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2人を引き離させはしない
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時は少しさかのぼる。
「兄さん。蜂谷君の危機よ。私たちに協力して?」
西野は兄である紀里谷准教授の研究室に夫と二人押しかけていた。
蜂谷君は北村君と幼馴染の彼女と一緒に行ってしまった。
あの女、北村君と結婚するって。おなかの…って言いかけていたわ。
お腹に北村君の子どもがいるっていうの?
ありえないんだけど。
運命の番がそばにいて好きあっていながら、相手の意思を尊重して手を出さない男が、運命の相手でもない人に手を出すもんですか!
今日は久しぶりに夫と外で外食するつもりでいたが、友人を救うほうが優先である。
「何があったの、蜂谷君に。」
「吉田花梨を覚えてる?」
「ああ、あの聴講生の。」
「お腹に北村君の子どもがいるって言うの。それで、結婚するって。」
「蜂谷君、裏切られたのか。かわいそうに。それじゃ僕の出番というわけだね。」
「まあ出番は出番だけど、兄さんが想像してる出番じゃないわ。指導教官としての兄さんにお願いしたいの。」
それじゃあ、言うわね?
紀里谷先生は身を乗り出して聞いた。
日を改めて、紀里谷先生は和泉の家を訪れていた。
「先生。その節は蜜瑠がお世話になりました。」
「いえいえ。」
立派な応接間に緊張する。
「それで、今日は蜜瑠のことで何か重大な話があるとか。」
「それなんですが…。」
紀里谷先生は、蜜瑠の父にまず現在の状況を説明した。
みるみる険しい顔になった和泉瑠璃が、仁王のごとく顔に血を昇らせている。
「きっ…北村の倅め……っ!よくも、よくもうちの蜜瑠を……っ。」
「お、落ち着いてください!実は、彼は嵌められたようなのです。彼は、不貞は犯していない!そんな子じゃない!恋敵ですけど…。保証します。」
「嵌められた?」
「二人の同級生には私の妹がいます。妹の夫はテレビ局のプロデューサーで。一つ上の学年に、氷室という遊び人の芸能人がいるのですが、彼から吉田花梨のフェロモンの匂いがプンプンしてたそうです。それは、肉体関係がない限り、つかないような濃い香りが。なので、私たちは彼女の腹の子の父親は氷室ではないかと疑っています。」
和泉先生は、北村先生と同じ派閥で、和泉先生の方が立場は上ですよね。
どうか、二人が結婚するのを遅らせる様に、北村先生に仰っていただきたいのです。
その間に私たちは証拠をつかみます。
「すべては、蜜瑠くんのために。」
「兄さん。蜂谷君の危機よ。私たちに協力して?」
西野は兄である紀里谷准教授の研究室に夫と二人押しかけていた。
蜂谷君は北村君と幼馴染の彼女と一緒に行ってしまった。
あの女、北村君と結婚するって。おなかの…って言いかけていたわ。
お腹に北村君の子どもがいるっていうの?
ありえないんだけど。
運命の番がそばにいて好きあっていながら、相手の意思を尊重して手を出さない男が、運命の相手でもない人に手を出すもんですか!
今日は久しぶりに夫と外で外食するつもりでいたが、友人を救うほうが優先である。
「何があったの、蜂谷君に。」
「吉田花梨を覚えてる?」
「ああ、あの聴講生の。」
「お腹に北村君の子どもがいるって言うの。それで、結婚するって。」
「蜂谷君、裏切られたのか。かわいそうに。それじゃ僕の出番というわけだね。」
「まあ出番は出番だけど、兄さんが想像してる出番じゃないわ。指導教官としての兄さんにお願いしたいの。」
それじゃあ、言うわね?
紀里谷先生は身を乗り出して聞いた。
日を改めて、紀里谷先生は和泉の家を訪れていた。
「先生。その節は蜜瑠がお世話になりました。」
「いえいえ。」
立派な応接間に緊張する。
「それで、今日は蜜瑠のことで何か重大な話があるとか。」
「それなんですが…。」
紀里谷先生は、蜜瑠の父にまず現在の状況を説明した。
みるみる険しい顔になった和泉瑠璃が、仁王のごとく顔に血を昇らせている。
「きっ…北村の倅め……っ!よくも、よくもうちの蜜瑠を……っ。」
「お、落ち着いてください!実は、彼は嵌められたようなのです。彼は、不貞は犯していない!そんな子じゃない!恋敵ですけど…。保証します。」
「嵌められた?」
「二人の同級生には私の妹がいます。妹の夫はテレビ局のプロデューサーで。一つ上の学年に、氷室という遊び人の芸能人がいるのですが、彼から吉田花梨のフェロモンの匂いがプンプンしてたそうです。それは、肉体関係がない限り、つかないような濃い香りが。なので、私たちは彼女の腹の子の父親は氷室ではないかと疑っています。」
和泉先生は、北村先生と同じ派閥で、和泉先生の方が立場は上ですよね。
どうか、二人が結婚するのを遅らせる様に、北村先生に仰っていただきたいのです。
その間に私たちは証拠をつかみます。
「すべては、蜜瑠くんのために。」
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