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番外編
バレンタインデー
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学園卒業を来月に控えた2月。
学園でも、市井でも、とにかく国中がそわそわしている。
西方の国から伝わったバレンタインデーという「愛を伝える日」に、商会の商売欲が絡み、チョコレートを渡す日になって、老いも若きも菓子を求めて右往左往。
男性は『チョコをもらえるかもしれない』とそわそわ。
女性はライバルを出し抜いてこれはというチョコレートをどんなふうに目当ての男性に贈るかでギラギラ。
「なんかすごいですわねぇ。」
ユーリカは私には関係ないとばかりに他人事だ。
「ユーリカはバレンタインしないの?」
「義理チョコくらいは用意しますわよ?お父様、おじい様、屋敷の者。殿下に殿下の側近の方々に、スノウ様、エリム様。あら、意外といっぱい用意しなくてはならないのかしら。」
「義理かぁ。」
「お世話になっている人にあげるのですわ。」
「そういうことなら、私もスノウに贈ろう。」
「私も贈ります!」
またジョエルとエリムがバチバチしてる。
「まどろっこしいですわね!じゃあ、週末にお城の厨房を使わせてくださいませんか?みんなでチョコレートを手作りして贈り合いましょう!」
さすが学級委員長。
「なぜ城で?」
「ジョエル様の口に入るモノだと、どこぞで作るより、お城の方もいらっしゃるところで作った方がいいでしょう?」
賢い。
そんなこんなでみんなでクッキング。
まずは板チョコを削って…。
あ、あれ?破片が飛んでいった。
「スノウ。私が一緒に削ってあげよう。」
うっ。ジョエル…。
湯せんでまぜまぜ?
「あれ??なんか私の変なの浮いてない?」
「温度がおかしいのかな。このくらいでいいんだよ。」
エリム…。
「ああ!チョコが型からはみ出ちゃう!」
「難しいですわよね。私が入れて差し上げますわ。」
れいぞうこ…。
あれ?
私、ラッピングしかしてない?
学園でも、市井でも、とにかく国中がそわそわしている。
西方の国から伝わったバレンタインデーという「愛を伝える日」に、商会の商売欲が絡み、チョコレートを渡す日になって、老いも若きも菓子を求めて右往左往。
男性は『チョコをもらえるかもしれない』とそわそわ。
女性はライバルを出し抜いてこれはというチョコレートをどんなふうに目当ての男性に贈るかでギラギラ。
「なんかすごいですわねぇ。」
ユーリカは私には関係ないとばかりに他人事だ。
「ユーリカはバレンタインしないの?」
「義理チョコくらいは用意しますわよ?お父様、おじい様、屋敷の者。殿下に殿下の側近の方々に、スノウ様、エリム様。あら、意外といっぱい用意しなくてはならないのかしら。」
「義理かぁ。」
「お世話になっている人にあげるのですわ。」
「そういうことなら、私もスノウに贈ろう。」
「私も贈ります!」
またジョエルとエリムがバチバチしてる。
「まどろっこしいですわね!じゃあ、週末にお城の厨房を使わせてくださいませんか?みんなでチョコレートを手作りして贈り合いましょう!」
さすが学級委員長。
「なぜ城で?」
「ジョエル様の口に入るモノだと、どこぞで作るより、お城の方もいらっしゃるところで作った方がいいでしょう?」
賢い。
そんなこんなでみんなでクッキング。
まずは板チョコを削って…。
あ、あれ?破片が飛んでいった。
「スノウ。私が一緒に削ってあげよう。」
うっ。ジョエル…。
湯せんでまぜまぜ?
「あれ??なんか私の変なの浮いてない?」
「温度がおかしいのかな。このくらいでいいんだよ。」
エリム…。
「ああ!チョコが型からはみ出ちゃう!」
「難しいですわよね。私が入れて差し上げますわ。」
れいぞうこ…。
あれ?
私、ラッピングしかしてない?
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