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8ー②
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「ど、どうして……現実でこんな事が起こるの……」
とりあえず私は図書室に向かったの。その途中まだ学校に残っていた生徒や先生方の石になってしまった姿を見たの。
図書室に向かっている最中にふっと昨日の事を思い出した。
ーー災が起こる。これはほんの余興に過ぎないーー
「これも災いが起こる余興なの……」
『クスッ。そうですよ、倉沢奈央さん』
「!」
突然どこからか声が聞こえた。周りを見ても怪しい人影はなかった。あるのは、石になってしまった人が見える。
『私はここには居ません。屋上でお待ちしております』
「……」
しばらく考えて私は見えない影が言っていた屋上に向かうことを決めて走り出した。
今、図書室に行っても同じこと。甘奈はみんなと同じく石になっていると思うから、先にこの現象を引き起こした影を何とかしないといけないと思ったから。
鞄は図書室の廊下に置いた。色々と行動するのに邪魔になるから。
走って屋上へと上がる階段のところまで来た。屋上へ行くのは学校では禁止されているため、階段のところでは『進入禁止』と書かれてある看板と黄色の太い紐があった。
紐を潜り階段を登って行く。誰もこの場所を訪れないので少し埃があるのが見える。階段を登っていき、屋上へと出るドアの前まで来た。
ドアを開ける前に不安が生まれた。影の罠がないとも言えないかもと今頃になって自分が冷静さが生まれてきた。
「ここまで来たら……」
前に進むだけと自分に言い聞かせてドアを開けて外に出てみた。外に出てみて少し真っ直ぐ歩きながら周りを見ても誰も居なかった。
「屋上に来たけど、誰もいない……」
『ここですよ』
突然後ろから声が聞こえた。後ろに振り向くとそこには、黒いフードをかぶった人影が2人いた。どちらも顔は見えない。
(一体どこから現われたの……)
「そんなに警戒しないで下さい。今回はただ挨拶に来ただけですから」
「挨拶?」
「えぇ」
「先生方を始め、みんなを石にしたのはあなた達ですか?」
「えぇ、そうです。ちょっとした実験をしたまで」
「実験?」
「はい。今日はこれで終わりにします。実験の成果を見られたので」
「何を勝手に!」
「災いが起こるの。これはほんの余興にすぎない」
「!」
「聞いたことがある言葉だと思います。では」
「あっ、待って!」
私の目の前に現れた黒い影の2人組は自分の目的も話さず、自分達のやったことの実験の成果だけ確認して消えてしまったの。
もしかしたら違う場所に現れるかもと思いすぐに屋上から離れた。階段を降りていくうちにどこからか、チリーンと鈴の音が聞こえた気がしたの。
階段を降りて、職員氏が見えたときに私は驚いたの。だって。
「倉沢さん。どうしたの、そんなに急いで?」
「えっ……先生……」
職員室の前の廊下には医師になってしまった先生の姿が、いつの間にか元に戻っていて私に声をかけたから。
(何が起こったの?)
私の心の中が混乱している。一体何が起こって石化から開放されたのか、分からない事ばかりだった。
今まで自分は夢でも見ていたのかと。
「もう下校時間が過ぎているから帰りなさい」
「はい」
「あっ、そうだ。さっき坂村さんに頼まれたんだけど、先に帰るねって言っていたわよ」
「あ、ありがとうございます、先生。さようなら」
「はい、さようなら」
自分の鞄を取りに図書室へ向かい、カバンを持って昇降口まで移動する。向かっている最中に色々と考えていたの。
謎の2人組が一体何を企んでいるのか。災いとは何のことだろうかと色々と浮かぶ。
とりあえず、さっき起きた出来事を照斗君に相談をした方がいいと思った。
とりあえず私は図書室に向かったの。その途中まだ学校に残っていた生徒や先生方の石になってしまった姿を見たの。
図書室に向かっている最中にふっと昨日の事を思い出した。
ーー災が起こる。これはほんの余興に過ぎないーー
「これも災いが起こる余興なの……」
『クスッ。そうですよ、倉沢奈央さん』
「!」
突然どこからか声が聞こえた。周りを見ても怪しい人影はなかった。あるのは、石になってしまった人が見える。
『私はここには居ません。屋上でお待ちしております』
「……」
しばらく考えて私は見えない影が言っていた屋上に向かうことを決めて走り出した。
今、図書室に行っても同じこと。甘奈はみんなと同じく石になっていると思うから、先にこの現象を引き起こした影を何とかしないといけないと思ったから。
鞄は図書室の廊下に置いた。色々と行動するのに邪魔になるから。
走って屋上へと上がる階段のところまで来た。屋上へ行くのは学校では禁止されているため、階段のところでは『進入禁止』と書かれてある看板と黄色の太い紐があった。
紐を潜り階段を登って行く。誰もこの場所を訪れないので少し埃があるのが見える。階段を登っていき、屋上へと出るドアの前まで来た。
ドアを開ける前に不安が生まれた。影の罠がないとも言えないかもと今頃になって自分が冷静さが生まれてきた。
「ここまで来たら……」
前に進むだけと自分に言い聞かせてドアを開けて外に出てみた。外に出てみて少し真っ直ぐ歩きながら周りを見ても誰も居なかった。
「屋上に来たけど、誰もいない……」
『ここですよ』
突然後ろから声が聞こえた。後ろに振り向くとそこには、黒いフードをかぶった人影が2人いた。どちらも顔は見えない。
(一体どこから現われたの……)
「そんなに警戒しないで下さい。今回はただ挨拶に来ただけですから」
「挨拶?」
「えぇ」
「先生方を始め、みんなを石にしたのはあなた達ですか?」
「えぇ、そうです。ちょっとした実験をしたまで」
「実験?」
「はい。今日はこれで終わりにします。実験の成果を見られたので」
「何を勝手に!」
「災いが起こるの。これはほんの余興にすぎない」
「!」
「聞いたことがある言葉だと思います。では」
「あっ、待って!」
私の目の前に現れた黒い影の2人組は自分の目的も話さず、自分達のやったことの実験の成果だけ確認して消えてしまったの。
もしかしたら違う場所に現れるかもと思いすぐに屋上から離れた。階段を降りていくうちにどこからか、チリーンと鈴の音が聞こえた気がしたの。
階段を降りて、職員氏が見えたときに私は驚いたの。だって。
「倉沢さん。どうしたの、そんなに急いで?」
「えっ……先生……」
職員室の前の廊下には医師になってしまった先生の姿が、いつの間にか元に戻っていて私に声をかけたから。
(何が起こったの?)
私の心の中が混乱している。一体何が起こって石化から開放されたのか、分からない事ばかりだった。
今まで自分は夢でも見ていたのかと。
「もう下校時間が過ぎているから帰りなさい」
「はい」
「あっ、そうだ。さっき坂村さんに頼まれたんだけど、先に帰るねって言っていたわよ」
「あ、ありがとうございます、先生。さようなら」
「はい、さようなら」
自分の鞄を取りに図書室へ向かい、カバンを持って昇降口まで移動する。向かっている最中に色々と考えていたの。
謎の2人組が一体何を企んでいるのか。災いとは何のことだろうかと色々と浮かぶ。
とりあえず、さっき起きた出来事を照斗君に相談をした方がいいと思った。
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