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《 5 》
現実は真夜中だというのにここ明け星市は明るい。異世界と変わった明け星=虚界への扉が開いていたの。私は街の中を歩いていたの。
「よっ、フィナちゃん!」
「フィナちゃんは……やめてよね、ライン!」
「はいはい」
いつの間にか私の隣には同じ番人のラインがいたの。
私の隣りにいるのはライン・フォルト。短い髪の色は灰色、キラキラ輝いているのは銀色の瞳に首には黒色のキョーカーをつけており、まるで一匹の狼見たいと思わせる容姿。そして私と同じ右手首には腕輪があるの。
私と同じ時の番人である証拠でラインの現実での名は高野照斗君なの。
同じ時の番人だけど能力的にいうと私の方が高いの。ラインは扉を開く、閉じるしか出来ない為に全体的には私の補佐役と言えるの。
番人のお仕事は忙しい時は補佐役がいないと大変だったりするので。
「雨が上がって良かったなぁ~」
「そうね。虚界は雨とか関係ないけど、現実に戻ったらずぶ濡れだもんね」
「そうだな」
学校ではあまり会話をしない私達。けどね、虚界になると不思議と現実世界とは性格が多少なり変わるの。そのせいか、今の私は現実よりは自信有りげに普通にお話ができるし、ラインは、はきはきと喋っているの。
あとね、この虚界では雨や雪は降らないの。ずっと晴れのまま。たとえ、現実で雨が降っていても虚界に来てしまえば関係ないの。不思議よね。
私達は森の近くにいたの。
「フィナさん、フィナさん、大変! 大変なのです!」
「「!?」」
一人の女の子が私達に近づいてくるわ。女の子は、走って私達のところに来たからぜエッ、ぜエッ吐息を切らしながら私の手を取ったの。
「フィナ……さん。た、たい……大変……なのです」
「どうしたの? とにかく落ち着いて、ね」
「は……はい……」
私とラインは女の子が落ち着くまで待っていたの。女の子が段々と落ち着いてきて何があったのか話をしてくれたの。
「実は友達と花が沢山咲いている所に居たんですけど、私達と違う服装を着た女の子がいたんですぅ。それで声を掛けたら『ここは、どこ?』って言っていたのでフィナさん達を呼びに来たんですぅ」
「フィナ、もしかして」
「うん。その場所まで案内してくれる?」
「はい、ですぅ」
二人の案内で花が沢山咲いている所までやってきた。見た感じは花畑といった感じでいろんな花が咲いていた。
花畑には二人の女の子がいて一人はずっと地面に座り続けて真っ直ぐ先を見ている。
もう一人は地面に座り続けている子に話しかけている。
「アクリ!」
「ルリア! それにフィナさんにラインさん……良かった~」
私達はルリアという子の所へ移動したの。
「アクリさん。あの子なの?」
「はい。私とルリアがここに来た時には、もうあの子はここに居て、話し掛けても何も答えてくれなくって……」
「それで私がお二人を呼びに行ったんですぅ」
「なるほど、俺達が来るまで何か変化あったか?」
「いいえ。ただ……」
「ただ?」
「あの子、一言だけ言ったんです。『ここは、どこ?』って」
「分かったわ、ありがとう」
「いいえ」
「ライン」
「あぁ」
私とラインは地面に座り込んでいる女の子のところへ移動し、女の子と目線が合うようにしてから私が話しかけたの。
「こんにちは。お名前やここの場所がわかりますか?」
「……ここはどこなの?」
「あれだな」
「えぇ」
私は立ち上がるとラインと一緒に知らせてくれた、アクリとルリアの所へ戻る。
「どうですかぁ?」
「大丈夫。あとは私とラインに任せてお二人はここから離れてくれますか」
「はい、お願いします」
「お願いしますぅ」
「じゃあ、気を付けてね。ありがとう」
「いいえ」
二人はその場から去っていった。この世界には、現実みたいに沢山の決まり事がないの。この世界で一つだけ絶対に守らなくってはいけない事は、時の番人のお仕事を邪魔してはいけない。
例えば、今回の場合で例えるとひとり変わった服装している人がいるとする。この世界では現実と違って服装を始め髪や瞳の色と何でも真逆と言っていいほど違う。
この世界での色は明るい色。いわばファンタジーに近い。だから服装が違うとすぐに分かる。
で、話を戻すと服装、話を掛けても何も話さない、ぼっーと何もしないで動かずにうわ言を話している人を見つけたらすぐに報告するまでは、住民のがやっても問題はないの。
問題があるのは、その後の番人がやる事を見てはいけない、邪魔をしてはいけない決まりなっているの。何でかというと番人がやることを見てしまった場合は、頭の中が混乱し、おかしくなる場合があるの。それと今からやって見せるから分かると思うけど、番人の力は選ばれた人しか使えないの。
そのため、力を使おうとすると凄く集中力が必要になってくる場合があるの。その時に邪魔をされてしまうとどうなるかは、私にも分からないから番人が力を使うときは、その場から離れることが決まっているの。
