受付バイトは女装が必須?

なな

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第14部:試される関係、ほどけない絆

第四章:比べることじゃない、でも確かに違う

朝の空気は、ほんの少しだけ冷たかった。
けれど、なおの身体はその空気よりも──ずっと熱を残していた。

昨日の夜、
プラグを外されて、ディルドをゆっくりと、でも深く──
貞操具をしたまま
何度何度も奥まで可愛がられた身体。
何度も果てた。

触れられなかった“前”が、逆に“女の子の身体”として強調されていた。
“愛されて、仕込まれた”という実感は、皮膚の奥にまだ焼きついていた。

(あんなふうに……抱かれたの、初めてだった)

真帆と美月。
ふたりの手、ふたりの声、ふたりの優しさ。

“お願い、一晩だけでいいから”
──その言葉通り、優しく、でもしっかりと抱きしめられて。
気がつけば、なおは何度も快感の中に沈み込んでいた。

そして、今。

なおは、河合の部屋の前に立っていた。

チャイムを押す指が、わずかに震えていた。
でも、それを止めようとはしなかった。

ドアが開くと、そこには変わらない河合の顔。

「──おかえり」

その一言に、なおの喉が詰まった。

「……ただいま」

ふたりは何も言わず、目を合わせた。
やがて、河合が静かに手を伸ばし、なおの首元に触れた。

「……今日は、違うチョーカーを着けてるんだね」

「……はい。あのふたりに、“一晩だけ”って言われて……。
わたし、それに……応えたくて」

「……そう」

河合はそれ以上、何も問わなかった。

「でも、これ……外すね」

なおは、指をそっとチョーカーにかけて外し、
そっと手のひらに包み込んだ。

「わたし……どこかで、比べちゃうのが怖かった。
誰に抱かれるか、どんなふうに触れられるか、
何が“本物”なのかって……」

「比べるものじゃないよ。
でも、違いは──確かにある」

なおは頷いた。

「でもね、河合さん。
わたし、いま、ちゃんと“ここに戻ってきた”って思ってる。
いろんな気持ちを通って、それでも──“自分の居場所”って感じられるから」

「……それでいい。
どこに行っても、何をされても──君が“ここに帰ってくる”なら、
僕はそれでいいよ」

静かに微笑む河合の胸に、
なおはふわりと身体を預けた。

(わたしは誰かのもの。
でも、“どこに帰りたいか”は──自分で選べる)

そう思えたことが、何よりも嬉しかった。
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