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一章〈eccentric〉~声に出さなきゃ伝わらない事だってある~
五
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あれから屋上でのんびりとしすぎて午後の授業をサボってしまった。あの雰囲気の教室に戻るのは勇気が必要だったからだ。有馬は大丈夫、平気、などと言っているがそんなわけがない。あれだけ怒鳴って出てきたのだから。しかし鞄や荷物は教室にある。必然と戻らざるを得ないため、意を決して教室へと向かい入っていった。
パンッパパーン!!
「ッ!?」
「「おめでとーうございまーす!!」」
教室で男達ののぶとい声がハモった。
そんなこたぁどうでもいい。時間的にもう授業ねぇよな、終わったよな? 何で帰らねぇでみんな残ってんだよ
「明路がなんでって顔してるぅ~」
「あ、当たり前っ……!」
「委員長やったな!」
「うん、ありがとう」
は? 何が……やったな? おめでとうってなんだ
「いや~明路の告白はスゴかった!」
「はあぁっ!?」
こ、告白とかいつしたし!?
「藍庭のことよく分かってんじゃん! ロマンチストな変人って」
「まぁみんな分かってることだけどな」
待て待て待てまて!!
「意味分かんねぇって! クラッカー……つかケーキまであるってどういうことだよ!?」
「そりゃもちろん、藍庭と明路のくっつき祝いに決まってんだろ~」
「!!!!??」
くっつき……! み、見られてたとかじゃねえよな? まさかな、はは……
「あれ? 付き合うことになってんじゃねぇの?」
「チョコは恥ずかしがりだから、あんまり沢山聞くなよ」
「ちょっ、まっ待て! 色々おかしい所あるだろが! 男同士で付き合うとか!」
「えー? この学校はカップル多いから今更だしな」
「藍庭がホモで明路好きってのもオープンで公式だし」
「いや~みんなにお祝いされて嬉しいねぇ! あ、チョコは俺のだから触らないでくれたまえ? あとチョコってあだ名も俺の特権だから、みんなは言っちゃダメだぞ?」
「出た、委員長の変な口調! お前ナニ人ですかぁー?」
「いきなり独占欲強すぎぃー」
「「あははははっ」」
何故か肩を組んで笑い合っている。まるで酔っ払ったおやじの宴会騒ぎだ。
……マジ何だこのクラス。許容しすぎだろ。つか、バカばっかじゃねぇか。もっと軽蔑とかバカにされると思ってた。それよかいいかもしれない。こんなバカ騒ぎをしながら一応祝ってくれているのだと思うと、物凄く恥ずかしいが悪い気はしない。これってつまり、付き合ったと認めたっつーことに……なる……のか?
有馬たちは俺そっちのけでケーキを切り分けて食べ始めている。これから先、不安だらけで頭痛がしてきて思わず額を押さえた。
「チョコ、ほら、ケーキ食べよう」
「そうだぞ明路~せっかくだし食っとけ食っとけー」
「そんでもっと太れ~幸せ太りしとけ!」
ゲラゲラ笑っているヤツらに呆れてしまうが、少しだけ恥ずかしさが抜けてきた。受け入れられることは、こんなにも安心できるものなのか。
大勢の人間がいる所に入っていけないのを悟ったのか、有馬がケーキの乗った皿を持ってきてくれる。
「よかったな、チョコ」
「…………まあ」
いちごの乗ったショートケーキをフォークで横に倒して、一口サイズに切って頬張る。
……うん。中々美味いケーキだ
「おっ、これはやっちゃうのか!? 初めての共同作業~」
何だソレ。ケーキで初めての共同作業ってケーキ入刀とかじゃねえのかよ
「バッカ。ケーキ入刀はさっきやっちまっただろ」
「じゃああれ、食べさせ合うやつ!」
「ゴホッゴホッ!」
滑らかなクリームにスポンジケーキでむせたわけじゃない。コイツらがおかしなことを言うからだ。
「あーんってやってぇ~ん」
「新婚さんのラブラブ見せつけてーん」
なんだこのバカ共は……!
「チョコ」
「な、んぐっ!?」
口にフォークとケーキが突然入ってきて驚く。咄嗟に吐き出すかと思ったが、美味いものと認識したら勝手に口が動いて咀嚼して飲み込んだ。
「ヒューヒュー!」
「熱いねお二人さーん!」
外野がとにかくうるさい。気持ち的にはこのフォークで刺して黙らせたいくらいだ。
「チョコ、俺にもちょうだい」
「やるかバカ」
「えー。でもほら」
周りからの期待の眼差しを一斉に受ける。目の前には有馬のキラキラした視線が。
あ゛~~~~ったくよぉ…………鎌倉の時もやっただろうが。アレ、スゲー恥ずかしかったんだぞ……あん時と違って今はがっつり人に見られてるし、見知ったヤツらばっかだし、なんかもう恥さらしまくりで、こうなってんのも全部コイツのせい……
ザシュッ
思い切り真上からいちごをフォークで突き刺した。そして有馬の口に思い切り一直線に。
「おらあっ!」
「ゆっく、んごがっ!」
「「委員長!!」」
ふん、これで満足だろ!
勢いよく口の中にフォークに突き刺したいちごを入れてやった。唇か口の中かどこかしらに口内炎でもなんでも出来ればいい。
弱点がわかるなんて本当かは知らねぇが、これは予想だにしなかっただろ。あーん、なんてこそばゆいことをしようとも思っていなかった。いちごを口に突っ込んで、左の拳で腹目掛けてパンチを食らわせてやった。
「あ。でもなんか笑ってる」
「さすが藍庭」
「これは愛だな。愛」
床に倒れつつもいちごをしっかりと咀嚼して、腹を抑えながらも嬉しそうに笑う有馬。
その姿が見てられなくて、俺は逃げるようにして教室を出ていき、そのまま帰宅したのだった。
パンッパパーン!!
「ッ!?」
「「おめでとーうございまーす!!」」
教室で男達ののぶとい声がハモった。
そんなこたぁどうでもいい。時間的にもう授業ねぇよな、終わったよな? 何で帰らねぇでみんな残ってんだよ
「明路がなんでって顔してるぅ~」
「あ、当たり前っ……!」
「委員長やったな!」
「うん、ありがとう」
は? 何が……やったな? おめでとうってなんだ
「いや~明路の告白はスゴかった!」
「はあぁっ!?」
こ、告白とかいつしたし!?
「藍庭のことよく分かってんじゃん! ロマンチストな変人って」
「まぁみんな分かってることだけどな」
待て待て待てまて!!
「意味分かんねぇって! クラッカー……つかケーキまであるってどういうことだよ!?」
「そりゃもちろん、藍庭と明路のくっつき祝いに決まってんだろ~」
「!!!!??」
くっつき……! み、見られてたとかじゃねえよな? まさかな、はは……
「あれ? 付き合うことになってんじゃねぇの?」
「チョコは恥ずかしがりだから、あんまり沢山聞くなよ」
「ちょっ、まっ待て! 色々おかしい所あるだろが! 男同士で付き合うとか!」
「えー? この学校はカップル多いから今更だしな」
「藍庭がホモで明路好きってのもオープンで公式だし」
「いや~みんなにお祝いされて嬉しいねぇ! あ、チョコは俺のだから触らないでくれたまえ? あとチョコってあだ名も俺の特権だから、みんなは言っちゃダメだぞ?」
「出た、委員長の変な口調! お前ナニ人ですかぁー?」
「いきなり独占欲強すぎぃー」
「「あははははっ」」
何故か肩を組んで笑い合っている。まるで酔っ払ったおやじの宴会騒ぎだ。
……マジ何だこのクラス。許容しすぎだろ。つか、バカばっかじゃねぇか。もっと軽蔑とかバカにされると思ってた。それよかいいかもしれない。こんなバカ騒ぎをしながら一応祝ってくれているのだと思うと、物凄く恥ずかしいが悪い気はしない。これってつまり、付き合ったと認めたっつーことに……なる……のか?
有馬たちは俺そっちのけでケーキを切り分けて食べ始めている。これから先、不安だらけで頭痛がしてきて思わず額を押さえた。
「チョコ、ほら、ケーキ食べよう」
「そうだぞ明路~せっかくだし食っとけ食っとけー」
「そんでもっと太れ~幸せ太りしとけ!」
ゲラゲラ笑っているヤツらに呆れてしまうが、少しだけ恥ずかしさが抜けてきた。受け入れられることは、こんなにも安心できるものなのか。
大勢の人間がいる所に入っていけないのを悟ったのか、有馬がケーキの乗った皿を持ってきてくれる。
「よかったな、チョコ」
「…………まあ」
いちごの乗ったショートケーキをフォークで横に倒して、一口サイズに切って頬張る。
……うん。中々美味いケーキだ
「おっ、これはやっちゃうのか!? 初めての共同作業~」
何だソレ。ケーキで初めての共同作業ってケーキ入刀とかじゃねえのかよ
「バッカ。ケーキ入刀はさっきやっちまっただろ」
「じゃああれ、食べさせ合うやつ!」
「ゴホッゴホッ!」
滑らかなクリームにスポンジケーキでむせたわけじゃない。コイツらがおかしなことを言うからだ。
「あーんってやってぇ~ん」
「新婚さんのラブラブ見せつけてーん」
なんだこのバカ共は……!
「チョコ」
「な、んぐっ!?」
口にフォークとケーキが突然入ってきて驚く。咄嗟に吐き出すかと思ったが、美味いものと認識したら勝手に口が動いて咀嚼して飲み込んだ。
「ヒューヒュー!」
「熱いねお二人さーん!」
外野がとにかくうるさい。気持ち的にはこのフォークで刺して黙らせたいくらいだ。
「チョコ、俺にもちょうだい」
「やるかバカ」
「えー。でもほら」
周りからの期待の眼差しを一斉に受ける。目の前には有馬のキラキラした視線が。
あ゛~~~~ったくよぉ…………鎌倉の時もやっただろうが。アレ、スゲー恥ずかしかったんだぞ……あん時と違って今はがっつり人に見られてるし、見知ったヤツらばっかだし、なんかもう恥さらしまくりで、こうなってんのも全部コイツのせい……
ザシュッ
思い切り真上からいちごをフォークで突き刺した。そして有馬の口に思い切り一直線に。
「おらあっ!」
「ゆっく、んごがっ!」
「「委員長!!」」
ふん、これで満足だろ!
勢いよく口の中にフォークに突き刺したいちごを入れてやった。唇か口の中かどこかしらに口内炎でもなんでも出来ればいい。
弱点がわかるなんて本当かは知らねぇが、これは予想だにしなかっただろ。あーん、なんてこそばゆいことをしようとも思っていなかった。いちごを口に突っ込んで、左の拳で腹目掛けてパンチを食らわせてやった。
「あ。でもなんか笑ってる」
「さすが藍庭」
「これは愛だな。愛」
床に倒れつつもいちごをしっかりと咀嚼して、腹を抑えながらも嬉しそうに笑う有馬。
その姿が見てられなくて、俺は逃げるようにして教室を出ていき、そのまま帰宅したのだった。
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