32 / 84
改稿シリーズ・第一章
第31話 クレナVSドラゴン、食べ物の恨みは恐ろしい。の話
しおりを挟む「ご主人!!手出しは無用です!!!」
クレナは、自分の両腕を刃に変えて、ドラゴンを睨みつける。
しかし、ドラゴンは余裕があるのか鼻を、フンッ鳴らしながら、
人差し指らしき爪で、「かかって来いよ」と言わんばかりに挑発し始める。
その姿を見て、クレナの怒りのボルテージが上がっていく。
クレナの腕の刃を更に鋭さを増したような気がする。
「この!メスドラゴンめ!!!私を誰だと思って!!」
メスだったの!?というか、よくメスだと分かったな!?
あんな、ごつい見た目してるのに・・・。
クレナはドラゴンに向って突進していく。
ドラゴンは突進していくクレナ向って、蒼い火球を口から放つ
クレナはその火球をもろともせず、腕の刃で切り裂いた。
そのまま、ドラゴンを切り刻もうとするが、ドラゴンは短い腕で巧みに刃を掴む。
ドラゴンの鱗はクレナと同じぐらいに堅いようだった。
「な!?」
「ガルルルァ!!」
ドラゴンはそのまま、クレナを地面に叩きつける。
その後に、少し跳んで、凶悪そうな黒い尻尾で、縦に一回転して、円を描くように叩きつけ追撃する。
砂煙が舞い、鼻で笑う。
「クレナ!?」
すると、尻尾に動きがあった。
そこには腕でガードをするクレナがいた。
クレナはこちらを見て話す。
「大丈夫です!このメスドラゴンは任せてください!」
なんとも、頼もしい・・・。
まあ、今の俺が戦っても勝てるかどうか分からないからな・・・というか、絶対に勝てないだろう。
ドラゴンはクレナに気づき、口に蒼い炎が漏れ出る。
そのまま、炎のブレスを吐こうしたのだが、攻撃対象は既にその場にはいなかった。
ブレスを放つ瞬間、クレナは目の前に現れて、顎に目掛けて、一回転しながらジャンプアッパーを放つ。
やべえ、その攻撃どっかで見たことあるような気がするんだが、俺は気にしないでおくことにした。
「ショー!!リュー!!ケ・・・」
「いわせねえよ!!!」
嫌な予感がして、間に入って、ツッコミを入れる。
そのアッパー綺麗に決まった。
放たれたアッパーは、強制的に口内を閉ざし、炎のブレスが暴発して、鼻から蒼い炎が出ていた。
ドラゴンは悶えるように転がる、しばらくして、少しよろめく、勢いよく立ち上がった。
余程、クレナの攻撃が聞いたのか、顎を手で痛そうに抑えてた。
というか、剣よりも、拳の方が効くんだな。
お互いに目が合い、火花を散らす。
食べ物の恨みは恐ろしい・・・。
俺はこの戦いが終わった後、クレナに食事を用意してあげようと誓った。
二人の攻防は更に激しさを増した。
ドラゴンは鋭い爪を伸ばして、攻撃をする。
しかし、クレナはその爪を切り捨てた。
「うりゃあああ!ドラゴンスープじゃああ!!」
「ガルルッ!!」
そのまま、怒りで鋭さが増した、腕の刃で攻撃する。
だが、ドラゴンの爪は異状な速度で再生して、伸ばした爪で攻撃をする。
予想外だったのか、クレナは素早く防御するが、ドラゴンはその隙を見逃さず、ゼロ距離でブレスを放つ。
その瞬間、ブレスを受けたクレナは"消えた"のだった。
ドラゴンは「また、つまらぬものを燃やしてしまった」との感じでニヤリと笑っていた。
「なーにが!またつまらぬものを燃やしてしまったよーだ!私は燃えて何かないわ!」
俺の隣にクレナが立っていた。【黒姫ノ影】を使って、移動したのだ。俺の意思で発動していないのか、魔力がいつも以上に消耗しているが分かる。あまりの消耗の激しさに、脱力感が襲って来る。クレナも発動できるんだな・・・。
というか、本当に言ってたのかよ、それに言葉も分かるのかよ。
どうやら、クレナはドラゴンの言葉も分かるようだ。
「ばーか、ばーか!カッコつけて外してやんの!うわ、恥ずかしいー!私なら穴に潜ってるわぁ」
クレナはものすごい勢いでドラゴンを煽る。
おっと、ドラゴンの額に青筋が・・・。
その瞬間、ドラゴンは今までの比べ物にならない位の咆哮を放ち、地が揺れ、葉が吹き飛ばされる。
そして、まるで電撃が走ったように、肌がピリピリし、周りの魔素が震えている。
ドラゴンの鱗が一つ一つずつ煌めくように蒼く燃える。
その姿は恐怖よりも、美しいという気持ちが優先される。
「やっと、本気出しましたわね!!」
すると、クレナの刃も燃え始める。
右腕に紅く燃える炎、左腕は蒼く燃える炎。そして、髪の毛は先端から、炎が混じることなく、蒼と紅が交差する。
二つの色は真逆な色なのだか、不思議とずっと見つめていと思えるほどに。
そして・・・。
「っくっくっく・・・私のエタナール・フレイム・ソードを食らうがいいわ!」
クレナは決め顔で言うのだった。
だっさ!!なんだその、斬ったら死ぬ見たいな名前は!?
