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ダラムル=イカシテル+イカレテル
15) アータの森とは
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※毎週土曜日更新中、まだまだ終わらない物語は続いていく
※読んだあなたが幸せを引き寄せますように♪
アユミ曰く、アータの森は海岸沿いを北に行き、ドラゴン岩というドラゴンに似た岩を目印に東に進むと、深い森があり、そこにあるという。
しかし、惑わしの森と呼ばれており、素人が真東に進むのはすごく難しいらしい。
また海岸沿いには、あまり魔物もいない為、安全な分、食料も乏しいとの事。
今日は気温も高く、日差しも強い。夕方まで歩き、腹も減ってきた。
そこでジェルナが水泳を取得しているので、紫の海で食料が無いかを探しに海に入りたいと言う。
何がいるかわからないので、気を付けるようにいう事しかできなかった。
皆、テントを立てて、炊事の準備を始めた。
ジェルナはだいぶ沖まで出ているようだ。
目を凝らして見ていると、急にジェルナが水面から、バシャッと空中に飛び出してきた。
高さ3Mほども!そのジェルナに食いつこうとデカい凶暴そうな魚も飛び出してきた。
しかしジェルナは水魔法なのか、逆立ち状態のまま、空中浮遊し、両手から大量の水を発している。
また巨大な魚がジェルナを食おうと飛び出してきた。
ヒャッポが思わず弓を構えた。
しかしジェルナが、水魔法で仕留めたのか、魚が水面に浮いている。
ジェルナはその魚の上に乗り、水魔法を後ろに出して、すごい勢いでこちらに向かってくる。
もう止まれないほどのスピードが出ており、皆避難するか迷っていた。
ジェルナが笑顔のまま、砂浜に飛び出した!
しかしヒャッポが風魔法で、ジェルナと魚の勢いを止めた!
ジェルナが乗ってきた4M程ある丸々と太った巨大な魚は、ロウニンマージという。
毒もなさそうで旨そうだ。
アユミとエルフの子供達は、まさか、その紫の煙が出ている魔物を食べるの?食べれるの?と不安な顔をしている。
「・・・その・・・魔素が出てるものは凄く不味いと聞きますが」とアユミ
白ドリュールは秘密なので、バクト達はニヤリとしたまま、聞こえないフリをしていた。
何せ肉の残りもわずかだったため、この魚があれば、皆満足できる量だった。
セリーが必死にさばく。
手のひらくらいのサイズに切り分ける。
それに塩をかける。
カリナは、ルルナが乾燥させたパンをおろし金で粉々にする。
セリーはまず白ドリュールの粉末をまぶして、卵をくぐらせて、その上にパンの粉をたくさんまとわせた。
そして、煮立った油の中に入れていく。
ゴジュア~といい音と香ばしい匂いが辺りを包む。
アユミ達は想像と違うすごく良い香りに困惑し驚いていた。
「できました!熱いので気を付けてくださいね」とセリー
皆テーブルについて、バクトを見た。
「いただきます!」「いただきます!」
ザクザクした食感の中から、ホンワリとして味の良い白身。
口に入れただけで唾液が溢れ出す。
アユミやエルフは主に草食で、滅多に肉や魚など食べない。
だが、この旨さを知ってしまった。
セリーの油の切り方もうまく、ほとんど油が残らない。
皆であっというまに半身を食べてしまった。
「ジェルナ、海は魚がたくさんいたか?」とバクト
「いえ、魔素もあって水の中はほとんど見えなくて、近くにきたこいつだけしか・・・」
「そうか、何か対策が必要だな」とバクト
「釣るにしても網にしても、丈夫な糸がないと難しいですね」とギャオス
「こんなに旨いなんて、魚を制覇したいな」とバクト
「水面に魚をおびき寄せる事が出来るなら、皆さん強いから・・・」とギャオス
「おかわりはいいか?」とバクト
皆満足したようで、リクエストは無かった。
バクトは余った半身を収納した。
「よしっ自由時間。明日の早朝出発だ!」とバクト
エルフたちは全員、風魔法と弓矢に特性があるようだ。
ヒャッポから指導を受けている。
ジェルナはバクトが魚を制覇したいと言ったので、また泳ぎにいった。
そして同じような方法でローニンマージを3匹仕留めた。
水魔法でブレーキも出来るようだ。
今度は離れた所で水魔法で飛ぶ練習を始めた。
しかし魔法は手を使っているので、常に逆立ち状態で辛そうだ。
よく考えると、杖があれば口からも魔法は発動できるのでは?では足は?
