさ。」
「そのうち『魔王』と出くわすんじゃないの?これだけファンタジーな世界なんだからさ、『女神様』とかだっていたりしてね。」
ルイーダの監視は少しだけゆるみ、塔から出られないけれど、こうして僕が中に入る分には許された。
こん、こんとチェスの駒(萌)が行き交う。
小気味よい音が気持ちいい。
「女神さまや神さまがいるなら、あんなの僕らと同じ時代同じ世界に寄こすかな。」
「でもきっとアレは、僕がいなくても似た誰かをターゲットにしてただろうな。」
「ああ、それはあるかもなあ。」
「ところで、もうそろそろ帰らなくていいの?」
「んん、あともう少し、もう少しぃ。必ずやこの戦局をひっくり返す一手が…。」
「あそこで僕のことをものすごく怖い眼で見てるからもう帰ってくれないかな、はい、チェックメイト。だから、さ。」
「ああああ!!!」
「新婚旅行で珍しい植物を見つけたらお土産ちょうだいよ。」
檻の外を振り返ると、カナリアが見てる。
こわ!
「そんなに睨まないでよ~!ルイーダは僕の友達で従弟!ね?愛してるのはカナリアだけだからぁ!」
「旅行中もそうやって誰彼構わずひっかけるんじゃないかって心配なんだ。」
もう、やきもち焼き!
「ところで、騎士のみんなやお兄様たちやバニラ=アイス伯爵令嬢が待っているよ?」
「うああ!しまったぁ!」
とんとんとん、と塔を降りる。
そう、今、僕は、みんなのレベリングをやっているのです!
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