王子様との婚約回避のために友達と形だけの結婚をしたつもりが溺愛されました

竜鳴躍

文字の大きさ
109 / 113
おまけ

新婚旅行いけなかったんだもの

しおりを挟む
「ねえ、ヤード。森に獣でもいるのかな?微かになんか遠吠えみたいなの聞こえない?」

可愛らしいサンドルが首を傾げている。

(あれは、アレックス様たちでは……。広いホテル、向かいの部屋でよかった。バルコニーが反対側だからよく聞こえないようだ…。)

「………そうかもしれないですね。きっと獣も発情期なのでしょう。」


バルコニーにジャグジーがあったので、サンドルが『入りたい!』というから、ヤードはしっかりと用意した。

湯冷めしないように近くにタオルとバスローブ。

そして氷を入れたバケツに冷やしたお酒とグラス、果物。






てきぱきと動くさまをみて、サンドルはますますカッコイイ!と惚れ直した。

ああ、どうして僕の旦那様はこんなにカッコいいんだろう。



「用意ができましたよ。」

「ヤードもいっしょにはいろ。」

我儘だったら叱ってくれるけど、こんなかわいいおねだりならきいてくれる。




ぽちゃんと、先にヤードが入って、僕が転ばないように受け止めてくれた。

背中にヤードの肌を感じてどきどきする。

僕たちってばいつまでも新婚ほやほやみたい。

お母様たちは僕たちのことをまだまだ結婚したばかり、みたいな認識でいるけど、なんだかんだもう結婚2年目に突入したんだよね。

結婚式をあげて、初夜を迎えて、その晩でできた可愛い双子の赤ちゃん。

あっという間に妊娠しちゃって、ヤードも仕事人間だからなかなか時間が作れなくて、新婚旅行が今になっちゃったんだ。

僕の年の離れた妹たちと一緒に、おじい様とおばあ様たちが僕たちのサードとリデルを預かってくださったから、久しぶりに夫夫の時間をつくれた。


嬉しいな。




ぴちゃ、ぴちゃん。

お湯をすくって僕の肩にかけてくれる。
ヤードはいつも優しくて。

見上げると、ニッコリほほ笑んでくれる。


「満天の星ですよ、すごいですね。」


「うわあ……。」

ジャグジーもキラキラ光ってて、僕らは星の中にいるみたい。



オトナでカッコイイ、ヤード。

僕はヤードと釣り合わないくらい子どもで。

結婚して子どもを産んでも、まだヤードが他の落ち着いた女の人と話しているだけでやきもきして自己嫌悪に陥っちゃう、そのくらい自信がなくてダメダメな僕だけど。



末永くよろしくね。
しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

[離婚宣告]平凡オメガは結婚式当日にアルファから離婚されたのに反撃できません

月歌(ツキウタ)
BL
結婚式の当日に平凡オメガはアルファから離婚を切り出された。お色直しの衣装係がアルファの運命の番だったから、離婚してくれって酷くない? ☆表紙絵 AIピカソとAIイラストメーカーで作成しました。

BL小説家ですが、ライバル視している私小説家に迫られています

二三@冷酷公爵発売中
BL
BL小説家である私は、小説の稼ぎだけでは食っていけないために、パン屋でバイトをしている。そのバイト先に、ライバル視している私小説家、穂積が新人バイトとしてやってきた。本当は私小説家志望である私は、BL小説家であることを隠し、嫉妬を覚えながら穂積と一緒に働く。そんな私の心中も知らず、穂積は私に好きだのタイプだのと、積極的にアプローチしてくる。ある日、私がBL小説家であることが穂積にばれてしまい…? ※タイトルを変更しました。(旧題 BL小説家と私小説家がパン屋でバイトしたらこうなった)2025.5.21

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

既成事実さえあれば大丈夫

ふじの
BL
名家出身のオメガであるサミュエルは、第三王子に婚約を一方的に破棄された。名家とはいえ貧乏な家のためにも新しく誰かと番う必要がある。だがサミュエルは行き遅れなので、もはや選んでいる立場ではない。そうだ、既成事実さえあればどこかに嫁げるだろう。そう考えたサミュエルは、ヒート誘発薬を持って夜会に乗り込んだ。そこで出会った美丈夫のアルファ、ハリムと意気投合したが───。

歳上公爵さまは、子供っぽい僕には興味がないようです

チョロケロ
BL
《公爵×男爵令息》 歳上の公爵様に求婚されたセルビット。最初はおじさんだから嫌だと思っていたのだが、公爵の優しさに段々心を開いてゆく。無事結婚をして、初夜を迎えることになった。だが、そこで公爵は驚くべき行動にでたのだった。   ほのぼのです。よろしくお願いします。 ※ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

見捨てられ勇者はオーガに溺愛されて新妻になりました

おく
BL
目を覚ましたアーネストがいたのは自分たちパーティを壊滅に追い込んだ恐ろしいオーガの家だった。アーネストはなぜか白いエプロンに身を包んだオーガに朝食をふるまわれる。

BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。

佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。

本当にあなたが運命なんですか?

尾高志咲/しさ
BL
 運命の番なんて、本当にいるんだろうか?  母から渡された一枚の写真には、ぼくの運命だという男が写っていた。ぼくは、相手の高校に転校して、どんな男なのか実際にこの目で確かめてみることにした。転校初日、彼は中庭で出会ったぼくを見ても、何の反応も示さない。成績優秀で性格もいい彼は人気者で、ふとしたことから一緒にお昼を食べるようになる。会うたびに感じるこの不思議な動悸は何だろう……。 【幼い頃から溺愛一途なアルファ×運命に不信感を持つオメガ】 ◆初のオメガバースです。本編+番外編。 ◆R18回には※がついています。 🌸エールでの応援ならびにHOTランキング掲載、ありがとうございました!

処理中です...