23 / 32
インディア~親蜜の香り~その二章 7
しおりを挟む
殆ど無我の境地で神秘を眺めていたが、ふと我に返ればアーシャは全裸で此方に背を向け、ベッドに座っている。一糸纏わぬ優美な撫で肩から背、細い腰と丸い尻がヴィーナスの曲線を描いて目の前にあった。感動が色情へと形を変え、リンゼイは張った肩を息遣いで上下させる。
「こんなに綺麗なものは見たことがない、何て……」
一週間以上も妻と離れていたことに思い至って、彼は激しい興奮を覚え始める。だが、触るも怖い――。アーシャが背後の気配で勘付き、笑い声を立てた。それも現世のものではないかのように巫女の如き優越を滲ませている。
「そんなに頑張らなくても良いんです、サー」
「でも君が美し過ぎるから、どうしたらいいのか」
「貴方の心のままに、私は貴方の妻です」
「ああ……そうだった」
体を向けないまま、首を捻じって振り向いたアーシャの揶揄に、リンゼイは服を脱ぎ捨て、後ろから身を寄せる。
「嬉しいよ、愛してる」
「私も――アッ」
思いがけず硬く熱い彼の肌に、女が慄然とした。男の欲情を肌身で感じたのだろう。自分は乱暴にされてしまうのだろうか。隙を衝いてリンゼイは手を前に回し、胸の二つの大きな果実を両手に納める。柔らかさと弾力を確かめるように指が動く。ヘナで彩られた細い肩を見て、リンゼイは胸を突かれた。壊れ物に対する時の心許なさと申し訳なさを感じ、それが征服欲と拮抗して苦しくなる。
できる訳がない、傷付けるようなことなど。
引き寄せられて脚を崩した女神の、竦む肩に下賤な男は恭しく唇を押し付ける。
ヘナ特有の枯れ草に近い匂いがした。神の緊張が弛むまで膨らみの手触りを愉しんでから、男の手は段々と大胆さを増していった。人差し指と中指の間に胸の小さな実を挟んで揉みしだく。胸を玩ぶ内に彼自身も股間に張り詰めたものを感じ、息が乱れた。耳元で喘ぐように打ち明ける。
「好きだ、好きだよ、君が欲しい」
「アア、貴方……」
二人の声音が重なり、情欲が燃え上がっていった。それから片手は胸を押さえたまま、リンゼイは彼女の髪を解いた。長髪は香で燻されながら梳かれ、濃い菫が薫り立った。髪を弄られるのにつられて天井を仰いだ唇に唇を重ね、胸の蕾を強く擦る。アーシャの身は彼の厚い胸板に受け止められ、小刻みに身を震わせた。
いつまでも処女の様な彼女だが、今夜は特にそうである。リンゼイの自分だけの妄想が、現実に叶えられている。彼女は間違いなく彼に差し出されたインディアの王女だ。その頬にも接吻し、二人は視線を合わせた。
男の猛々しい双眸の奥の慈しむ色合いに、アーシャは助けを求めてその胸に凭れる。彼女が真向かいになりたがったのでそれに従い、リンゼイは押し倒していった。
妻には、いや妻に連なるヒンドゥーの女に受け継がれる宗教、呪術、その資質には驚嘆させられることばかりだった。レジャーパークに作られた子供向けお化け屋敷を嘲りながら入って行ったのだが、余りに真に迫っていて本当に驚かされてしまった時の気持ちに似ている。
生涯にこんな思いは何度も要らないだろう、快いだけではなく心臓に悪い。だがまだ最も活力に溢れた時期を過ぎ去っていないリンゼイには、これらの人生の冒険にも等しい変化の一つだった。
リンゼイはただただ魅了される……何と深い文化が生活の儀に残っているのだろう。英国にも北欧にもそれらがないわけではない。だが、キリスト教がすべての欧州を覆った際、その土地に遺されていた筈の生活に密着していた民俗信仰は霞のように消え去っていた。特に英国は数度に渡って侵略を受け、ピクト人、ウェールズ人、ブリテン人、ケルト人、ローマ人、アングロサクソン人、そして最後はノルマン人が雑じり合い、その上フランスから臣民が来たり、ドイツの公子が王に成ったりとありとあらゆる南欧北欧の統治を享受した。それによって、堅苦しさと自虐のギャグ、スコットランド男のスカートと極僅かなケルト語以外の文化を失ってしまった。
