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2年2学期
37話:冬月祭、サプライズとプレゼント③
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冬月祭の当日、俺は朝からルカと街に出ていた。
というのも、先日のペア授業の時、俺がルカに冬月祭の説明をしたらその数日後に
「……俺、プレゼント、その日にフレンと買いに行きたい」
と、珍しくルカから誘われたからだ。ルカが冬月祭を知らなかったこともあり、俺が結構しっかり説明したからかもしれないけど、彼がこういう行事に積極的に興味を持つのは珍しい。
冬月祭のプレゼント交換は夜がメインなのもあって、ちょうど午前中の予定は空いているし、俺はルカが冬月祭を楽しめるよう精一杯サポートしたいので快くその申し出を了承した。
◇
そして当日の今、俺は待ち合わせ場所でルカを見つけて、冬月祭で賑わう街の人混みをかき分けて彼に近づいているところだ。
何度か一緒に出かけて分かったけど、ルカの私服はシンプルなものが多い。そして今日もそれに漏れず、黒の装飾のないロングコートに身を包んで現れた彼の姿を見て俺は思う、やっぱりルカってかなり美形だと。先に待ち合わせ場所に来ていた彼を、周りの女の子達が遠目にチラチラと見ているのも頷けるってものだ。
「……!フレン」
そしてその、モデルのようなクールビューティーな顔が俺を見つけてパッと明るくなるのは懐かれてる実感があって可愛い。
「お待たせ!ルカ。じゃ、どこ行く?」
このお出かけはルカのリクエストだ。俺はルカが行きたい店ってどんなだろうとワクワクして問いかけた。
「……まずは、ここ」
「喫茶店?」
連れてこられたのはお洒落な喫茶店。てっきり今日の目的はプレゼント購入だとばかり思っていたから、これは意外なチョイスだ。俺はルカに連れられるまま店内に入り椅子に腰掛ける。
そのまま、ルカが先導して店員さんのおすすめの冬月祭限定パンケーキを頼んだ。冬月祭モチーフだろう月と星を模した飾りが可愛くて俺は今日の記念に写真を撮り、形を崩さないよう丁寧に切り分けて食べ進める。向かいの席のルカが割と大雑把に切り分けて食べてるのを見て、その綺麗な顔と食べ方とのギャップを少し面白く思っちゃったのは内緒。
「ボリュームすごかったね!お腹いっぱい……こんなのやってるの俺知らなかった!ルカよく知ってたね?」
「……フレンが、冬月祭は一緒にご飯食べるって言ってたから、本で調べた」
なるほど、ルカは俺が前にした説明を元に今日のプランを考えてくれたらしい。まあ一緒に出かけてご飯食べるのは基本的には恋人同士のデートプランの方なんだけど、まとめて説明したからごっちゃになったのかも?あと、本って多分雑誌のことだよね?ルカが雑誌を読む姿ってあんまり想像できないからちょっと新鮮。
「……フレン、どう、だった?」
そんなことを考えていたら、ルカが俺の顔を覗き込むようにして問いかけてくる。
「すごく美味しかったよ!ルカのチョイス俺好きかも」
それに俺は素直に答えて笑いかけた。一緒に食べた濃厚なクリームのたっぷり乗ったパンケーキはまた来年もリピートしたくなる一品で本当に美味しかったから。俺の返事にルカは深緑の瞳を嬉しそうに細める。
出会った頃は冷たく眉間に皺を寄せていた彼がこんなふうに笑いかけてくれるようになって嬉しい。俺はその喜びを表現したくて精一杯の笑顔でルカの頭を撫でた。
◇
続いてルカに連れてこられたのは、街の中心にある大きな公園だった。その中心のここのシンボル、今は冬月祭のために飾り付けられた噴水の前にルカと立つ。
「ルカ、ここがどうしたの?」
「……もう少し」
ルカは何かを待ってるみたいだった。横に並んで俺もそれを待っていると、オルゴールのような音色が聞こえてきて、かすかに魔力を帯びた水が吹き上がり、星のような軌跡を描く。
「わぁ……綺麗!」
ここ、去年までこんな仕掛けなかった気がする。冬の少し薄い青空に反射してキラキラ光る水滴と優しい音楽は幻想的で美しかった。気がつけば周りに人だかりができていて、これを目当てにしてる人が多いことが窺える。
「さっきも思ったけど、ルカよくこんなの知ってたね?凄い!」
ルカって案外とトレンドに詳しいのかも?なんて彼の新しい一面を知れたような気がして俺ははしゃいで声をかける。
「……冬月祭の本に載ってた」
「俺こういうの凄く好き!ルカってセンスいいね」
ルカの瞳がまた嬉しげに細められた。今日はルカの笑顔がたくさん見られて俺まで嬉しくなる。ルカが俺の話を聞いて、自主的にイベントの事を調べてこうやって一緒に過ごしたいと言ってくれた事にルカの成長も感じた。
4月からペアとしてずっと一緒にいて、俺はルカが殆どの事に興味が無いことを知っている。だから今日みたいにルカから色々動いてくれるのはルカの世界が広がってきているみたいでそれも込みで喜ばしいと思った。
「ねぇルカこっち来て!ここ立って笑って!」
「……?」
俺はルカを引き寄せて、まだ音楽が鳴ってる噴水の前でツーショットを撮った。ルカは写真に慣れてないのかキョトンとしていたけど、それもまた今日の思い出だと思う。こうやって過ごしていくうちに、いつかルカが俺の前でたまに見せてくれるあの笑顔で写真を撮れるようになるといいよね。だから今日はその第一歩。
いい写真が撮れて気分が上がった俺は、続くルカの案内で次の場所に向かう。次はルカが何を紹介してくれるのか今から凄く楽しみだ。
というのも、先日のペア授業の時、俺がルカに冬月祭の説明をしたらその数日後に
「……俺、プレゼント、その日にフレンと買いに行きたい」
と、珍しくルカから誘われたからだ。ルカが冬月祭を知らなかったこともあり、俺が結構しっかり説明したからかもしれないけど、彼がこういう行事に積極的に興味を持つのは珍しい。
冬月祭のプレゼント交換は夜がメインなのもあって、ちょうど午前中の予定は空いているし、俺はルカが冬月祭を楽しめるよう精一杯サポートしたいので快くその申し出を了承した。
◇
そして当日の今、俺は待ち合わせ場所でルカを見つけて、冬月祭で賑わう街の人混みをかき分けて彼に近づいているところだ。
何度か一緒に出かけて分かったけど、ルカの私服はシンプルなものが多い。そして今日もそれに漏れず、黒の装飾のないロングコートに身を包んで現れた彼の姿を見て俺は思う、やっぱりルカってかなり美形だと。先に待ち合わせ場所に来ていた彼を、周りの女の子達が遠目にチラチラと見ているのも頷けるってものだ。
「……!フレン」
そしてその、モデルのようなクールビューティーな顔が俺を見つけてパッと明るくなるのは懐かれてる実感があって可愛い。
「お待たせ!ルカ。じゃ、どこ行く?」
このお出かけはルカのリクエストだ。俺はルカが行きたい店ってどんなだろうとワクワクして問いかけた。
「……まずは、ここ」
「喫茶店?」
連れてこられたのはお洒落な喫茶店。てっきり今日の目的はプレゼント購入だとばかり思っていたから、これは意外なチョイスだ。俺はルカに連れられるまま店内に入り椅子に腰掛ける。
そのまま、ルカが先導して店員さんのおすすめの冬月祭限定パンケーキを頼んだ。冬月祭モチーフだろう月と星を模した飾りが可愛くて俺は今日の記念に写真を撮り、形を崩さないよう丁寧に切り分けて食べ進める。向かいの席のルカが割と大雑把に切り分けて食べてるのを見て、その綺麗な顔と食べ方とのギャップを少し面白く思っちゃったのは内緒。
「ボリュームすごかったね!お腹いっぱい……こんなのやってるの俺知らなかった!ルカよく知ってたね?」
「……フレンが、冬月祭は一緒にご飯食べるって言ってたから、本で調べた」
なるほど、ルカは俺が前にした説明を元に今日のプランを考えてくれたらしい。まあ一緒に出かけてご飯食べるのは基本的には恋人同士のデートプランの方なんだけど、まとめて説明したからごっちゃになったのかも?あと、本って多分雑誌のことだよね?ルカが雑誌を読む姿ってあんまり想像できないからちょっと新鮮。
「……フレン、どう、だった?」
そんなことを考えていたら、ルカが俺の顔を覗き込むようにして問いかけてくる。
「すごく美味しかったよ!ルカのチョイス俺好きかも」
それに俺は素直に答えて笑いかけた。一緒に食べた濃厚なクリームのたっぷり乗ったパンケーキはまた来年もリピートしたくなる一品で本当に美味しかったから。俺の返事にルカは深緑の瞳を嬉しそうに細める。
出会った頃は冷たく眉間に皺を寄せていた彼がこんなふうに笑いかけてくれるようになって嬉しい。俺はその喜びを表現したくて精一杯の笑顔でルカの頭を撫でた。
◇
続いてルカに連れてこられたのは、街の中心にある大きな公園だった。その中心のここのシンボル、今は冬月祭のために飾り付けられた噴水の前にルカと立つ。
「ルカ、ここがどうしたの?」
「……もう少し」
ルカは何かを待ってるみたいだった。横に並んで俺もそれを待っていると、オルゴールのような音色が聞こえてきて、かすかに魔力を帯びた水が吹き上がり、星のような軌跡を描く。
「わぁ……綺麗!」
ここ、去年までこんな仕掛けなかった気がする。冬の少し薄い青空に反射してキラキラ光る水滴と優しい音楽は幻想的で美しかった。気がつけば周りに人だかりができていて、これを目当てにしてる人が多いことが窺える。
「さっきも思ったけど、ルカよくこんなの知ってたね?凄い!」
ルカって案外とトレンドに詳しいのかも?なんて彼の新しい一面を知れたような気がして俺ははしゃいで声をかける。
「……冬月祭の本に載ってた」
「俺こういうの凄く好き!ルカってセンスいいね」
ルカの瞳がまた嬉しげに細められた。今日はルカの笑顔がたくさん見られて俺まで嬉しくなる。ルカが俺の話を聞いて、自主的にイベントの事を調べてこうやって一緒に過ごしたいと言ってくれた事にルカの成長も感じた。
4月からペアとしてずっと一緒にいて、俺はルカが殆どの事に興味が無いことを知っている。だから今日みたいにルカから色々動いてくれるのはルカの世界が広がってきているみたいでそれも込みで喜ばしいと思った。
「ねぇルカこっち来て!ここ立って笑って!」
「……?」
俺はルカを引き寄せて、まだ音楽が鳴ってる噴水の前でツーショットを撮った。ルカは写真に慣れてないのかキョトンとしていたけど、それもまた今日の思い出だと思う。こうやって過ごしていくうちに、いつかルカが俺の前でたまに見せてくれるあの笑顔で写真を撮れるようになるといいよね。だから今日はその第一歩。
いい写真が撮れて気分が上がった俺は、続くルカの案内で次の場所に向かう。次はルカが何を紹介してくれるのか今から凄く楽しみだ。
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