そのネーミングセンスはハグレの譲りなのか?
おい、ドラゴン!何それカッコいいって顔をするな!
最初に動き出したのは、ドラゴンだった。先ほどの比べ物にならない位の速さで突進をする。
クレナは刃を構えて防御をする、その衝撃は凄まじく、後ろにある岩を砕きながらクレナに突進し続ける。
「ギャオオオオオ!!」
「この!!メスドラゴン!!!」
クレナは、腕を燃やしながら腕の刃を解除する。ドラゴンの頭を素手で掴んで、そのまま地面に向けて叩きつける。
突進の勢いもあって、地面をガリガリと頭から削って、そのまま転がって岩盤に激突する。
自分の攻撃をそのまま受けたんだ、ドラゴンと言えども只じゃ済まないだろう。
このままじゃ、地殻変動しそうだ。それに、あの姉妹が音のつられて、来てしまうかもしれない。
何とかする方法はないかを考える。黒杉の腹がなる。
「あー・・・そういや、あいつら、ご飯まだなんだっけか」
そして、思いつき、俺はその方法を実行する。
その後、二人の戦闘は3時間が立つ。
「やるわね!」
「ガフゥ!」
「なに?貴方もね?ふふふ・・なら、これで終わりにしましょう!」
そして、二人は互いに自分の最大の奥義を放とうした。
すると、鉄で同士で叩く音が聞こえた。
振り向くと、黒杉がフライパンとお玉で叩いてた。
「おーい、昼ご飯にするぞ。」
そこには、白いルーにお肉とお野菜など色々入った物、シチューだ。
お互いに、お腹を鳴らし、互いに見つめあった後に、目を輝かせてこちらに向って来る。
「こら!ちゃんと手を洗いなさい!」
この二人?はシュンとして手を洗いに行く。
どうやら、戦いは収まったようだ。
二人?は水辺で手を洗って、こちらに戻ってきた。
「ごはん!ごはん!」
「がるる!がるる!」
お前ら、本当は仲がいいのでは?それとも、戦いの中で友情が芽生えたのか?
二人は、リズム良く歌うように、ごはんを連呼した。
しかし、ドラゴンは待てないのか、鍋ごと食らおうしたが、注意をする。
「こら!そんなことしたら食べさせないよ!」
ドラゴンはビクッとなり落ち込む
クレナはその姿を見てケラケラと笑う。
「やーい!怒られてやんの!!」
「こら、クレナも煽るんじゃない、ごはん抜きにするよ!!」
「そ、そんなぁ!」
流石に、クレナもやりすぎな所もあった。
俺は反省するように注意する。
「しかしなぁ」
俺はドラゴンは俺の方を見て、どうしたの?って感じで見つめ返してくる。
「いや、お前でかいから、お前の胃を満たすような量を作るのは大変なんだよな。せめて、人間ぐらい小さければなぁ」
と呟くと、ドラゴンは何か納得するかのように頷いた。
すると、ドラゴンが光り出し、巨大なドラゴンの体がみるみる縮む
光が止むとそこには、少女が立っていた、青髪と髪の先はメラメラと燃えていた、
耳っぽい髪の毛はピコピコさせてた。
「ご主人・・・!ごはんが食べたいのだ・・・!」
第一声はそれかよ!
というか、ご主人になった覚えはないぞ!
「メスドラゴン!お前は人間になれたのか!!」
「メスドラゴンっていうな!!」
少女は、クレナの名前の呼び方に怒っていた。
俺はため息をしてはなす。
「じゃぁ、お前の名前はなんていうんだ。」
「え、えっとー・・・」
少女は戸惑いながら、口を開く。
「名前はないのだ・・・」
成る程、名前なかったのか
俺はしばらく考えて、思いついたのが。
「じゃあ、ファフニーはどうだ?」
北米神話の伝説の竜からとった名前だ。
先ほどの戦いを見た感じだと、それに相応しい名前を与えたかった。
「ファフニー・・・ファフニー!!えへへ」
ファフニーと名付けた少女は、嬉しそうにしてた。
ファフニーは鼻歌を歌い始めた、嬉しかったのだろうか?
「今日からファフニーは主人の仲間になる!」
「まじかよ・・・」
そう言って少女は笑顔でシチューを食べ始める。
かくして、黒杉は思いがけないところで仲間にすることができた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる