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2019/07/06
まとめサイト下請け受け体験談 ステマ時期の体験談(2020/10/05 改)
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インターネットの初期からネット接続してきた身なので、ネットの大きな動きそのものの流れは肌感覚としてある。
まとめ記事の下請けをやる以前の私の体験を少し書いておく。
クラウドソーシングの仲介サイトの初心者向けの案件を二年やった。二年で四人の発注者(クライアント)とお付き合いした。キュレーション問題がクローズアップされた後で様々な問題がクリアになり、健全化の方向に向かっていたと思ったからというのもある。
動機はもう一つあった。アルバイトが駄目なら、内職を考えよう、そう考えてまず実際(リアル)の商品を扱う内職の会社をあたってみたのだ。
「月いくら稼ぎたいですか?」
と会社の人が開口一番に尋ねてきた。
「に、二万円くらい……でしょうか?」
当然だが、働くならもっと稼ぎたいのが本音だ、私はその場の雰囲気から、かなり控えめな希望を答えたつもりでいた。会社の人は社会経験ない人を見つめる視線で私を射抜き答えた。
「初心者はせいぜい月5千円です」
そう言われて説明を受けた作業は、器用な日本人向けの繊細な作業だった。
アトピーで指があかぎれまみれ、不器用を地でいく人生を過ごしてきた私は繊細な指先も感性も持ち合わせていなかった。どれくらいのレベルかといえば、あかぎれのため指紋が消え、スマホの指紋認証が使えないといえば、理解いただけるだろうか。
繊細な手先と勘を持つ手には大きな価値がありますが、アトピー体質であかぎれがすぐ出来る手指は細かい内職には全く不向きで価値を生むことができない手なのだ。
月五千円をもらえる前提は、繊細で器用な指先の持ち主である。
つまり、私はリアルの内職では絶望的に稼げないのだと悟った。
という段階を踏んで、作文が好きだった私はクラウドソーシングの仲介会社に登録した。初心者向けのまとめサイトの下請け案件がたくさんある仲介サイトだったから。
キュレーションサイトの悲惨さやいいかげんさの問題がクローズアップされ、改善の動きがあったし、リアルの内職よりはお金になりそうだったと感じたのだ。文章作成のキーボードを打てないほどではなかったし、キーボードを打つのに「器用さ」はあまり関係なかったし。
そんな私は、以前にも似たような小遣い稼ぎをしていたことがあった。
インターネット初期から、ネットで遊んでその変遷を見つめてきた人間だったので。
早くから自分のサイトを持ち、メルマガを配信し――それは完全に趣味の世界。インターネットが経済的価値を生み出すなんて当時は、想像もしていなかった。
しかし時代は変遷していくもので。
徐々にインターネットにも広告が付き始めるようになってきたのだ。
その動きの中で、インターネットに広告を出す仲介をする代理店が出来てきた。それが、おそらくアフェリエイト広告のはしりだったと思う。
で、私が当時やったことを記しておく。当時はサイトの開設が非常に簡単であった。今でいうSNSのアカウントを開設する感覚に近い。
広告を取りまとめる代理店サイトに自分の用意したブログやサイトを申請するのがまず最初。
そして、用意した自分のブログやサイトが登録申請が通ることが第一段階だった。
今でも、ブログを用意しグーグルアドセンスに申請するのが広告収入を得る手段であるから、同じように感じるだろうが、当時はブログの開設にレンタルサーバーを借りたり、ドメインを取得したりするという初期費用は必要でなかった。
無料で開設できるブログでオッケーだったのが、今と違うところだと思う。
広告代理店に承認されると、次は広告代理店に依頼がきた内容の沿ったブログを自分のサイトに投稿し、投稿したサイトのURLを広告代理店のサイトに連絡する。
条件を満たしたブログであると、提示された報酬が振り込まれるという仕組みだった。
当時、私は、ブログの中に宣伝した商品やサイトのバナーとともに、これは広告である旨を表示していた。
同じ案件で、承認された他のサイトには、当該ブログが宣伝だと明記しているのは少なかった記憶がある。なぜなら広告代理店も広告である旨の表示は求めていなかったからだ。
