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新しい日々の始まり
新しい日々の始まり 6
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料理教室を終え、自宅に帰った俺は、クエンカ夫妻の手伝いに行っていたララと夕食の準備を始めた。今日はマーガレット、リーネとローネ、レイブンさんが一緒に住む事になった記念のパーティーを開く事になっている。
朝早く起きて、サッカー部の弁当と料理教室のあんこを作ったり、中々、ハードな1日を過ごしている。
そして、何より、料理教室の時に飲み過ぎた水が効いたのか、トイレに行く回数が半端ない。料理教室の時にも、みんなに迷惑かけちゃった。
「……どうしたの?マスター。今日は……トイレに行く回数が……多いけど?」
流石に行く回数が多いせいか、ララも心配しているようだ。
「いやさ。何か今日は凄く喉が渇いて直ぐ水飲んじゃうんだわ。すまないな。ララに料理の大半を任せちゃって。」
「ううん……。それは……良いんだけれど……。体……おかしい所は……ないの?私は……その事の方が心配。」
口数が少ないララは態度を見てたら心配してるのが分かるけど、口にしてくれると、更に嬉しいもんだな。
「体は少し熱がある感じがする程度だから大丈夫じゃないかな?鼻水とか出る訳じゃないから。夏風邪とは違うと思う。」
そう。最初は夏風邪かと思ったのだが、だるさがあるとわけでもなく、咳などが出るわけでもない。ただ、体の芯が火照って喉が渇くのだ。
「そう……。それなら……良かった……けど……。」
ララは何か言いたそうだったが、言葉を止めた。
「流石に……考え過ぎ……かな?」
そして、もう一度考え、そう言い、調理に集中し始める。
何か気になる事でもあったのかな?
まあ、ララが良いなら良いのか??
そう思いながら、俺も調理の続きをする。
「ララ。今日のクエンカ夫妻の店はどうだった?」
ララはう~ん。と少し考える素振りを見せる。
何か問題でもあったか?
「何かあったか?」
「ううん。……そうじゃなくて……お客さんは……今日も多くて……繁盛してた。二人も問題無く……やっていたよ。」
「そうか。なら、良かった。」
「……ただ……ね。」
おや?どうしたのだろう??やはり何か気になっている事があるのか??
「うん。ただ。どうした??」
「新しい……メニューをもうそろそろ……出した方が良いと思う……の。クエンカ夫妻は……まだ、マスターがやっていた時と……違って、多くの料理を作れない……から、からあげとピチョンパフライ、スライムバー……だけじゃない?」
「ああ。そうだな。」
ララの言う通り、クエンカ夫妻はまだ飲食店に慣れているわけではない。だから、メニューは最小限にしている。
「……大ニワトリのからあげや……ピチョンパフライは、他のお店でも……出す所が増えて……きたから少し客足が減った……なぁ。って思うの。」
確かに。ララの言うとおり、それはあるかも。
からあげはもうレシピを公開して一年経つし、エビフライはエビ好きのエルフの中で、物凄い早さで浸透してきている。
第一回の料理教室の第一品がエビフライだったしな。この世界で俺の代名詞である、からあげではなく……。
「確かに、もうそろそろ品数を少し戻すべきか?」
「うん……。それでもいい……と思うけど……フライドトードや他の料理も……新しいお店で出すんだよね?」
ララの言うとおり、フライドトードなどは酒のつまみにもいいから出す予定だ。
「そうだな。」
「……なら、二人の成長も……考えて……新しいメニューを考えるのが……良いと思うの。私を……含めて……この世界の人は、新しい……料理を作るすべを……あまり知らないから、いい経験になる……と思う。新しいメニューなら……お客さんも呼べて……一石二鳥になると思う。」
確かにそうだな……。
俺がレシピを数点、魚屋やパン屋などに公開しているけれど、この一年の間にエルフ達が自分達で考案したレシピは、俺が知っているだけではごく僅かだ。
そう考えると、クエンカ夫妻に考えて貰うというのは良い案なのかもしれない。
ただ、いきなり作れと言われても、何も作れないだろうから、今度、話し合いでもした方が良いだろ。
「そうだな。今度、クエンカ夫妻を交えて新メニューを考えてみるか。」
「……ありがとう。マスター。今度、クエンカ夫妻……には、伝えておくね。」
「ああ。すまないな。ララ。」
ララは新しいメニューを作れる事が嬉しかったのか、微笑んだ。
そして、その笑顔に俺はドキッとさせられる。
もちろん、エルフ特有の美形であることは言うまでもなく、親しみやすさとか愛嬌?そんなものが、にじみ出てきているように思える。
勇者から客商売になって人と触れ合う形が変わった影響なのかも知れない。
最初の頃は、聖剣の影響のせいで感情を失っていたせいか表情にあまり変化はなかったが、今ではこうやって微笑む事も普通に出来ている。会話はまだたどたどしい所もあるけれど、だいぶ聖剣の影響も薄くなってきたのだろう。声にも覇気というのか感情がこもっているようにも聞こえる。
