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森の中を、私はがむしゃらに走りました。
木の枝が頬をかすめ、足元の石につまずきそうになっても、胸に抱えた証拠の紙片だけは決して離しませんでした。
心臓が口から飛び出しそうなほど激しく鼓動しています。それは恐怖のせいだけではなく、あの傲慢なアルフレッド様の悪事を止めることができるかもしれないという、使命感に近い熱い感情のせいでもありました。
ようやくたどり着いた孤児院の門の前で、私はちょうど馬に乗って帰ろうとしていたレオナード様を見つけました。
「レオナード様! 待ってください、お願いです!」
私の悲鳴のような叫び声に、レオナード様は即座に馬を止め、飛び降りるようにして私の元へ駆け寄ってくれました。
「エルナさん!? どうしたんだ、そんなに息を切らして……。顔も青白い。何があったのか、落ち着いて話してごらん」
彼は私の肩をしっかりと支え、その大きな手の温もりで、私の震えを鎮めてくれました。
私は呼吸を整えるのももどかしく、握りしめていた紙片を彼の手に押し付けました。
「これを見てください……! 先ほど、裏山で王子の側近たちが密談しているのを聞いてしまったのです。彼らは、王都で起きている暴動を自演し、騎士団の皆様の評価を下げて、アルフレッド様が軍の権限を奪い取ろうと計画しています。この紙片には、その命令と王子の紋章が……!」
レオナード様は、私の言葉を聞きながら鋭い目つきで紙片を確認しました。
普段の優しい瞳が、一瞬で凍りつくような厳しい戦士のそれに変わります。彼は内容を読み進めるうちに、ぐっと奥歯を噛み締めました。
「……信じがたい。自分の野望のために、守るべき民の命を危険にさらすとは。エルナさん、君が命がけで届けてくれたこの証拠、確かに受け取った。これがあれば、奴の悪行を公にすることができるだろう。君をこんな危険な目に合わせてしまって、本当に申し訳ない。だが、もう安心だ。私を信じて、ここで待っていてほしい」
レオナード様はそう言うと、私の頭を優しく撫でてくれました。
その手はとても温かくて、頼もしくて。「ああ、この人なら大丈夫だ」と、心の底から信頼できる確信が持てました。
「レオナード様……。お願いします、どうかお気をつけて。あの人たちは、何を仕掛けてくるかわかりませんから」
「わかっている。君が守ろうとしたこの街を、そして君の居場所を、私が必ず守り抜いてみせる。……行ってくるよ、エルナ」
レオナード様は力強く頷くと、再び馬に飛び乗り、風のように王宮の方角へと駆けていきました。
私は彼の後ろ姿が見えなくなるまで、ずっと祈るような気持ちで見送り続けました。
---
それから数日が過ぎた、ある昼下がりのことです。
孤児院の前に、不釣り合いなほど豪華な装飾が施された馬車が止まりました。
現れたのは、あの日、私をゴミのように捨てたはずのアルフレッド様でした。
彼はかつてのように傲慢な笑みを浮かべ、土足で孤児院の庭に踏み込んできました。
「やあ、エルナ。こんなむさ苦しい場所で、まだ泥遊びをしていたのかい? お前の変わり果てた姿には同情するよ。でも安心しろ。今日は特別に、お前に救いの手を差し伸べに来てやったんだ」
私は洗濯板を置いて、静かに立ち上がりました。
以前のような恐怖はありません。ただ、この人の浅ましさに、深い溜息が出そうになるのをこらえるだけでした。
「……何のご用でしょうか、アルフレッド様。私にはもう、貴方にお話しすることなど何一つございません」
私の冷ややかな態度に、アルフレッド様は少しだけ眉をひそめましたが、すぐにまた勝ち誇ったような顔で言葉を続けました。
「ふん、強がりを言うな。実はな、お前の実母の血筋について面白い噂を聞いたのだ。どうやら彼女は隣国の、かなり高貴な家系の血を引いていたらしいじゃないか。もしそれが事実なら、お前にも利用価値が出てくる。どうだ? 今さら謝るなら、もう一度だけ私の側に置いてやって、贅沢な暮らしをさせてやってもいいぞ。イザベラは少しばかり我が儘がすぎていたからな、お前のような大人しい女を側に置くのも悪くないと考え直したのだ」
「戻してやってもいい」というその言葉。
