無能の剣聖だった勇者は二度目の人生で英雄になる

第七話 旅立ち前夜

俺は移動は飛んで行いたいのだが、8歳になったばっかの子がいきなり飛んでいたら色々めんどくさい事が起きそうなので歩くのは時間がかかるが歩いて帰るようにしている。

家に帰るといつも通り家族全員でご飯を食べるのだが、今日はお別れの挨拶をしなければいけない。
いくらうちが放任とはいえ、まだ10歳にもなっていない子を一人で旅させる事は無いだろう。
基本的には円満でお別れをしたいし、10年以内だとあと何年は家にいなさい。とかを聞くつもりだ。
その場合は修行時間が増えたと思う事にすればいい。
前世だと親の反対を振り切って行くかもしれないが今世はそこまで生き急ぐ必要性は感じて無いからだ。

俺はご飯を食べている時に親などに旅立ちたい事、人間の国で生活してみたいこと、将来帰ってくるかもわからない事を全て話した。

親は以外に驚いていなく、そうだろうと思っていた。と、言われたので正直俺の方が驚いた。
親になんでそう思ったの？と聞くと、毎日今日はここに行く！とか行く前に報告していたのにハイエフルになった日から一切連絡をしなくなり、毎日傷だらけや泥だらけになって帰ってきたりしていたし、その理由を頑なに言おうとしなかったから特訓でもしているんだろうと思っていたし、昔からこの村の外に興味を持つことが多かったからいずれそうなるだろうと思っていたそうだ。

そういう事もあり、親からは俺が旅立つ事に関して反対はしなかったが、条件としてあと二年待ち、十歳になる事、人の言語を喋れるようになる事。が挙げられた。

俺は前世の事もあり人間の言語はペラペラだから大丈夫で、二年待つのも修行期間が増えるだけだから了承した。

俺はその二年間今まで以上に時間を使い努力をした。
親の許可を得ているので家に帰らず夜通し訓練を行ったり旅に立つために生活魔法の強化、新しい魔法の開発等々強さのことはもちろんそれ以外の生活が楽になるような練習を行った。

そして分かったことなのだが新しい魔法は比較的に簡単に作れる。
しかしそれは魔法の仕組み効果等を具体的に理解していないといけなかった。

例えば電気関係（雷など）の魔法だと強い電気が敵の方に行く。ではなく、摩擦によってできた静電気をため、飽和状態にした後、一気に放電することにより出来る。効果は相手を痺れさせたり、発火させることも出来る。だ。

俺はそこまで詳しい訳ではないがある程度のことを理解していたら大丈夫なんだと思う。

それにより俺は雷、氷、毒、治癒等の新たな属性に加え、周囲のモンスターを索敵できる魔法、モンスターなどから気配を消せる隠密の魔法、一度来たところを覚えれるマッピング魔法、を作り、相手の能力を見れる鑑定魔法、相手のウソを見破る魔法を作ろうとしたがその二つは作ることは出来なかったが、モンスターの弱点属性、弱点は見れる簡易鑑定魔法は作ることが出来た。

あと異世界と言ったら無いと困るアイテムボックス魔法だ。

アイテムボックスは容量無制限で時間経過しないという最強性能が出来たので、調子の乗って瞬間移動が出来るゲート魔法が出来るかな？と思ったがそれは出来なかった。

まぁー俺はこんなに簡単に新しい魔法を量産しているが本来は人間が新しく魔法を作ったことは無く、魔法が出来た後に一度も新しい魔法が出来たことは無いそうだ。

新しい魔法が俺がハイエルフだからか大賢者のおかげかは分からないが、新しく魔法を作れる才能があるのだからその才能を十分使い込んでやろう。

また、人間の国にいったら基本的には新たに作った魔法を隠すつもりでいかないとな。
本当にピンチになったりしたら使うが基本的には索敵、隠密、マッピング以外はもしもの時の保険でいいだろう。

全面的に使うとしたら俺が人間の中で本当の英雄になった後だろう。
そんなことになってほしくもないから基本的には使わないことを願う。

だがアイテムボックスについては検討しないとな。
あれはずっと使うつもりだし、精霊剣があった場合は本当にやばい時以外封印するつもりだからなぁー
でもそれはカバンをもってカモフラージュするしかないよな。

さらに俺は剣の練習も行うことにした。

今では練習に使うくらいの性能なら土魔法で一瞬で作れてしまうの前世は練習は全然しなかったが、第一職業である上に、何もしないであの強さなら練習をしたらマジで化け物になるはずだ。

あと他の人が見えないほどにならば剣を使って倒しても魔法で倒した。と言えて、剣に魔法を付与してやればちょっと変わった形の魔法杖ということも出来るだろう。

取り敢えずの目標はその場にいて剣を振るだけで遠くの的を切ることだな。

俺はそんなことを考えたり魔法の練習、開発、体力トレーニングを行っているとあっという間に二年の時が経った。

俺は間違いなく世界最強になったと思う、剣は二刀流で半径二十メートル以内では何人いようが一瞬で倒せる自信があるし剣を振ると風圧で二百メートル先の大木を切れるほどになった。

魔法であれば全属性の魔法で現在ある魔法を全て無詠唱で言えるようになり、さらに自分が作った魔法は五十も超えた。

正直なんでここまで強くなってしまったんだろう？と思うこともあったが、英雄になるのだから強くて困ることはないだろ。
力をセーブしたらいいし。

さて今回こそは旅立ちますか。