試してみた。
すると足からも普通に水魔法が出るではないか!
手からしか魔法が出せないなんて、完全な先入観だった。
試してみると、へそや頭からも水魔法が出たのだ。そしてもう一つ発見があった。
砂浜より、海の上の方が、水流が沢山でるのだ。
海の上だと50Mは飛べるが、砂浜だと30M程しか飛べない。
水場では強いが、そうじゃない場合は弱い。
ヒャッポがそれを見て、腹から風魔法を出して、飛んだ。
自由自在に飛んだ。
エルフたちも真似をするも、そこまで強い風は出せない。
いや性格に言うと、一瞬浮く事は出来るのだが、維持できないようだ。
ヒャッポはさっきもらった杖をポロンに返した。
こうして今日はこの砂浜に泊まった。
翌日再び北を目指して歩きだす。
昼頃、ドラゴン岩を見つけた。
実際ドラゴンも見たことは無いが、まさにドラゴン!ドラゴンを石化したのでは?と思う程見事にドラゴン岩だった。
そのドラゴン岩から東に進路を変えて、進んでいった。
始めは草原だったが、少しづつ木が増えてきて、林となり、森となった。
奥に行くにつれ、木のサイズがどんどん大きくなり、直径5Mもの大木だらけになった。
そして日の光も入らず、暗くなっていく。
薄暗い森を進んでいくと、遠くがオレンジに光っているように見えた。
「なんの光だ」とバクト
アユミが目を凝らして見る。
焦ったように周囲を見渡してから、走っていった。
「村が燃えてる!」と悲痛な叫び。
バクト達もアユミを追って、走った。
何かと戦っているのか、怒号と武器の交わる音が聞こえる。
オーガ!オーガの群れが、エルフを襲撃している。
既に何人かのエルフがオーガに囚われている。
木の上から弓矢で応戦しているが、オーガの方が圧倒的に人数が多く、火まで放たれてかなり劣勢である。
バクト達が乱戦に加わる。
しかし、このオーガの群れは一体何匹いるのか、焼け石に水のような状況だった。
きりがない!とバクトは考えて、単身オーガの群れの中をつっきっていく。
すると一番後ろに、偉そうな立派な椅子に座った一際大きいオーガを見つけた。
・・・多分こいつがボスだな・・・オーガエンペラー!!・・・SSクラス!・・・
周囲を固めるオーガもロード!キング!ジェネラル!全部Sクラス以上!・・・
それを見て立ち尽くすバクト。
さすがに雑魚とは言えない。
ふとサンカクを思い出した。
「オーガエンペラータイマンするぞ!」と叫ぶバクト
それを聞いたオーガ達は急におとなしくなった。
「人間風情がわしとタイマンだと!」とオーガエンペラー
武器は巨大な戦斧である。
バクトは既に電気を練りだしていた。
椅子から立ち上がると3M程あろうかという大きな体躯。
ゆっくりと戦斧を振り回しながら、歩いてきた。
周囲のオーガ達は円形状に場所を開けた。
向かい合う二人。
すると周囲のオーガが銅鑼を思い切り叩いた。ドーン!
それが合図なのか、エンペラーが横なぎに戦斧を振ってきた。
それを低い姿勢でなんとか躱し、瞬発力で間合いを一気に詰める。
しかしエンペラーもバックステップで間合いを取り直し、上段から戦斧を振り下ろしてきた。
それも紙一重で躱すも、エンペラーは振り下ろした勢いで、連続の上段振り下ろしを繰り出す。
たまらずいったんバックステップで間合いを取った。
周囲のオーガ達は、持っている武器を地面に当てて、ドンドドン!ドンドドン!と鳴らして、盛り上げている。
バクトはまだ刀を抜いていない。
練りに練った電気は鞘からバチバチと電気を漏電させていた。
・・・あのデカい戦斧を受け止めきれるのか・・・
両者にらみ合いになった。
ふわりと一枚の葉がエンペラーの目の前を落ちてきた。
その一瞬!バクトは瞬発力で間合いを詰める。
それを予期していたエンペラーが足払いに近い低い位置で横なぎに戦斧を振るう!
バクトは背面飛びのようなジャンプをして躱し、刀を抜く!しかしまだ届く位置ではない!
抜かれた刀から、雷が出た!ズガドドド!耳をつんざく音!刀から出た稲光がエンペラーの戦斧に飛び、細い電撃がエンペラーの頭や左腕、右腕、などに飛び散っていく!エンペラーは電気で筋肉が硬直し、白目を向き、煙が出ている。
エンペラーが片膝をついた。
バクトはゆっくりと歩み寄り、落ち着いて一刀にエンペラーの首を落とした。
静寂が辺りをつつむ。
すると周囲のオーガ達が一斉にこちらを向いて、いきなり片膝ついて平服した。
「我が一族、新しい王に忠誠を誓います」とオーガロード
一瞬何を言っているのか意味がわからなくなったが、オーガの気質なのだろうか。
一番の長を倒したら、そのまま王になるのだろうか、・・・まぁいい・・それならそれで・・・
「すぐに攻撃中止の命令を、あととらえたエルフの開放を」とバクト
すぐに太鼓が鳴らされて、更に伝令も走り、攻撃は中止された。囚われたエルフも開放された。
「すぐに消火活動を!」とバクトが叫ぶ
「おう!」とオーガ達が、羽織っていた毛皮の服で火を消し始めた。
あっけにとられたのは、エルフ達と無名のメンバーである。
今さっきまで戦って、血を流しあっていた敵が、いきなり、戦いをやめて、消火活動し始めた。
バクトの元にワイザとカリナが駆けつけてきた。
二人は目を丸くしながら、周囲をきょろきょろしながら、バクトのところにいった。
「オーガの一番偉いの倒したら、俺がオーガの王になっちまったよ」とバクト
「これ全部で何人いるんすか?」とワイザ
「おいっお前ら全部で何人いるんだ?」とロードに聞いた。
「おいっ全部で何人いるんだ?」とロードはキングに聞く。
「おいっ全部で何人いるんだ?」とキングはジェネラル聞いた。
まったく管理していないのか?バクトは呆れた。
ほぼ消火もおわったようだ。
「もう、いい。全員集めろ」とバクト
オーガジェネラルが3人、その下にオーガリーダが5人ずつ、リーダの下に50名前後いるとのこと。
ギャオスも合流し、計算すると全部で800人はいるようだ。
いきなり戸惑う程の大所帯になってしまった。
「で、なんでエルフを襲っていたんだ?」とバクトがロードに聞いた
「いや、先代様がエルフは金になるって事で」とロード
「は?金?手に入れてどうすんだ?お前ら金の使い方わかってるのか?」
そうオーガなんかが金を手に入れても、だれが取引するのか。
「人間の組織が金と食料や武具と交換してくれるって話しで」とキング
「それはいつだ?」とバクト
ロードはエンペラーの腰袋をまさぐりにいった。
5本くらいの筒が出てきた。
「エルフ捕まえたら、この筒、上に向けて、紐をひっぱる。そしたら半日で来る言った」
名無しの残りメンバーとアユミがやってきた。
「アユミ、エルフの被害は?」
「軽い火傷17名、死者はいません。ただ大分村の木が焼け落ちてしまって・・・・・・これは・?・?・」
とアユミが周囲のオーガを警戒しながら、見回す。
「オーガの王に就任したんだwww」とバクト
「とりあえずお前らはここで待て」とバクトはオーガに言い、アユミとエルフの村に行った。
縄梯子で木の上に上ると、木々の間に橋が行き渡り、大木をくりぬいた家が沢山ある。
その中でひときわ立派な大きな木の穴に案内された。
「紹介するわ。この村の長、そして私の父、モンドよ」とアユミが紹介した。
「ありがとう!あなた達が来てくれなければ、わが村は甚大な被害を受けていただろう。村を代表し、感謝する。そして聞けば、攫われた子供達も取り返してくれたと聞く。心からお礼申し上げる。宴を催したい、ぜひ村でゆっくりしていってくれ」
バクトは再びオーガ達の元に行き、この辺りの魔物を狩るように指示をした。
そして、白ドリュールの粉末を各リーダに渡して、この粉末をかけて魔物を食べるように指示をした。
オーガ達は魔物の不味さを知っているが、新王に文句も言えず、渋々従った。
再びエルフの村にきたバクト達。エルフ達は全部で329人いるとの事。
怪我をしていたエルフやオーガはハクロが治した。
バクトは宴と聞き、収納からローニンマージを出して、セリーとカリナに調理するよう指示をした。
エルフの料理はキノコの串焼きや野草のスープ、見たことがないフルーツ盛り合わせ、酒は金色のワイン!これは旨そうだ。
でもつまみは、予想通りヘルシーなメニューだった。
バクト達が魔魚(マーオ)の料理をするとエルフ達は顔をしかめて、首を横に振り、まるでバーバリアンでも見るような目つきで見ていた。
しかし何か凄く香ばしい良い匂いがする。
そして見ると村長の娘のアユミやエルフの子供3人が、よだれを垂らしかねない勢いで、見ているではないか。
「・・いやぁ私たちは肉や魚は食べないんだよ」とモンド
「じゃあ初めてだな、この旨さを味わったら、やみつきになるよ。・・・なぁアユミ!」とバクト
アユミは何か罪悪感に駆られて、顔を赤くして、伏せてしまった。
「さぁ村長出来たぞ!旨いぞ!食べてみな!」とバクトがフライの入った皿を村長に押し付けた。
「アユミ達も食べるだろ?」とアユミやエルフの子供達にも皿を渡す。
アユミ達はモンドが先に口をつけるのを待っている。
しかしモンドは一向に箸をつけない。
バクトがモンドの目の前で、手づかみでフライを持ち、ザクッと食べた。
旨い~この味!?昨日の味と少し違う!昨日のよりいい香りがする!
「エルフからいただいたハーブをちりばめてみました」とセリー
「まるで宝箱から虹が出てきたような、複雑な旨味だ~」とバクト
「いいからモンド村長も一口食べて見な!アユミ達もモンドが食べないと食べれないよ」とバクト
モンドは恐る恐るフライを箸で掴み、じっくり観察している。
確かに良い匂いがする。
旨そうだ。
食べれそうだ。
我々の取ったハーブもちりばめてある。
一口だけ、一口だけ付き合うか。
とザクッと噛んだ。
モンドは見たことが無い程の笑顔になる。
・・・なんだ?・・・これは?・・・これがマーオ?・・・馬鹿な・・・旨すぎる・・・
結局、一口食べた後、とまらずに一切れ食べた。
それを見たアユミとエルフの子供たちも笑顔で食べ始めた。
やがて、他のエルフ達も少しずつ、近くに歩み寄り、フライを取りに来た。
カリナがどんどん捌く。
セリーがどんどん揚げる。
たまにつまみ食いしながら、ワインを飲みながら。
※いつも読んでくれてありがとう!!!あなたに幸せあれ!!!
※読んだあなたが幸せを引き寄せますように♪
アユミ曰く、アータの森は海岸沿いを北に行き、ドラゴン岩というドラゴンに似た岩を目印に東に進むと、深い森があり、そこにあるという。
しかし、惑わしの森と呼ばれており、素人が真東に進むのはすごく難しいらしい。
また海岸沿いには、あまり魔物もいない為、安全な分、食料も乏しいとの事。
今日は気温も高く、日差しも強い。夕方まで歩き、腹も減ってきた。
そこでジェルナが水泳を取得しているので、紫の海で食料が無いかを探しに海に入りたいと言う。
何がいるかわからないので、気を付けるようにいう事しかできなかった。
皆、テントを立てて、炊事の準備を始めた。
ジェルナはだいぶ沖まで出ているようだ。
目を凝らして見ていると、急にジェルナが水面から、バシャッと空中に飛び出してきた。
高さ3Mほども!そのジェルナに食いつこうとデカい凶暴そうな魚も飛び出してきた。
しかしジェルナは水魔法なのか、逆立ち状態のまま、空中浮遊し、両手から大量の水を発している。
また巨大な魚がジェルナを食おうと飛び出してきた。
ヒャッポが思わず弓を構えた。
しかしジェルナが、水魔法で仕留めたのか、魚が水面に浮いている。
ジェルナはその魚の上に乗り、水魔法を後ろに出して、すごい勢いでこちらに向かってくる。
もう止まれないほどのスピードが出ており、皆避難するか迷っていた。
ジェルナが笑顔のまま、砂浜に飛び出した!
しかしヒャッポが風魔法で、ジェルナと魚の勢いを止めた!
ジェルナが乗ってきた4M程ある丸々と太った巨大な魚は、ロウニンマージという。
毒もなさそうで旨そうだ。
アユミとエルフの子供達は、まさか、その紫の煙が出ている魔物を食べるの?食べれるの?と不安な顔をしている。
「・・・その・・・魔素が出てるものは凄く不味いと聞きますが」とアユミ
白ドリュールは秘密なので、バクト達はニヤリとしたまま、聞こえないフリをしていた。
何せ肉の残りもわずかだったため、この魚があれば、皆満足できる量だった。
セリーが必死にさばく。
手のひらくらいのサイズに切り分ける。
それに塩をかける。
カリナは、ルルナが乾燥させたパンをおろし金で粉々にする。
セリーはまず白ドリュールの粉末をまぶして、卵をくぐらせて、その上にパンの粉をたくさんまとわせた。
そして、煮立った油の中に入れていく。
ゴジュア~といい音と香ばしい匂いが辺りを包む。
アユミ達は想像と違うすごく良い香りに困惑し驚いていた。
「できました!熱いので気を付けてくださいね」とセリー
皆テーブルについて、バクトを見た。
「いただきます!」「いただきます!」
ザクザクした食感の中から、ホンワリとして味の良い白身。
口に入れただけで唾液が溢れ出す。
アユミやエルフは主に草食で、滅多に肉や魚など食べない。
だが、この旨さを知ってしまった。
セリーの油の切り方もうまく、ほとんど油が残らない。
皆であっというまに半身を食べてしまった。
「ジェルナ、海は魚がたくさんいたか?」とバクト
「いえ、魔素もあって水の中はほとんど見えなくて、近くにきたこいつだけしか・・・」
「そうか、何か対策が必要だな」とバクト
「釣るにしても網にしても、丈夫な糸がないと難しいですね」とギャオス
「こんなに旨いなんて、魚を制覇したいな」とバクト
「水面に魚をおびき寄せる事が出来るなら、皆さん強いから・・・」とギャオス
「おかわりはいいか?」とバクト
皆満足したようで、リクエストは無かった。
バクトは余った半身を収納した。
「よしっ自由時間。明日の早朝出発だ!」とバクト
エルフたちは全員、風魔法と弓矢に特性があるようだ。
ヒャッポから指導を受けている。
ジェルナはバクトが魚を制覇したいと言ったので、また泳ぎにいった。
そして同じような方法でローニンマージを3匹仕留めた。
水魔法でブレーキも出来るようだ。
今度は離れた所で水魔法で飛ぶ練習を始めた。
しかし魔法は手を使っているので、常に逆立ち状態で辛そうだ。
よく考えると、杖があれば口からも魔法は発動できるのでは?では足は?