どれだけ自分勝手になれば、そんな台詞が吐けるのでしょうか。
彼は、私の心を踏みにじり、家も名誉も奪ったことを、何一つ悪いとは思っていないのです。ただ、自分に利益があるかどうか、それだけで人を品定めしている。
私は、彼の目を真っ直ぐに見つめ、はっきりとした声で告げました。
「……お断りいたします。アルフレッド様、貴方は大きな勘違いをされています。私は、貴方の横暴な振る舞いに耐え、顔色をうかがうだけだったあの頃の私ではありません。今の私は、自分の手で誰かの役に立ち、心から信頼できる人たちに囲まれて生きています。貴方が差し出す『贅沢』など、私にとっては、この庭に咲く名もなき花よりも価値がありません」
アルフレッド様の顔が、怒りで赤黒く染まっていきます。
「な……っ、お前、この私がわざわざ迎えに来てやったというのに、何という言い草だ! お前のような無能な女、私の慈悲がなければ野垂れ死ぬだけだぞ! いいから黙ってついて来い。これは命令だ、お前に拒否権などない!」
彼は私の腕を強引に掴み、力任せに引き寄せようとしました。
その時でした。
「――その汚い手を、彼女から離してもらおうか。アルフレッド殿下」
低く、地鳴りのような鋭い声が響き渡りました。
孤児院の周囲を、いつの間にか銀色の鎧をまとった聖騎士たちが完全に取り囲んでいました。
その先頭に立っているのは、剣を抜き、怒りを宿した瞳で王子を見据えるレオナード様です。
「レオナード! 貴様、何の真似だ! 私は王子だぞ、このような無礼が許されると思っているのか!」
アルフレッド様が叫びますが、レオナード様の冷徹な眼差しは揺らぎません。
彼は懐から、私があの日渡した紙片の写しを取り出しました。
「アルフレッド・フォン・レイバート。貴殿には、自作自演の暴動を扇動し、国家の治安を乱した国家反逆の疑いがかかっている。すでに王都各所で貴殿の息がかかった者たちが捕らえられ、すべての罪を自白した。国王陛下からも、貴殿を即刻連行せよとの勅命を授かっている」
「な……っ!? そんな、馬鹿な……。証拠など、すべて処分したはずだ!」
「お前が捨てたその『証拠』を、このエルナさんが命がけで拾い上げ、私に届けてくれたのだ。お前が『無能』と切り捨てた女性の手によって、お前の野望は潰えたんだよ」
レオナード様がそう告げると、アルフレッド様は糸が切れた操り人形のようにその場にへたり込みました。
先ほどまでの傲慢な態度はどこへやら、彼はガタガタと震えながら、周囲を見渡して這いつくばります。
「う、嘘だ……。私は王になる男だぞ! エルナ、お前からも何とか言ってくれ! お前は私の婚約者だろう!? 私を助けるのがお前の役目だろうが!」
情けなく縋り付こうとする彼から、私は静かに一歩引きました。
「……アルフレッド様。貴方が仰ったのです。『お前は王妃の器ではない』と。ですから、私はもう、貴方を支える義務も、貴方を許す理由も持ち合わせておりません。今さら遅いのです。どうぞ、ご自分が招いた結果を、その身で受け止めてください」
私が最後通牒を突きつけると、レオナード様が合図を送りました。
騎士たちが一斉に動き、アルフレッド様の腕を拘束します。
「連れて行け。二度と彼女の前に現れることは許さん」
レオナード様の毅然とした命令により、かつての第一王子は、無様な叫び声を上げながら引きずられていきました。
静まり返った庭で、私はようやく大きく息を吐き出しました。
ずっと胸に詰まっていた重い塊が、すうっと消えていくような、そんな清々しい感覚に包まれていました。
レオナード様がゆっくりと私に歩み寄り、優しく微笑んでくれました。
「よく頑張ったね、エルナ。君の勇気が、この国を救ったんだ」
「いいえ……。レオナード様が信じてくださったおかげです。本当に、ありがとうございました」
私たちは顔を見合わせ、晴れ渡った空の下で、静かに笑い合いました。
どん底から始まった私の逆転劇は、今、確かな勝利とともに一つの区切りを迎えようとしていたのです。
木の枝が頬をかすめ、足元の石につまずきそうになっても、胸に抱えた証拠の紙片だけは決して離しませんでした。
