美人なのに醜いと虐げられる転生公爵令息は、婚約破棄と家を捨てて成り上がることを画策しています。

竜鳴躍

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プロローグ

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よく晴れた日。
厳かな大聖堂で僕たちは結婚式を挙げる。



日本で生きた前世の記憶がある異性愛者の僕は、「男」しかいないこの世界で、しかも僕が「妻」だなんてまっぴらごめん…だと思っていた。
一人で生きていくつもりだったけれど、今、僕の隣には愛する人がいる。

小柄な僕の隣で、僕をエスコートする王子様。

僕より綺麗で、スラっとした美人で……そしてこの国「ブリリアント王国」の宗主国である「シャイニー帝国」の次期皇帝になる方。

光を受けてキラキラと輝く艶やかな金髪はライオンの鬣のようで、黄金よりも神々しく、黄金色の瞳もライオンの瞳みたい。
スラっとしていても、威厳がある佇まいの僕の最愛の人。
銀髪でアメジスト色の紫色の瞳の僕の色に合わせて誂えた白銀の正装とアメジストの装飾が良く似合っている。



「花嫁衣裳似合っている、素敵だよ。全く元婚約者も元家族らもこの国もバカだな。ティアの価値が分からないなんて。」

ふふっと不敵に笑う悪い顔も素敵。

黄金色のマーメイドドレスのようなシルエットの正装をした僕の髪には、黄金でできた飾りが星のように散っている。ふふっ、独占欲、でしょ?


真っ赤なふかふか絨毯を歩いて、神の前で誓いを立て、僕らは正式な伴侶として認められた。
そうして振りむくと、僕の親族席には、僕を養子として迎えてくださったブリリアント王国の国王夫妻がいて、その遥か後方から僕の人たちが、なんとも言えない表情で僕を見ている。

因みにお父様お母様といっても、国王夫妻はついこの間まで王太子夫妻で、僕と年があまり変わらないのだけど。

元父はオロオロと頼りなげに、元母は上の兄とともにギリギリとこちらを見ている。

そして元婚約者だったこの国の王子と王子とねんごろになった下の兄も…。





「皇太子さま!皇太子妃さまおめでとうございます!」

「おめでとうございます!」



大聖堂を出て、白い馬車に乗り込むと、国民たちが僕らを祝福する。




これは、美人なのに醜いと言われて育てられていた僕が、誰よりも幸せになる物語。








―――――――――そういうと、薄倖の美少年の物語を想像するかもしれないね。


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