十七の希死念慮

Justification

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十七の希死念慮

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死にたいな、私はずっとそう思って今まで生きていました。その不吉な考えは物心ついたときから、私の頭の片隅にありました。

最初は私の頭の隅っこのほうで「それ」はじっと息を潜め大人しくしていました。時々、何かしらのきっかけで「それ」は顔を出し、私に漠然とした死のイメージの様なモノを訴えかけてきましたが、それほど苦もなく無視して、もといた頭の隅っこに追っ払うことが出来ていました。しかし、私が歳を重ねて肉体的、精神的に成長していくのに合わせるように、「それ」もまた大きく成長していきました。

私は春に、十七になりました。今、「それ」は非常に巨大で、どす黒く不吉なイメージとして私の頭の中を侵食し、私という存在を確実に、着実に、破滅へと導いています。

私はこの苦しみに耐えることが出来ませんでした。人生に対して大きな不満があるわけでもないし、話を聞いてくれる家族や友人も存在します。これからやりたいこともあります。しかし、「それ」はどんな素晴らしい瞬間にも、すっと、どこからともなく現れては、深く暗い影を私の頭の中に落とし、無音で私に語りかけていくのです。

「人はみんな死ぬ、この喜びもすぐに過去になる。そして未来にあるのはただ真っ暗な死だけ。今、喜びを分かち合っている彼あるいは彼女も、やがては死ぬ。死んでしまったら、何もかもが終る。亡骸はいかなる問いかけにも、もう答えてはくれない。過去の喜びは、その大きさに比例して、未来の死による喪失感をただ強めるだけ。人はみんな死ぬ。失う為に人は生まれてきた。」

日に日に私は生きることに対する意味を失っていきました。結局、すべては無意味なことなのではないか。「死にたい」、最初は漠然とした不吉イメージでしかなかった「それ」は、いまや確かな言葉になり、街に立ち並ぶ高層ビルや凄まじい音を唸りあげて走り抜けていく通過列車は具体的な手段として私の目に映り始めました。

私は真っ暗な部屋で何日も独りで悩み、苦しみ考え抜きました。生きるとは。人生とは。幸福とは。考え抜いた末に私は一つの到達点に達しました。

よし、めんどくさい。飯食って、エロ動画観て、シコッて風呂入って寝よ。明日も早いし。
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