現実は真夜中だというのにここ明け星市は明るい。異世界と変わった明け星=虚界への扉が開いていたの。私は街の中を歩いていたの。
「よっ、フィナちゃん!」
「フィナちゃんは……やめてよね、ライン!」
「はいはい」
いつの間にか私の隣には同じ番人のラインがいたの。
私の隣りにいるのはライン・フォルト。短い髪の色は灰色、キラキラ輝いているのは銀色の瞳に首には黒色のキョーカーをつけており、まるで一匹の狼見たいと思わせる容姿。そして私と同じ右手首には腕輪があるの。
私と同じ時の番人である証拠でラインの現実での名は高野照斗君なの。
同じ時の番人だけど能力的にいうと私の方が高いの。ラインは扉を開く、閉じるしか出来ない為に全体的には私の補佐役と言えるの。
番人のお仕事は忙しい時は補佐役がいないと大変だったりするので。
「雨が上がって良かったなぁ~」
「そうね。虚界は雨とか関係ないけど、現実に戻ったらずぶ濡れだもんね」
「そうだな」
学校ではあまり会話をしない私達。けどね、虚界になると不思議と現実世界とは性格が多少なり変わるの。そのせいか、今の私は現実よりは自信有りげに普通にお話ができるし、ラインは、はきはきと喋っているの。
あとね、この虚界では雨や雪は降らないの。ずっと晴れのまま。たとえ、現実で雨が降っていても虚界に来てしまえば関係ないの。不思議よね。
私達は森の近くにいたの。
「フィナさん、フィナさん、大変! 大変なのです!」
「「!?」」
一人の女の子が私達に近づいてくるわ。女の子は、走って私達のところに来たからぜエッ、ぜエッ吐息を切らしながら私の手を取ったの。
「フィナ……さん。た、たい……大変……なのです」
「どうしたの? とにかく落ち着いて、ね」
「は……はい……」
私とラインは女の子が落ち着くまで待っていたの。女の子が段々と落ち着いてきて何があったのか話をしてくれたの。
「実は友達と花が沢山咲いている所に居たんですけど、私達と違う服装を着た女の子がいたんですぅ。それで声を掛けたら『ここは、どこ?』って言っていたのでフィナさん達を呼びに来たんですぅ」
「フィナ、もしかして」
「うん。その場所まで案内してくれる?」
「はい、ですぅ」
二人の案内で花が沢山咲いている所までやってきた。見た感じは花畑といった感じでいろんな花が咲いていた。
花畑には二人の女の子がいて一人はずっと地面に座り続けて真っ直ぐ先を見ている。
もう一人は地面に座り続けている子に話しかけている。
「アクリ!」
「ルリア! それにフィナさんにラインさん……良かった~」
私達はルリアという子の所へ移動したの。
「アクリさん。あの子なの?」
「はい。私とルリアがここに来た時には、もうあの子はここに居て、話し掛けても何も答えてくれなくって……」
「それで私がお二人を呼びに行ったんですぅ」
「なるほど、俺達が来るまで何か変化あったか?」
「いいえ。ただ……」
「ただ?」
「あの子、一言だけ言ったんです。『ここは、どこ?』って」
「分かったわ、ありがとう」
「いいえ」
「ライン」
「あぁ」
私とラインは地面に座り込んでいる女の子のところへ移動し、女の子と目線が合うようにしてから私が話しかけたの。
「こんにちは。お名前やここの場所がわかりますか?」
「……ここはどこなの?」
「あれだな」
「えぇ」
私は立ち上がるとラインと一緒に知らせてくれた、アクリとルリアの所へ戻る。
「どうですかぁ?」
「大丈夫。あとは私とラインに任せてお二人はここから離れてくれますか」
「はい、お願いします」
「お願いしますぅ」
「じゃあ、気を付けてね。ありがとう」
「いいえ」
二人はその場から去っていった。この世界には、現実みたいに沢山の決まり事がないの。この世界で一つだけ絶対に守らなくってはいけない事は、時の番人のお仕事を邪魔してはいけない。
例えば、今回の場合で例えるとひとり変わった服装している人がいるとする。この世界では現実と違って服装を始め髪や瞳の色と何でも真逆と言っていいほど違う。
この世界での色は明るい色。いわばファンタジーに近い。だから服装が違うとすぐに分かる。
で、話を戻すと服装、話を掛けても何も話さない、ぼっーと何もしないで動かずにうわ言を話している人を見つけたらすぐに報告するまでは、住民のがやっても問題はないの。
問題があるのは、その後の番人がやる事を見てはいけない、邪魔をしてはいけない決まりなっているの。何でかというと番人がやることを見てしまった場合は、頭の中が混乱し、おかしくなる場合があるの。それと今からやって見せるから分かると思うけど、番人の力は選ばれた人しか使えないの。
そのため、力を使おうとすると凄く集中力が必要になってくる場合があるの。その時に邪魔をされてしまうとどうなるかは、私にも分からないから番人が力を使うときは、その場から離れることが決まっているの。
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