試してみた。
すると足からも普通に水魔法が出るではないか!
手からしか魔法が出せないなんて、完全な先入観だった。
試してみると、へそや頭からも水魔法が出たのだ。そしてもう一つ発見があった。
砂浜より、海の上の方が、水流が沢山でるのだ。
海の上だと50Mは飛べるが、砂浜だと30M程しか飛べない。
水場では強いが、そうじゃない場合は弱い。
ヒャッポがそれを見て、腹から風魔法を出して、飛んだ。
自由自在に飛んだ。
エルフたちも真似をするも、そこまで強い風は出せない。
いや性格に言うと、一瞬浮く事は出来るのだが、維持できないようだ。
ヒャッポはさっきもらった杖をポロンに返した。
こうして今日はこの砂浜に泊まった。
翌日再び北を目指して歩きだす。
昼頃、ドラゴン岩を見つけた。
実際ドラゴンも見たことは無いが、まさにドラゴン!ドラゴンを石化したのでは?と思う程見事にドラゴン岩だった。
そのドラゴン岩から東に進路を変えて、進んでいった。
始めは草原だったが、少しづつ木が増えてきて、林となり、森となった。
奥に行くにつれ、木のサイズがどんどん大きくなり、直径5Mもの大木だらけになった。
そして日の光も入らず、暗くなっていく。
薄暗い森を進んでいくと、遠くがオレンジに光っているように見えた。
「なんの光だ」とバクト
アユミが目を凝らして見る。
焦ったように周囲を見渡してから、走っていった。
「村が燃えてる!」と悲痛な叫び。
バクト達もアユミを追って、走った。
何かと戦っているのか、怒号と武器の交わる音が聞こえる。
オーガ!オーガの群れが、エルフを襲撃している。
既に何人かのエルフがオーガに囚われている。
木の上から弓矢で応戦しているが、オーガの方が圧倒的に人数が多く、火まで放たれてかなり劣勢である。
バクト達が乱戦に加わる。
しかし、このオーガの群れは一体何匹いるのか、焼け石に水のような状況だった。
きりがない!とバクトは考えて、単身オーガの群れの中をつっきっていく。
すると一番後ろに、偉そうな立派な椅子に座った一際大きいオーガを見つけた。
・・・多分こいつがボスだな・・・オーガエンペラー!!・・・SSクラス!・・・
周囲を固めるオーガもロード!キング!ジェネラル!全部Sクラス以上!・・・
それを見て立ち尽くすバクト。
さすがに雑魚とは言えない。
ふとサンカクを思い出した。
「オーガエンペラータイマンするぞ!」と叫ぶバクト
それを聞いたオーガ達は急におとなしくなった。
「人間風情がわしとタイマンだと!」とオーガエンペラー
武器は巨大な戦斧である。
バクトは既に電気を練りだしていた。
椅子から立ち上がると3M程あろうかという大きな体躯。
ゆっくりと戦斧を振り回しながら、歩いてきた。
周囲のオーガ達は円形状に場所を開けた。
向かい合う二人。
すると周囲のオーガが銅鑼を思い切り叩いた。ドーン!
それが合図なのか、エンペラーが横なぎに戦斧を振ってきた。
それを低い姿勢でなんとか躱し、瞬発力で間合いを一気に詰める。
しかしエンペラーもバックステップで間合いを取り直し、上段から戦斧を振り下ろしてきた。
それも紙一重で躱すも、エンペラーは振り下ろした勢いで、連続の上段振り下ろしを繰り出す。
たまらずいったんバックステップで間合いを取った。
周囲のオーガ達は、持っている武器を地面に当てて、ドンドドン!ドンドドン!と鳴らして、盛り上げている。
バクトはまだ刀を抜いていない。
練りに練った電気は鞘からバチバチと電気を漏電させていた。
・・・あのデカい戦斧を受け止めきれるのか・・・
両者にらみ合いになった。
ふわりと一枚の葉がエンペラーの目の前を落ちてきた。
その一瞬!バクトは瞬発力で間合いを詰める。
それを予期していたエンペラーが足払いに近い低い位置で横なぎに戦斧を振るう!
バクトは背面飛びのようなジャンプをして躱し、刀を抜く!しかしまだ届く位置ではない!
抜かれた刀から、雷が出た!ズガドドド!耳をつんざく音!刀から出た稲光がエンペラーの戦斧に飛び、細い電撃がエンペラーの頭や左腕、右腕、などに飛び散っていく!エンペラーは電気で筋肉が硬直し、白目を向き、煙が出ている。
エンペラーが片膝をついた。
バクトはゆっくりと歩み寄り、落ち着いて一刀にエンペラーの首を落とした。
静寂が辺りをつつむ。
すると周囲のオーガ達が一斉にこちらを向いて、いきなり片膝ついて平服した。
「我が一族、新しい王に忠誠を誓います」とオーガロード
一瞬何を言っているのか意味がわからなくなったが、オーガの気質なのだろうか。
一番の長を倒したら、そのまま王になるのだろうか、・・・まぁいい・・それならそれで・・・
「すぐに攻撃中止の命令を、あととらえたエルフの開放を」とバクト
すぐに太鼓が鳴らされて、更に伝令も走り、攻撃は中止された。囚われたエルフも開放された。
「すぐに消火活動を!」とバクトが叫ぶ
「おう!」とオーガ達が、羽織っていた毛皮の服で火を消し始めた。
あっけにとられたのは、エルフ達と無名のメンバーである。
今さっきまで戦って、血を流しあっていた敵が、いきなり、戦いをやめて、消火活動し始めた。
バクトの元にワイザとカリナが駆けつけてきた。
二人は目を丸くしながら、周囲をきょろきょろしながら、バクトのところにいった。
「オーガの一番偉いの倒したら、俺がオーガの王になっちまったよ」とバクト
「これ全部で何人いるんすか?」とワイザ
「おいっお前ら全部で何人いるんだ?」とロードに聞いた。
「おいっ全部で何人いるんだ?」とロードはキングに聞く。
「おいっ全部で何人いるんだ?」とキングはジェネラル聞いた。
まったく管理していないのか?バクトは呆れた。
ほぼ消火もおわったようだ。
「もう、いい。全員集めろ」とバクト
オーガジェネラルが3人、その下にオーガリーダが5人ずつ、リーダの下に50名前後いるとのこと。
ギャオスも合流し、計算すると全部で800人はいるようだ。
いきなり戸惑う程の大所帯になってしまった。
「で、なんでエルフを襲っていたんだ?」とバクトがロードに聞いた
「いや、先代様がエルフは金になるって事で」とロード
「は?金?手に入れてどうすんだ?お前ら金の使い方わかってるのか?」
そうオーガなんかが金を手に入れても、だれが取引するのか。
「人間の組織が金と食料や武具と交換してくれるって話しで」とキング
「それはいつだ?」とバクト
ロードはエンペラーの腰袋をまさぐりにいった。
5本くらいの筒が出てきた。
「エルフ捕まえたら、この筒、上に向けて、紐をひっぱる。そしたら半日で来る言った」
名無しの残りメンバーとアユミがやってきた。
