僕らのトライアングル

竜鳴躍

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男同士は気持ち悪い?

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 暁祭の始まりだ。
 学校中がふわふわ、キラキラ。
 いつもの教室もおめかしして、おしゃれなカフェみたい。

「うん、これっ、なんかスカート短くない?パンツ見えそうだよー。」

「そんなことない。かわいい。世界一。あとパンツ見たらオレが◯すから大丈夫。」


 神蔵は黒髪ロングの鬘をつけてる。

 デキる美人って感じ。


 僕は少し髪を内に巻いただけなんだけど。
 お化粧もしてないんだけど。


 解せない。

 違和感が仕事していない。

 おかしい。



 あ、でも。

 かわいい、って思ってくれるなら……。


 あれ。

 僕、神蔵にかわいいって言われて、嬉しい……?







「なに工藤くんめっちゃ可愛い。推せる。」

「読モ゙とか威張ってるけど、カレンよりかわいいじゃん、ウケる。」



「神蔵、なんかみんなが見てる。」

 ぎゅっ、と神蔵のエプロンを掴んで背中に隠れた。

 きゃあああ!と女子が黄色い声をあげる。

「なになに、二人はそういう関係なんですか!」


「えっ……」



「よしなよ、男同士なんて気持ち悪いじゃん!」

「カレン、あんた、工藤君に嫉妬お?」

「時代はレインボーですぜ?個人の嗜好で押し付け決めつけはやめようぜ?」

「正直、工藤なら……理解る。」



「俺はユウキが好きだ。だけどまだ返事はもらってないんだ。なので、そっとしてもらえると助かるかな。」


ヒューと、誰かが口笛をふいたが、神蔵のおかげで、その後は通常運転に戻った。

神蔵は、僕に逃げ道をくれたんだ。そして、性的嗜好でいじられないように、自分が告白したんだって………。



ホワッとする。



さて、父さんたちや久遠さんたちがくる。

張り切っていくぞ!





僕は、僕のことを睨んでいる、水川カレンに気づいていなかった。
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