それは欧州にもいえることであり、北欧から南欧で五世紀から十五世紀まで続いた戦いの歴史は、その長い間――突撃するしか脳がないと、ヒンドゥー教徒に誹られる――白人種特有の支配欲を増大させ続けたせいで、芸術と詩を残す以外は「緻密な生の爛熟」をアジアほどには熟成させ伝えることができなかったのかも知れない。
あれ程疎ましく思っていたヒンドゥー教に対し、リンゼイの葛藤は一時跡形もなく霧散した。その肩にキスし、ヘナはちょっとやそっとでは落ちないと知ったときに。生き神相手に罪を犯すようで触るのも怖いアーシャを魔力に引き寄せられて抱き、違う色の己の肌をぴったり合わせ、その違いに愉悦を噛み締めながら彼女に入っていったときの、女の密やかな悦楽の悲鳴に。
そして、数週間後英国に戻る準備を始めて、ヘナが消え始めた頃その黒蜜の乳房を両手で握り締め、絶頂を迎えた時に、元々希薄だったリンゼイの不満感は残らず払拭される。
肌理が整い、艶めいた黒肌への耽溺が余計にリンゼイを焦れさせた。それでも、二人はまだ付き合って二ヶ月の関係の域を、そこまで飛び越えたとはいい難い。ヘナが消えるまでは、コンドームを着けない方が神聖な気がしてセックスした。この時リンゼイの精液は、望まぬ女を孕ませるただの厄介物ではなく、女神への捧げ物たる子種だった。女を懐妊させる生物の神秘、注がれる聖なる愛の証。受け止める器は女体の中にあった。
そのせいもあって、二人の性愛はお互いの性を見せ合うレベルには達しなかった。リンゼイは見物の背中から抱きたかったが、初なアーシャが彼の方を向きたがったので果たすことさえできないでいる。
このような気持ちで結ばれて、彼らの中にはお互いの差異を清らかで侵し難いものと見做し、遠慮する気持ちが強く芽生えたのかも知れない。
アーシャの家族の問題も、新婚生活に差して影響は与えなかった。リンゼイの僅かな融資により、彼女の父親は今季の契約を更新せず、実家に戻った。義理の息子が斡旋した別荘の庭師をやるようになり、家族はトイレルームにシャワーしかない二部屋だけの小屋から、居間の他に二部屋があるアパートに引越した。新婚二人にとっての弟は専門学校に進学、学校に通っている。
彼がアーシャとヒンドゥーの社会について話したのは、一番最初に訪れた帰りのあれが最初で最後だった。インドの家族は元々縁を切っていた娘が結婚し、余所に行ったことを重く受け止め、アーシャから連絡しない限り全く邪魔しようとはしない。リンゼイは家族と遠ざける気はなかったが、そのお陰で彼女がより自分の意識を信じるようになるなら、そうさせたかった。
ある意味結婚生活に障害だったのは、リンゼイの妻の強固な意志であり、ニューデリー旅客機の乗組員を続けたがったせいである。
「仕事は、辞めたくありません」
アーシャが今の仕事を手に入れる為にどれ程の努力を重ねたのか、リンゼイには分からない。だが、拘る気持ちを理解することは出来る。彼女にとってスチュワーデスの仕事は他律から逃れて生きるための片道切符なのだ。二人はこれからどの様に生活するのか、話し合った。
インドはインフレ整備がなっておらず、外貨の方が強い。英国で他の仕事をして仕送りをする方が効率的だが、それはどうか? しかし彼女はシュードラ出身者で六人目のスチュワーデスであり、地位から退くのは耐えてきた甲斐がない、といった。
やっと外国の影響で元々頭の柔らかい上層カーストの連中も、認めてきてくれたのに。せめて出来る限り続けたい。それと、給料は五割ならば貴方に手渡しても構わないが、その中から一割をダリット(アンタッチャブル)・メディア・センターと女性の識字教室への寄付に、そして四割を家族に渡したい。
リンゼイはその申し出に失笑を禁じ得なかった。インドのルピー、それも上限の決められた契約社員のシュードラ階級に支払う給料など、彼には欠片も欲しくなかった。
インドでは妻の稼ぎ目当ての結婚は珍しくないものの、自分がもし金が欲しいなら、この美貌と仕事を駆使して英国王室の王女にでも近づいたほうが儲けられる可能性は高い。アーシャの給料はインドの家族を支えても、この国では月収一万円に相当すれば良い方だ。