宣伝のブログだと明記すると、読者は読むテンションが下がるものだ。それでも、私は広告である旨をブログに表記すべきだと感じたし、その状態で承認され報酬を受け取っていた。ゆえに、広告である旨を隠す指示はなかったのだということ。
当時、およそ指定言語2個ほどでテーマに沿って、ブログ風に300~500文字を書くというのが依頼内容に多かった。報酬はおよそ300円、高い時で500円ほどである。
今から考えると1文字1円ほどというのは、今のまとめサイトの下請けよりずっと高い報酬だったんだなと思うとなかなか辛い気持ちになる。もっと続けていれば良かったなw
ただしブログ承認の枠数があって、早い者勝ち、書いても遅いと受付してもらえなかったことも多かった。全国の知らない誰かと競争した日々だった。質と早さが必要で、広告依頼を見逃さないためにパソコンに張り付く日々だった。
当時から私は、美容系の広告には手を出していなかった。アトピー性皮膚炎に苦しんだ私は、美容トラブルになる可能性のある商品を広告宣伝するのは抵抗があったからだ。
そんな感じで小遣い稼ぎをしている時、ステルスマーケティング問題が起こった。略してステマである。
ぶっちゃけ、広告であることを隠していることが問題になっただ。ステマ問題が起こった時私は驚いたが、ブログに仲介広告社を明示し、広告である旨を明示したブログを書いていたので、自分は蚊帳の外にいる認識だった。
ただ明示すべきは明示すべき――ステマ問題で私が感じた当時の教訓である。
私の想像以上にステマは大きな問題になった。時期を同じくして、私はリアルの生活の変化に精いっぱいになり、広告付きブログ作成から撤退しました。パソコンに張り付いて案件が出るのをチェックできなくなったから。
やがて、広告宣伝のブログをしていたサイトのログインIDやパスワードも忘れてしまった。URLも忘れてしまった。
私のインターネットでの小金稼ぎの第一期目は終了したのだ。
ステマ問題が落ち着き、私がネットの広告と距離をおいていた時期に、いわゆるキューレンションサイトで社会が大揺れしたのである。
私はキューレーションサイトが社会問題化した時、ニュースを見て、自分が関わった広告ブログの時代からの変化に驚いた。下請けで文章を書いていた女性のインタビューは強烈な印象が残った。自分のブログで宣伝するのではなく、文章作成が下請けになっていて自発的に選択できる状態でなくなっていたからだ。
(つづく)
まとめ記事の下請けをやる以前の私の体験を少し書いておく。
クラウドソーシングの仲介サイトの初心者向けの案件を二年やった。二年で四人の発注者(クライアント)とお付き合いした。キュレーション問題がクローズアップされた後で様々な問題がクリアになり、健全化の方向に向かっていたと思ったからというのもある。
動機はもう一つあった。アルバイトが駄目なら、内職を考えよう、そう考えてまず実際(リアル)の商品を扱う内職の会社をあたってみたのだ。
「月いくら稼ぎたいですか?」
と会社の人が開口一番に尋ねてきた。
「に、二万円くらい……でしょうか?」
当然だが、働くならもっと稼ぎたいのが本音だ、私はその場の雰囲気から、かなり控えめな希望を答えたつもりでいた。会社の人は社会経験ない人を見つめる視線で私を射抜き答えた。
「初心者はせいぜい月5千円です」
そう言われて説明を受けた作業は、器用な日本人向けの繊細な作業だった。
アトピーで指があかぎれまみれ、不器用を地でいく人生を過ごしてきた私は繊細な指先も感性も持ち合わせていなかった。どれくらいのレベルかといえば、あかぎれのため指紋が消え、スマホの指紋認証が使えないといえば、理解いただけるだろうか。
繊細な手先と勘を持つ手には大きな価値がありますが、アトピー体質であかぎれがすぐ出来る手指は細かい内職には全く不向きで価値を生むことができない手なのだ。
月五千円をもらえる前提は、繊細で器用な指先の持ち主である。
つまり、私はリアルの内職では絶望的に稼げないのだと悟った。
という段階を踏んで、作文が好きだった私はクラウドソーシングの仲介会社に登録した。初心者向けのまとめサイトの下請け案件がたくさんある仲介サイトだったから。
キュレーションサイトの悲惨さやいいかげんさの問題がクローズアップされ、改善の動きがあったし、リアルの内職よりはお金になりそうだったと感じたのだ。文章作成のキーボードを打てないほどではなかったし、キーボードを打つのに「器用さ」はあまり関係なかったし。
そんな私は、以前にも似たような小遣い稼ぎをしていたことがあった。
インターネット初期から、ネットで遊んでその変遷を見つめてきた人間だったので。
早くから自分のサイトを持ち、メルマガを配信し――それは完全に趣味の世界。インターネットが経済的価値を生み出すなんて当時は、想像もしていなかった。
しかし時代は変遷していくもので。
徐々にインターネットにも広告が付き始めるようになってきたのだ。
その動きの中で、インターネットに広告を出す仲介をする代理店が出来てきた。それが、おそらくアフェリエイト広告のはしりだったと思う。
で、私が当時やったことを記しておく。当時はサイトの開設が非常に簡単であった。今でいうSNSのアカウントを開設する感覚に近い。
広告を取りまとめる代理店サイトに自分の用意したブログやサイトを申請するのがまず最初。
そして、用意した自分のブログやサイトが登録申請が通ることが第一段階だった。
今でも、ブログを用意しグーグルアドセンスに申請するのが広告収入を得る手段であるから、同じように感じるだろうが、当時はブログの開設にレンタルサーバーを借りたり、ドメインを取得したりするという初期費用は必要でなかった。
無料で開設できるブログでオッケーだったのが、今と違うところだと思う。
広告代理店に承認されると、次は広告代理店に依頼がきた内容の沿ったブログを自分のサイトに投稿し、投稿したサイトのURLを広告代理店のサイトに連絡する。
条件を満たしたブログであると、提示された報酬が振り込まれるという仕組みだった。
当時、私は、ブログの中に宣伝した商品やサイトのバナーとともに、これは広告である旨を表示していた。
同じ案件で、承認された他のサイトには、当該ブログが宣伝だと明記しているのは少なかった記憶がある。なぜなら広告代理店も広告である旨の表示は求めていなかったからだ。
宣伝のブログだと明記すると、読者は読むテンションが下がるものだ。それでも、私は広告である旨をブログに表記すべきだと感じたし、その状態で承認され報酬を受け取っていた。ゆえに、広告である旨を隠す指示はなかったのだということ。
当時、およそ指定言語2個ほどでテーマに沿って、ブログ風に300~500文字を書くというのが依頼内容に多かった。報酬はおよそ300円、高い時で500円ほどである。
今から考えると1文字1円ほどというのは、今のまとめサイトの下請けよりずっと高い報酬だったんだなと思うとなかなか辛い気持ちになる。もっと続けていれば良かったなw
ただしブログ承認の枠数があって、早い者勝ち、書いても遅いと受付してもらえなかったことも多かった。全国の知らない誰かと競争した日々だった。質と早さが必要で、広告依頼を見逃さないためにパソコンに張り付く日々だった。
当時から私は、美容系の広告には手を出していなかった。アトピー性皮膚炎に苦しんだ私は、美容トラブルになる可能性のある商品を広告宣伝するのは抵抗があったからだ。
そんな感じで小遣い稼ぎをしている時、ステルスマーケティング問題が起こった。略してステマである。
ぶっちゃけ、広告であることを隠していることが問題になっただ。ステマ問題が起こった時私は驚いたが、ブログに仲介広告社を明示し、広告である旨を明示したブログを書いていたので、自分は蚊帳の外にいる認識だった。
ただ明示すべきは明示すべき――ステマ問題で私が感じた当時の教訓である。
私の想像以上にステマは大きな問題になった。時期を同じくして、私はリアルの生活の変化に精いっぱいになり、広告付きブログ作成から撤退しました。パソコンに張り付いて案件が出るのをチェックできなくなったから。
やがて、広告宣伝のブログをしていたサイトのログインIDやパスワードも忘れてしまった。URLも忘れてしまった。
私のインターネットでの小金稼ぎの第一期目は終了したのだ。
ステマ問題が落ち着き、私がネットの広告と距離をおいていた時期に、いわゆるキューレンションサイトで社会が大揺れしたのである。
私はキューレーションサイトが社会問題化した時、ニュースを見て、自分が関わった広告ブログの時代からの変化に驚いた。下請けで文章を書いていた女性のインタビューは強烈な印象が残った。自分のブログで宣伝するのではなく、文章作成が下請けになっていて自発的に選択できる状態でなくなっていたからだ。
(つづく)
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