受付バイトは女装が必須?

なな

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第5部:よりフェティシュな装いへ

第5話:鍵の向こうにあるもの ― 「ご褒美、ください」と自分から言えた夜 ―

その夜。
なおは、河合の部屋のドアをノックした。

ワンピースの裾は長めで、控えめなデザイン。
けれどその下には、あのボディスーツ、コルセット、ガーターベルト、そして貞操具が、
“今日も全部、つけたまま”整えられていた。

「どうぞ」
低い声に導かれて入ると、部屋には柔らかな照明が灯っていた。

河合はソファに座ってなおを見上げ、
目を細めて言った。

「今日も、いい子だった?」

「……うん」

「そのまま、立ってて」

ゆっくりと目の前に立つ。
スカートのすそが揺れる。
内腿に触れるチェーンが、ほんのわずかに動いた。

「全部、着けたまま?」

「……うん。ずっと。鍵も、預けたままだから」

河合は立ち上がって、なおの前に立つと、
そっと顎を持ち上げた。

「偉いね。じゃあ――今日は、ご褒美がいるね」

河合の手がスカートの下に入る。
けれど下着を脱がせることはしない。

太もものベルトをなぞる。
コルセットのくびれを愛でるように撫でる。
ボディスーツ越しの胸元に、そっと唇を近づける。

「脱がせないまま、なおを味わいたい。
だって、君は“装っている”ことで、どんどん可愛くなってるから」

なおの声が震える。

「……あの、河合さん。今日……お願いがあって……」

「うん?」

「……“可愛がって”もらうばかりじゃなくて……
今日は、私のほうから、ちゃんと、何か……したくて……」

一瞬の沈黙のあと、河合は口元をほころばせた。

「じゃあ、ここに座って」
彼の足元を指さす。

なおはそっと膝を折って、ゆっくりと床に腰を下ろした。

ボディスーツの生地が膝に伸び、
太ももに張ったチェーンがわずかに引かれる。

そのまま、スカートのまま、目を見上げる。

「“なお”として、君がしてくれることなら、
なんでも、受け取るよ」

そう言われた瞬間、
心のなかで、何かが音を立ててほどけた。

    “与えられる喜び”と、“差し出す悦び”が、初めて重なった瞬間だった。

その夜、なおはひとつも脱がされず、
上目使いでたっぷりと奉仕をした。
河合の熱いものを受け止めて飲み込んだ。

なおは服の中にこそ、自分のすべてが詰まっていること。
鍵を預けたままだからこそ、
愛されていることを実感できること。

ベッドの上、なおはそっとつぶやいた。

「河合さん……あの、お願い……
明日も、このままでいいですか……?」

河合は微笑んで言った。

「もちろん。
君が着ているかぎり、ずっと俺のものだって、わかるから」

秘密を着て歩く日常。
鍵を預けたままの信頼。
“脱がされないまま愛される”ことが、
なおにとっての、なによりの肯定になっていく。
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