「こんなに綺麗なものは見たことがない、何て……」
一週間以上も妻と離れていたことに思い至って、彼は激しい興奮を覚え始める。だが、触るも怖い――。アーシャが背後の気配で勘付き、笑い声を立てた。それも現世のものではないかのように巫女の如き優越を滲ませている。
「そんなに頑張らなくても良いんです、サー」
「でも君が美し過ぎるから、どうしたらいいのか」
「貴方の心のままに、私は貴方の妻です」
「ああ……そうだった」
体を向けないまま、首を捻じって振り向いたアーシャの揶揄に、リンゼイは服を脱ぎ捨て、後ろから身を寄せる。
「嬉しいよ、愛してる」
「私も――アッ」
思いがけず硬く熱い彼の肌に、女が慄然とした。男の欲情を肌身で感じたのだろう。自分は乱暴にされてしまうのだろうか。隙を衝いてリンゼイは手を前に回し、胸の二つの大きな果実を両手に納める。柔らかさと弾力を確かめるように指が動く。ヘナで彩られた細い肩を見て、リンゼイは胸を突かれた。壊れ物に対する時の心許なさと申し訳なさを感じ、それが征服欲と拮抗して苦しくなる。
できる訳がない、傷付けるようなことなど。
引き寄せられて脚を崩した女神の、竦む肩に下賤な男は恭しく唇を押し付ける。
ヘナ特有の枯れ草に近い匂いがした。神の緊張が弛むまで膨らみの手触りを愉しんでから、男の手は段々と大胆さを増していった。人差し指と中指の間に胸の小さな実を挟んで揉みしだく。胸を玩ぶ内に彼自身も股間に張り詰めたものを感じ、息が乱れた。耳元で喘ぐように打ち明ける。
「好きだ、好きだよ、君が欲しい」
「アア、貴方……」
二人の声音が重なり、情欲が燃え上がっていった。それから片手は胸を押さえたまま、リンゼイは彼女の髪を解いた。長髪は香で燻されながら梳かれ、濃い菫が薫り立った。髪を弄られるのにつられて天井を仰いだ唇に唇を重ね、胸の蕾を強く擦る。アーシャの身は彼の厚い胸板に受け止められ、小刻みに身を震わせた。
いつまでも処女の様な彼女だが、今夜は特にそうである。リンゼイの自分だけの妄想が、現実に叶えられている。彼女は間違いなく彼に差し出されたインディアの王女だ。その頬にも接吻し、二人は視線を合わせた。
男の猛々しい双眸の奥の慈しむ色合いに、アーシャは助けを求めてその胸に凭れる。彼女が真向かいになりたがったのでそれに従い、リンゼイは押し倒していった。
妻には、いや妻に連なるヒンドゥーの女に受け継がれる宗教、呪術、その資質には驚嘆させられることばかりだった。レジャーパークに作られた子供向けお化け屋敷を嘲りながら入って行ったのだが、余りに真に迫っていて本当に驚かされてしまった時の気持ちに似ている。
生涯にこんな思いは何度も要らないだろう、快いだけではなく心臓に悪い。だがまだ最も活力に溢れた時期を過ぎ去っていないリンゼイには、これらの人生の冒険にも等しい変化の一つだった。
リンゼイはただただ魅了される……何と深い文化が生活の儀に残っているのだろう。英国にも北欧にもそれらがないわけではない。だが、キリスト教がすべての欧州を覆った際、その土地に遺されていた筈の生活に密着していた民俗信仰は霞のように消え去っていた。特に英国は数度に渡って侵略を受け、ピクト人、ウェールズ人、ブリテン人、ケルト人、ローマ人、アングロサクソン人、そして最後はノルマン人が雑じり合い、その上フランスから臣民が来たり、ドイツの公子が王に成ったりとありとあらゆる南欧北欧の統治を享受した。それによって、堅苦しさと自虐のギャグ、スコットランド男のスカートと極僅かなケルト語以外の文化を失ってしまった。
それは欧州にもいえることであり、北欧から南欧で五世紀から十五世紀まで続いた戦いの歴史は、その長い間――突撃するしか脳がないと、ヒンドゥー教徒に誹られる――白人種特有の支配欲を増大させ続けたせいで、芸術と詩を残す以外は「緻密な生の爛熟」をアジアほどには熟成させ伝えることができなかったのかも知れない。
あれ程疎ましく思っていたヒンドゥー教に対し、リンゼイの葛藤は一時跡形もなく霧散した。その肩にキスし、ヘナはちょっとやそっとでは落ちないと知ったときに。生き神相手に罪を犯すようで触るのも怖いアーシャを魔力に引き寄せられて抱き、違う色の己の肌をぴったり合わせ、その違いに愉悦を噛み締めながら彼女に入っていったときの、女の密やかな悦楽の悲鳴に。
そして、数週間後英国に戻る準備を始めて、ヘナが消え始めた頃その黒蜜の乳房を両手で握り締め、絶頂を迎えた時に、元々希薄だったリンゼイの不満感は残らず払拭される。
肌理が整い、艶めいた黒肌への耽溺が余計にリンゼイを焦れさせた。それでも、二人はまだ付き合って二ヶ月の関係の域を、そこまで飛び越えたとはいい難い。ヘナが消えるまでは、コンドームを着けない方が神聖な気がしてセックスした。この時リンゼイの精液は、望まぬ女を孕ませるただの厄介物ではなく、女神への捧げ物たる子種だった。女を懐妊させる生物の神秘、注がれる聖なる愛の証。受け止める器は女体の中にあった。
そのせいもあって、二人の性愛はお互いの性を見せ合うレベルには達しなかった。リンゼイは見物の背中から抱きたかったが、初なアーシャが彼の方を向きたがったので果たすことさえできないでいる。
このような気持ちで結ばれて、彼らの中にはお互いの差異を清らかで侵し難いものと見做し、遠慮する気持ちが強く芽生えたのかも知れない。
アーシャの家族の問題も、新婚生活に差して影響は与えなかった。リンゼイの僅かな融資により、彼女の父親は今季の契約を更新せず、実家に戻った。義理の息子が斡旋した別荘の庭師をやるようになり、家族はトイレルームにシャワーしかない二部屋だけの小屋から、居間の他に二部屋があるアパートに引越した。新婚二人にとっての弟は専門学校に進学、学校に通っている。
彼がアーシャとヒンドゥーの社会について話したのは、一番最初に訪れた帰りのあれが最初で最後だった。インドの家族は元々縁を切っていた娘が結婚し、余所に行ったことを重く受け止め、アーシャから連絡しない限り全く邪魔しようとはしない。リンゼイは家族と遠ざける気はなかったが、そのお陰で彼女がより自分の意識を信じるようになるなら、そうさせたかった。
ある意味結婚生活に障害だったのは、リンゼイの妻の強固な意志であり、ニューデリー旅客機の乗組員を続けたがったせいである。
「仕事は、辞めたくありません」
アーシャが今の仕事を手に入れる為にどれ程の努力を重ねたのか、リンゼイには分からない。だが、拘る気持ちを理解することは出来る。彼女にとってスチュワーデスの仕事は他律から逃れて生きるための片道切符なのだ。二人はこれからどの様に生活するのか、話し合った。
インドはインフレ整備がなっておらず、外貨の方が強い。英国で他の仕事をして仕送りをする方が効率的だが、それはどうか? しかし彼女はシュードラ出身者で六人目のスチュワーデスであり、地位から退くのは耐えてきた甲斐がない、といった。
やっと外国の影響で元々頭の柔らかい上層カーストの連中も、認めてきてくれたのに。せめて出来る限り続けたい。それと、給料は五割ならば貴方に手渡しても構わないが、その中から一割をダリット(アンタッチャブル)・メディア・センターと女性の識字教室への寄付に、そして四割を家族に渡したい。
リンゼイはその申し出に失笑を禁じ得なかった。インドのルピー、それも上限の決められた契約社員のシュードラ階級に支払う給料など、彼には欠片も欲しくなかった。
インドでは妻の稼ぎ目当ての結婚は珍しくないものの、自分がもし金が欲しいなら、この美貌と仕事を駆使して英国王室の王女にでも近づいたほうが儲けられる可能性は高い。アーシャの給料はインドの家族を支えても、この国では月収一万円に相当すれば良い方だ。
0
あなたにおすすめの小説
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写と他もすべて架空です。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる