無能の剣聖だった勇者は二度目の人生で英雄になる

夢見る少年

文字の大きさ
10 / 12

第十話 冒険者ギルド

しおりを挟む
さてと、いきなり魔境の森付近の冒険者ギルドでもいいけど、名を売るとしたら皇都の冒険者ギルドに登録してそこから最初はそこで大型新人として活躍してその後に魔境の森を活動拠点として遠征を行おう。 

移動はすぐに出来るしそこまで問題無いだろう。 

あと個人的には入ったばっかの時に荒くれ者に絡まれたいな。 

それを目の前で圧倒するのが一番手っ取り早く実力を皆に示せるだろう。 

その為にも不正と思われるようなスピードで倒して行かないとな。 

俺は隠密魔法を使い空を飛んでウィール皇国に向かった。 

向かっている途中、冒険者ギルドについて思い出していた。 

確か冒険者ギルドは特定の国とかに属さない独立組織で全世界の魔法使いでモンスターを倒す人が集まり、主に仲介業で成り立っており、支部によっては国から助成金をもらっている。 

国の軍に入る人以外は基本的に冒険者ギルドに属すので世界一強い組織になる。 

そのため国からお金を払い、冒険者ギルドに守ってもらうのだ。 

戦争とかには加担しないがモンスターを倒す組織だからモンスター襲撃から国を守ることは普通に行う。 

そんなこともあり冒険者ギルドは魔法適正が無いと属することが出来ない筈だ。 

確認方法は各属性の適性があれば光る水晶があり、一つでも光れば大丈夫だ。 

その水晶では適正のみで具体的な能力とかは見ることは出来無い。 

 

そういえば言って無かったけど人間の中では二つ以上の属性を使えるのは上位10パー位だろう。 

三属性は1パー、四属性は何十年にか一度、それ以上は確認されていない筈だ。 

まぁーそんな中俺は全属性使える訳だからインパクトは抜群だろう。 

また、職業は調べることが出来ないので自己申告制だが正直自己申告のこともあり、幾らでも虚偽申告できるので信用されていない。 

一番信用されるのは魔法適正の数だ。 

何故魔法適正の種類だって? 

その理由は簡単。何度も言っているが魔法は才能の世界で沢山の魔法適正があるのならその分才能が有り、成長スピードが速いからだ。 

まぁーそんな事は今はどうでもいいか。俺はそろそろウィール皇国の皇都につくから地面に着地したそのあとは歩いて皇都に向かった。 

皇都は周りに大きな壁があった。 

家に行くときは上から見下ろしていたので特にどうも思わなかったが普通に見ると凄い迫力だ。 

俺は普通にスゲーなと思いながら門に向かった。 

門では一応兵士がいたが特に検問とかされることなく自由に出入りが出来る用だった。 

流石に警備ガバガバすぎね?ここには皇女いるんだよ? 

とも思ったがまぁー大丈夫なんだろう。 

俺は皇都を少しは探索しようと思ったがそういえば金が無いと気づいたので探索は諦めて冒険者登録して早速モンスターを狩ることにした。 

幸い冒険者登録は初回は無手数料だからな。 

俺は冒険者ギルドがあるとを門の兵士に聞いていたのでそこに向かった。 

冒険者ギルドは高級住宅街のような所に3.4階建てでとても存在感を放っていた。 

俺は特に何にも気にせず中に入った。 

俺のことを奇異な目で見ている人はいたが敵対心むき出しの人はいなかった。 

誰も俺のことを冒険者登録しに来たとは思っていないだろう。 

せいぜい魔法に憧れた子が来たと位にしか思っていないだろう。 

だって周りから見たらただの10歳ぐらいの子供なのだから。 

俺が冒険者登録で魔法適正を見たときこいつらはどんな反応するんだろうな。 

俺は受付に行こうと思うと感じがよさそうなおじさんのような人がこちらに向かってきて、 

「坊ちゃん。ここは坊ちゃんが来ていい場所じゃないで。憧れるのはいいけどもっと大きくなってから来い。あと魔法適正があったらやけどな」 

どうやら親切心で声をかけてくれたらしい。 

だが俺はおじさんに、 

「冒険者登録に来ました。魔法適正あるので」 

というと、 

「夢見るのはいいがこんなちっちゃい子が冒険者なれるわけないやろ?冒険者は死と隣り合わせの職業なんやで。絵本の中とは違うんや。いいから帰り!」 

この人は本当にいい人なんだろう。赤の他人のことをちゃんと心配して説教もしてくれる素晴らしい人格だと思う。 

それにこの人はこの中での強者のような気がする。 

何か魔力を強く感じるんだ。 

まぁーそれはいいとしてここまで親切にしてくれるのはありがたいが引き下がるわけにもいかないし、 

「いやです。僕は強い自信があります。何ならあなたよりも強い自信があります」 

 「これは困ったな。ウィール皇国1強いといわれている俺に対して喧嘩を売るか。そうか分かった。俺と決闘せい。俺に勝ったら冒険者になるのを認めてやるよ。でも負けたら5年間はここに出禁だ。それでいいなら決闘してやろう」 

 まさかこの国一の方でしたか。 

しかしこの展開はラッキーだな。ここでこの人を圧倒したら間接的にこの国最強になるしこの人をもしかしたら味方にできるかもしれない。 

俺は今はパーティーメンバーとかは求めていないけど俺の見方をしてくれる人は沢山いることに越したことない。 

「受けて立つよ。そして圧倒して勝ってみせるよ」 

「この国一強いといってもそこまで啖呵を切れるか。根性だけは認めてやるよ。だが若い大切な命を無駄にすることは出来ない。申し訳ないがこっちも本気で行ってボコボコにさせてもらう」 

「いいよ。勝つのは僕だから」 

「そうか、では成立やな。闘技場に行くからついてこい」 

俺はおじさんについて行った。 

一番いい形で売名を出来るかもしれない。 

よし少し自重しないでやるか。 

 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

処理中です...