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薬の開発
王都の疫病はかなり深刻らしい。
薬草を煎じ、薬を作り、ファーメット公爵家を通じて提供するとともに、治療にあたる者や環境整備をする者には防護するための服などを渡した。
幸い、予防策が功を奏し、元スラムーーー『ニューイースト領』では、疫病は蔓延していない。
「僻地だから薬草を育てていて良かったな。」
アレンは街を見渡す。
そのそばで、カエサルは日傘を差した。
アレンの長いまつげが影を落とす。
この雪うさぎのように可愛らしい人の真価は、充分に知らしめられた。
毎日山のように届く釣り書。
今は考えたくないという主の言葉を幸いに、お断りの事務的な手紙を出しつつ、全て燃してしまう。
王太子の婚約者でなくなった今なら、私が立候補してもよいのだろうか。
いや。
最近、拾った小竜の視線が怪しい。
お前には負けないから。
その頃、王宮では……
「飢饉が起きて税収が減りました。どうしますか?」
「税金をもっととる?」
「隣国に金山が見つかりました。我が国の保有量より多そうです。」
「もらう!」
「さあ、殿下。火の魔法を出して下さい。」
「よ、ようし!」
「なんで湿気た火になるんですか…?魔力コントロールからですね。」
だめだこいつ、もう破裂していいのでは?
という目で見られていた。
アレンが欲しくて暴れたあの日から、何も成長していなかった。
(うう、これでは逃げられないではないか。)
頭の中のマーガレットがささやく。
(迎えに行けないなら、誰かにつれてきてもらったらいいんじゃない?)
(でも誰に?)
(お金で雇えばいいじゃない。)
(そうか!)
アルバートはアレンのことを考えた。
捕まえたら閉じ込めて、まずは裸に剥いて、なめなめしよう。
それから、嫌がっても口づけして、自分の分身を………
「うへへ………。」
欲が絡むときだけ魔法が何故か使えるアルバートは、いかがわしいギルドに依頼を送る。
薬草を煎じ、薬を作り、ファーメット公爵家を通じて提供するとともに、治療にあたる者や環境整備をする者には防護するための服などを渡した。
幸い、予防策が功を奏し、元スラムーーー『ニューイースト領』では、疫病は蔓延していない。
「僻地だから薬草を育てていて良かったな。」
アレンは街を見渡す。
そのそばで、カエサルは日傘を差した。
アレンの長いまつげが影を落とす。
この雪うさぎのように可愛らしい人の真価は、充分に知らしめられた。
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今は考えたくないという主の言葉を幸いに、お断りの事務的な手紙を出しつつ、全て燃してしまう。
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いや。
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お前には負けないから。
その頃、王宮では……
「飢饉が起きて税収が減りました。どうしますか?」
「税金をもっととる?」
「隣国に金山が見つかりました。我が国の保有量より多そうです。」
「もらう!」
「さあ、殿下。火の魔法を出して下さい。」
「よ、ようし!」
「なんで湿気た火になるんですか…?魔力コントロールからですね。」
だめだこいつ、もう破裂していいのでは?
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(うう、これでは逃げられないではないか。)
頭の中のマーガレットがささやく。
(迎えに行けないなら、誰かにつれてきてもらったらいいんじゃない?)
(でも誰に?)
(お金で雇えばいいじゃない。)
(そうか!)
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捕まえたら閉じ込めて、まずは裸に剥いて、なめなめしよう。
それから、嫌がっても口づけして、自分の分身を………
「うへへ………。」
欲が絡むときだけ魔法が何故か使えるアルバートは、いかがわしいギルドに依頼を送る。
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