受付バイトは女装が必須?

なな

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第12部:告げられる好意、支配のなかの日常

第五章:バイトの鍵、日常の中の私たち

「おつかれさまです、いらっしゃいませ──」

なおの声は、ほどよく高く、通りがよかった。
イベントホールの受付カウンター。
ネームプレートの下には、レースのリボン。
白いブラウスに、黒の膝丈スカート、そして足元は3cmのヒール。

制服の下には、いつもと同じ“装い”。
ブラ+ヌーブラ、コルセット、そして貞操具とチェーン。
さらに、今日はプラグも仕込まれていた。

──そして、鍵は河合のもの。
つまり、“今の私は、誰にも触れられないけど、すでに誰かのもの”。

「なおちゃん、今日、少し歩き方ぎこちないね?」

合間に耳打ちしてきたのは美月。
自身もおそろいのコルセット+ローター+鍵ショーツの装備で、
誰よりも“共犯感”に満ちていた。

「だって……今日は、プラグ、入れたままで……っ」

「ふふ、偉い。じゃあ、なおちゃんも“一人前”だね」

そのやりとりを、カウンター越しで真帆が気づいたように微笑む。
小さなイヤホンのスイッチを操作するその手元には、
たしかにローターのリモコンがあった。


ふと視線を送ると──
柊も同じ制服に身を包み、頭を下げて来場者にパンフレットを渡していた。

スカートの丈はなおと同じでも、
柊の方が、どこか“装われた”感じが強く出ていた。

(たぶん、今日もプラグ……それに、佑真くんが……)

「柊ちゃん、ちょっと脚、震えてない?」

「……っ、ちょ……なお先輩、見ないでください……っ」

(でも……私も、“同じ状態”でここにいる)

誰にも気づかれず、鍵のついた身体で、
ふつうに受付業務をこなしている。
それが、なんだか不思議で、誇らしかった。

休憩時間、4人が集まったバックヤード。

「みんな、ちゃんと装備してる?」

真帆が小声で言うと、
なお、柊、美月──3人が同時に小さく頷く。

「……今日、鳴ってたのって誰の?」

「わたし……少しだけ……」

美月が赤くなりながら告白すると、なおも思わず微笑む。

「わたしも、たぶん……。でも、バレないように我慢して……」

「それがいいの。“仕込まれてる”まま日常をこなすって、
どこか背徳で……すごく、綺麗だと思う」

真帆のその言葉に、全員の胸が静かに高鳴った。

この場所には、
普通の仕事と、隠された快感と、繋がった秘密があった。

そしてそれを、4人が共有していることが──
どんなプレイよりも、濃密なフェティッシュだった。
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