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初釣り体験!!
初釣り体験!!5
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竿を見ていたのだろう。ハルカさんが声を掛ける。
「アヤカちゃん。もしかして、きてない?」
「分かりません。グググッてなにかありましたけど……。」
「アヤカちゃん。アワセは入れちゃダメよ。そのまま同じスピードで巻いて。」
アワセ?よく分からないけど。上に竿をグン!と上げるやつかな??
「はい。」
私はハルカさんに言われるようにハンドルを巻く。そうすると、また、グググッと引くような感覚がある。
「きてるじゃない!やったね!アヤカちゃん!!ロッドをもっと倒して、慌てずに巻いて!」
「あっ!はい!!」
私は言われる通りに竿を倒してハンドルを回した。
グググッと心地の良い感触が……。これが、引きってやつなんだろうか?ちょっと、面白いかも。
ゆっくり、ゆっくり、ハンドルを巻く。すると、魚の姿が見えてきた。
あれ?鯛じゃない。明らかにフォルムが違うし。
あ!あれだ!!ガラカブだ!!やった!!ガラカブ、ゲットだぜ!!
「やったじゃない。アヤカちゃん。」
「やったな!アヤカ!!」
「凄い!凄い!!アヤカちゃん!!一回目で釣っちゃうなんて、アヤカちゃん、もしかして、天才なんじゃない!」
え?天才??
そ、そうかも?一回目で、しかも、初めて底に落としただけで釣れちゃったんだから、もしかて、私……天才なのかも!!
私は、ユウちゃんの一言で調子に乗ってしまった。この後の悪夢が待っているとは知らずに。
「は~い。今日はここまでにしましょうか?」
時間は丁度、正午。船長さんはそう合図する。
私以外はテンションも高くニコニコとしていた。
そう。私はあのガラカブ1匹釣れただけで、他は釣れなかったのだ。初釣りのユウちゃんは、なんだかんだ言って、小さいながらも真鯛を3匹も釣り上げたのに……。どうして?私は天才じゃなかったの??
「アヤカちゃん。こんな事もあるわよ。」
ハルカさんは私の背中を優しく撫でてくれた。
ハルカさんは私の鯛ラバを変えてくれたり、巻きスピードのレクチャーなんか、色々教えてくれたのに……。
真上まで登った太陽が、ただただ私には眩しかった。
そして、地獄はコレだけではなかった。
釣りが終わった後、船長さんがブログ用の写真を撮るというのだ。
ただの集合写真を撮るものだと思っていたら、お魚を手に持って欲しいとの事で……。
私は、愛しのガラカブちゃんを片手に写真撮影に挑んだ。
「私の鯛、小さいけど使う?」
ユウちゃんの言葉が、優しさがこれほど痛い日はなかった。
「いいよ~。私はガラカブちゃん持って写るから。ありがとね。」
私の言葉はどこか乾いていたかもしれない。
撮影を終えて、帰り、車の中は釣りの話で溢れていた。
「アヤカちゃん、ユウちゃん、初釣りはどぎゃんやった?」
「楽しかったです。」
「私も、すごく楽しかったです。」
大将の質問に、私の後にユウちゃんはテンション高めで答え、真鯛の引きの話をしていた。
ガツン!ガツン!!とくるらしい。そして、凄く引くらしい……。
ただ、私は今日の事が、走馬灯のように足早に過ぎ、グルグルと思い返され、凄く悔しかった事だけが頭に残った。
そして、週末を迎えた。
「アヤカちゃん。もしかして、きてない?」
「分かりません。グググッてなにかありましたけど……。」
「アヤカちゃん。アワセは入れちゃダメよ。そのまま同じスピードで巻いて。」
アワセ?よく分からないけど。上に竿をグン!と上げるやつかな??
「はい。」
私はハルカさんに言われるようにハンドルを巻く。そうすると、また、グググッと引くような感覚がある。
「きてるじゃない!やったね!アヤカちゃん!!ロッドをもっと倒して、慌てずに巻いて!」
「あっ!はい!!」
私は言われる通りに竿を倒してハンドルを回した。
グググッと心地の良い感触が……。これが、引きってやつなんだろうか?ちょっと、面白いかも。
ゆっくり、ゆっくり、ハンドルを巻く。すると、魚の姿が見えてきた。
あれ?鯛じゃない。明らかにフォルムが違うし。
あ!あれだ!!ガラカブだ!!やった!!ガラカブ、ゲットだぜ!!
「やったじゃない。アヤカちゃん。」
「やったな!アヤカ!!」
「凄い!凄い!!アヤカちゃん!!一回目で釣っちゃうなんて、アヤカちゃん、もしかして、天才なんじゃない!」
え?天才??
そ、そうかも?一回目で、しかも、初めて底に落としただけで釣れちゃったんだから、もしかて、私……天才なのかも!!
私は、ユウちゃんの一言で調子に乗ってしまった。この後の悪夢が待っているとは知らずに。
「は~い。今日はここまでにしましょうか?」
時間は丁度、正午。船長さんはそう合図する。
私以外はテンションも高くニコニコとしていた。
そう。私はあのガラカブ1匹釣れただけで、他は釣れなかったのだ。初釣りのユウちゃんは、なんだかんだ言って、小さいながらも真鯛を3匹も釣り上げたのに……。どうして?私は天才じゃなかったの??
「アヤカちゃん。こんな事もあるわよ。」
ハルカさんは私の背中を優しく撫でてくれた。
ハルカさんは私の鯛ラバを変えてくれたり、巻きスピードのレクチャーなんか、色々教えてくれたのに……。
真上まで登った太陽が、ただただ私には眩しかった。
そして、地獄はコレだけではなかった。
釣りが終わった後、船長さんがブログ用の写真を撮るというのだ。
ただの集合写真を撮るものだと思っていたら、お魚を手に持って欲しいとの事で……。
私は、愛しのガラカブちゃんを片手に写真撮影に挑んだ。
「私の鯛、小さいけど使う?」
ユウちゃんの言葉が、優しさがこれほど痛い日はなかった。
「いいよ~。私はガラカブちゃん持って写るから。ありがとね。」
私の言葉はどこか乾いていたかもしれない。
撮影を終えて、帰り、車の中は釣りの話で溢れていた。
「アヤカちゃん、ユウちゃん、初釣りはどぎゃんやった?」
「楽しかったです。」
「私も、すごく楽しかったです。」
大将の質問に、私の後にユウちゃんはテンション高めで答え、真鯛の引きの話をしていた。
ガツン!ガツン!!とくるらしい。そして、凄く引くらしい……。
ただ、私は今日の事が、走馬灯のように足早に過ぎ、グルグルと思い返され、凄く悔しかった事だけが頭に残った。
そして、週末を迎えた。
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