まあ……あれだ。ララの笑顔は爆弾級の威力があるという事だな。うん。
朝早く起きて、サッカー部の弁当と料理教室のあんこを作ったり、中々、ハードな1日を過ごしている。
そして、何より、料理教室の時に飲み過ぎた水が効いたのか、トイレに行く回数が半端ない。料理教室の時にも、みんなに迷惑かけちゃった。
「……どうしたの?マスター。今日は……トイレに行く回数が……多いけど?」
流石に行く回数が多いせいか、ララも心配しているようだ。
「いやさ。何か今日は凄く喉が渇いて直ぐ水飲んじゃうんだわ。すまないな。ララに料理の大半を任せちゃって。」
「ううん……。それは……良いんだけれど……。体……おかしい所は……ないの?私は……その事の方が心配。」
口数が少ないララは態度を見てたら心配してるのが分かるけど、口にしてくれると、更に嬉しいもんだな。
「体は少し熱がある感じがする程度だから大丈夫じゃないかな?鼻水とか出る訳じゃないから。夏風邪とは違うと思う。」
そう。最初は夏風邪かと思ったのだが、だるさがあるとわけでもなく、咳などが出るわけでもない。ただ、体の芯が火照って喉が渇くのだ。
「そう……。それなら……良かった……けど……。」
ララは何か言いたそうだったが、言葉を止めた。
「流石に……考え過ぎ……かな?」
そして、もう一度考え、そう言い、調理に集中し始める。
何か気になる事でもあったのかな?
まあ、ララが良いなら良いのか??
そう思いながら、俺も調理の続きをする。
「ララ。今日のクエンカ夫妻の店はどうだった?」
ララはう~ん。と少し考える素振りを見せる。
何か問題でもあったか?
「何かあったか?」
「ううん。……そうじゃなくて……お客さんは……今日も多くて……繁盛してた。二人も問題無く……やっていたよ。」
「そうか。なら、良かった。」
「……ただ……ね。」
おや?どうしたのだろう??やはり何か気になっている事があるのか??
「うん。ただ。どうした??」
「新しい……メニューをもうそろそろ……出した方が良いと思う……の。クエンカ夫妻は……まだ、マスターがやっていた時と……違って、多くの料理を作れない……から、からあげとピチョンパフライ、スライムバー……だけじゃない?」
「ああ。そうだな。」
ララの言う通り、クエンカ夫妻はまだ飲食店に慣れているわけではない。だから、メニューは最小限にしている。
「……大ニワトリのからあげや……ピチョンパフライは、他のお店でも……出す所が増えて……きたから少し客足が減った……なぁ。って思うの。」
確かに。ララの言うとおり、それはあるかも。
からあげはもうレシピを公開して一年経つし、エビフライはエビ好きのエルフの中で、物凄い早さで浸透してきている。
第一回の料理教室の第一品がエビフライだったしな。この世界で俺の代名詞である、からあげではなく……。
「確かに、もうそろそろ品数を少し戻すべきか?」
「うん……。それでもいい……と思うけど……フライドトードや他の料理も……新しいお店で出すんだよね?」
ララの言うとおり、フライドトードなどは酒のつまみにもいいから出す予定だ。
「そうだな。」
「……なら、二人の成長も……考えて……新しいメニューを考えるのが……良いと思うの。私を……含めて……この世界の人は、新しい……料理を作るすべを……あまり知らないから、いい経験になる……と思う。新しいメニューなら……お客さんも呼べて……一石二鳥になると思う。」
確かにそうだな……。
俺がレシピを数点、魚屋やパン屋などに公開しているけれど、この一年の間にエルフ達が自分達で考案したレシピは、俺が知っているだけではごく僅かだ。
そう考えると、クエンカ夫妻に考えて貰うというのは良い案なのかもしれない。
ただ、いきなり作れと言われても、何も作れないだろうから、今度、話し合いでもした方が良いだろ。
「そうだな。今度、クエンカ夫妻を交えて新メニューを考えてみるか。」
「……ありがとう。マスター。今度、クエンカ夫妻……には、伝えておくね。」
「ああ。すまないな。ララ。」
ララは新しいメニューを作れる事が嬉しかったのか、微笑んだ。
そして、その笑顔に俺はドキッとさせられる。
もちろん、エルフ特有の美形であることは言うまでもなく、親しみやすさとか愛嬌?そんなものが、にじみ出てきているように思える。
勇者から客商売になって人と触れ合う形が変わった影響なのかも知れない。
最初の頃は、聖剣の影響のせいで感情を失っていたせいか表情にあまり変化はなかったが、今ではこうやって微笑む事も普通に出来ている。会話はまだたどたどしい所もあるけれど、だいぶ聖剣の影響も薄くなってきたのだろう。声にも覇気というのか感情がこもっているようにも聞こえる。
まあ……あれだ。ララの笑顔は爆弾級の威力があるという事だな。うん。
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