「アユミ、エルフの被害は?」
「軽い火傷17名、死者はいません。ただ大分村の木が焼け落ちてしまって・・・・・・これは・?・?・」
とアユミが周囲のオーガを警戒しながら、見回す。
「オーガの王に就任したんだwww」とバクト
「とりあえずお前らはここで待て」とバクトはオーガに言い、アユミとエルフの村に行った。
縄梯子で木の上に上ると、木々の間に橋が行き渡り、大木をくりぬいた家が沢山ある。
その中でひときわ立派な大きな木の穴に案内された。
「紹介するわ。この村の長、そして私の父、モンドよ」とアユミが紹介した。
「ありがとう!あなた達が来てくれなければ、わが村は甚大な被害を受けていただろう。村を代表し、感謝する。そして聞けば、攫われた子供達も取り返してくれたと聞く。心からお礼申し上げる。宴を催したい、ぜひ村でゆっくりしていってくれ」
バクトは再びオーガ達の元に行き、この辺りの魔物を狩るように指示をした。
そして、白ドリュールの粉末を各リーダに渡して、この粉末をかけて魔物を食べるように指示をした。
オーガ達は魔物の不味さを知っているが、新王に文句も言えず、渋々従った。
再びエルフの村にきたバクト達。エルフ達は全部で329人いるとの事。
怪我をしていたエルフやオーガはハクロが治した。
バクトは宴と聞き、収納からローニンマージを出して、セリーとカリナに調理するよう指示をした。
エルフの料理はキノコの串焼きや野草のスープ、見たことがないフルーツ盛り合わせ、酒は金色のワイン!これは旨そうだ。
でもつまみは、予想通りヘルシーなメニューだった。
バクト達が魔魚(マーオ)の料理をするとエルフ達は顔をしかめて、首を横に振り、まるでバーバリアンでも見るような目つきで見ていた。
しかし何か凄く香ばしい良い匂いがする。
そして見ると村長の娘のアユミやエルフの子供3人が、よだれを垂らしかねない勢いで、見ているではないか。
「・・いやぁ私たちは肉や魚は食べないんだよ」とモンド
「じゃあ初めてだな、この旨さを味わったら、やみつきになるよ。・・・なぁアユミ!」とバクト
アユミは何か罪悪感に駆られて、顔を赤くして、伏せてしまった。
「さぁ村長出来たぞ!旨いぞ!食べてみな!」とバクトがフライの入った皿を村長に押し付けた。
「アユミ達も食べるだろ?」とアユミやエルフの子供達にも皿を渡す。
アユミ達はモンドが先に口をつけるのを待っている。
しかしモンドは一向に箸をつけない。
バクトがモンドの目の前で、手づかみでフライを持ち、ザクッと食べた。
旨い~この味!?昨日の味と少し違う!昨日のよりいい香りがする!
「エルフからいただいたハーブをちりばめてみました」とセリー
「まるで宝箱から虹が出てきたような、複雑な旨味だ~」とバクト
「いいからモンド村長も一口食べて見な!アユミ達もモンドが食べないと食べれないよ」とバクト
モンドは恐る恐るフライを箸で掴み、じっくり観察している。
確かに良い匂いがする。
旨そうだ。
食べれそうだ。
我々の取ったハーブもちりばめてある。
一口だけ、一口だけ付き合うか。
とザクッと噛んだ。
モンドは見たことが無い程の笑顔になる。
・・・なんだ?・・・これは?・・・これがマーオ?・・・馬鹿な・・・旨すぎる・・・
結局、一口食べた後、とまらずに一切れ食べた。
それを見たアユミとエルフの子供たちも笑顔で食べ始めた。
やがて、他のエルフ達も少しずつ、近くに歩み寄り、フライを取りに来た。
カリナがどんどん捌く。
セリーがどんどん揚げる。
たまにつまみ食いしながら、ワインを飲みながら。
※いつも読んでくれてありがとう!!!あなたに幸せあれ!!!
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