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第7部:新しい春に、もう一人の“僕”
第10話:仕込まれたまま、朝を迎える ― だれにも知られない、でも確かに“ある” ―
夢の中でも、スカートの感触が残っていた。
シーツにまとわりつく生地のしなやかさ、
腰回りを締め付けるコルセット、
脚を閉じるたびにかすかに押し返す“鍵”。
目が覚めても、それらはまだ、そこにあった。
(……本当に、寝ちゃったんだ)
身体がほんのり熱い。
寝汗ではない、どこか火照るような感覚が下腹から残っていた。
スカートがめくれ、太ももに冷たい空気が触れた。
ランジェリーのレース越しに、そっと指をすべらせる。
貞操具の上――
金属ではないけれど、包まれたその奥に、
確かに「自分」が反応しているのがわかった。
(……触ってるのに、触れてない……のに)
まるで、“外”の感覚だけで中がうねっているみたいで、
不思議と、優しい快感に包まれた。
触るのをやめると、逆にじんわり疼いてきた。
(なおさんは……これ、知ってたのかな)
(こんな感覚を、受け入れてたんだろうか……)
もう一度、鏡を見た。
制服のまま、化粧は落としきれずにうっすらと残っている。
まるで夢と現実のあいだを、まだ歩いているみたいだった。
朝。
制服は脱いだけれど、装備だけは外せなかった。
――鍵は、なおさんが持っている。
――今日、大学に行く日だ。
柊はワードローブの前でしばらく動けなかった。
(どうしよう……)
けれど、決めた。
下着だけは“それ”に合わせて、ショーツでいく。
パンツじゃ、上手く収まらない。
それに――履いた瞬間、ゾクリと震える感触があった。
(……これで行く)
ウィッグは外し、顔はしっかり洗った。
髪も後ろでラフに束ねる。
男性用のカットソーに細身のパンツ。
誰が見ても、ただの“大学生の男の子”。
けれど――服の下には、昨夜と同じ“輪郭”が残っている。
(変わらない。変わってない)
大学に向かう足取りは、いつもより緊張していた。
何かを隠している、というよりも、
「何かを抱えている」感覚。
人とすれ違うたび、誰かと話すたび、
自分の内側にだけ熱が残っているのがわかる。
講義中も、机に向かって座るだけで、
ショーツの内側で装備が軽く締め付けられ、
身体がきゅっと引き締まるようだった。
(知られてない。誰も、知らない)
でも、自分だけは知っている。
制服の奥にあったもの、まだそこにあるもの。
誰にも言えない“秘密”を、
心臓の奥で抱えたまま――
柊は、静かに笑った。
(こんな日が、来るなんて)
シーツにまとわりつく生地のしなやかさ、
腰回りを締め付けるコルセット、
脚を閉じるたびにかすかに押し返す“鍵”。
目が覚めても、それらはまだ、そこにあった。
(……本当に、寝ちゃったんだ)
身体がほんのり熱い。
寝汗ではない、どこか火照るような感覚が下腹から残っていた。
スカートがめくれ、太ももに冷たい空気が触れた。
ランジェリーのレース越しに、そっと指をすべらせる。
貞操具の上――
金属ではないけれど、包まれたその奥に、
確かに「自分」が反応しているのがわかった。
(……触ってるのに、触れてない……のに)
まるで、“外”の感覚だけで中がうねっているみたいで、
不思議と、優しい快感に包まれた。
触るのをやめると、逆にじんわり疼いてきた。
(なおさんは……これ、知ってたのかな)
(こんな感覚を、受け入れてたんだろうか……)
もう一度、鏡を見た。
制服のまま、化粧は落としきれずにうっすらと残っている。
まるで夢と現実のあいだを、まだ歩いているみたいだった。
朝。
制服は脱いだけれど、装備だけは外せなかった。
――鍵は、なおさんが持っている。
――今日、大学に行く日だ。
柊はワードローブの前でしばらく動けなかった。
(どうしよう……)
けれど、決めた。
下着だけは“それ”に合わせて、ショーツでいく。
パンツじゃ、上手く収まらない。
それに――履いた瞬間、ゾクリと震える感触があった。
(……これで行く)
ウィッグは外し、顔はしっかり洗った。
髪も後ろでラフに束ねる。
男性用のカットソーに細身のパンツ。
誰が見ても、ただの“大学生の男の子”。
けれど――服の下には、昨夜と同じ“輪郭”が残っている。
(変わらない。変わってない)
大学に向かう足取りは、いつもより緊張していた。
何かを隠している、というよりも、
「何かを抱えている」感覚。
人とすれ違うたび、誰かと話すたび、
自分の内側にだけ熱が残っているのがわかる。
講義中も、机に向かって座るだけで、
ショーツの内側で装備が軽く締め付けられ、
身体がきゅっと引き締まるようだった。
(知られてない。誰も、知らない)
でも、自分だけは知っている。
制服の奥にあったもの、まだそこにあるもの。
誰にも言えない“秘密”を、
心臓の奥で抱えたまま――
柊は、静かに笑った。
(こんな日が、来るなんて)
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