心臓が口から飛び出しそうなほど激しく鼓動しています。それは恐怖のせいだけではなく、あの傲慢なアルフレッド様の悪事を止めることができるかもしれないという、使命感に近い熱い感情のせいでもありました。
ようやくたどり着いた孤児院の門の前で、私はちょうど馬に乗って帰ろうとしていたレオナード様を見つけました。
「レオナード様! 待ってください、お願いです!」
私の悲鳴のような叫び声に、レオナード様は即座に馬を止め、飛び降りるようにして私の元へ駆け寄ってくれました。
「エルナさん!? どうしたんだ、そんなに息を切らして……。顔も青白い。何があったのか、落ち着いて話してごらん」
彼は私の肩をしっかりと支え、その大きな手の温もりで、私の震えを鎮めてくれました。
私は呼吸を整えるのももどかしく、握りしめていた紙片を彼の手に押し付けました。
「これを見てください……! 先ほど、裏山で王子の側近たちが密談しているのを聞いてしまったのです。彼らは、王都で起きている暴動を自演し、騎士団の皆様の評価を下げて、アルフレッド様が軍の権限を奪い取ろうと計画しています。この紙片には、その命令と王子の紋章が……!」
レオナード様は、私の言葉を聞きながら鋭い目つきで紙片を確認しました。
普段の優しい瞳が、一瞬で凍りつくような厳しい戦士のそれに変わります。彼は内容を読み進めるうちに、ぐっと奥歯を噛み締めました。
「……信じがたい。自分の野望のために、守るべき民の命を危険にさらすとは。エルナさん、君が命がけで届けてくれたこの証拠、確かに受け取った。これがあれば、奴の悪行を公にすることができるだろう。君をこんな危険な目に合わせてしまって、本当に申し訳ない。だが、もう安心だ。私を信じて、ここで待っていてほしい」
レオナード様はそう言うと、私の頭を優しく撫でてくれました。
その手はとても温かくて、頼もしくて。「ああ、この人なら大丈夫だ」と、心の底から信頼できる確信が持てました。
「レオナード様……。お願いします、どうかお気をつけて。あの人たちは、何を仕掛けてくるかわかりませんから」
「わかっている。君が守ろうとしたこの街を、そして君の居場所を、私が必ず守り抜いてみせる。……行ってくるよ、エルナ」
レオナード様は力強く頷くと、再び馬に飛び乗り、風のように王宮の方角へと駆けていきました。
私は彼の後ろ姿が見えなくなるまで、ずっと祈るような気持ちで見送り続けました。
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それから数日が過ぎた、ある昼下がりのことです。
孤児院の前に、不釣り合いなほど豪華な装飾が施された馬車が止まりました。
現れたのは、あの日、私をゴミのように捨てたはずのアルフレッド様でした。
彼はかつてのように傲慢な笑みを浮かべ、土足で孤児院の庭に踏み込んできました。
「やあ、エルナ。こんなむさ苦しい場所で、まだ泥遊びをしていたのかい? お前の変わり果てた姿には同情するよ。でも安心しろ。今日は特別に、お前に救いの手を差し伸べに来てやったんだ」
私は洗濯板を置いて、静かに立ち上がりました。
以前のような恐怖はありません。ただ、この人の浅ましさに、深い溜息が出そうになるのをこらえるだけでした。
「……何のご用でしょうか、アルフレッド様。私にはもう、貴方にお話しすることなど何一つございません」
私の冷ややかな態度に、アルフレッド様は少しだけ眉をひそめましたが、すぐにまた勝ち誇ったような顔で言葉を続けました。
「ふん、強がりを言うな。実はな、お前の実母の血筋について面白い噂を聞いたのだ。どうやら彼女は隣国の、かなり高貴な家系の血を引いていたらしいじゃないか。もしそれが事実なら、お前にも利用価値が出てくる。どうだ? 今さら謝るなら、もう一度だけ私の側に置いてやって、贅沢な暮らしをさせてやってもいいぞ。イザベラは少しばかり我が儘がすぎていたからな、お前のような大人しい女を側に置くのも悪くないと考え直したのだ」
「戻してやってもいい」というその言葉。
どれだけ自分勝手になれば、そんな台詞が吐けるのでしょうか。
彼は、私の心を踏みにじり、家も名誉も奪ったことを、何一つ悪いとは思っていないのです。ただ、自分に利益があるかどうか、それだけで人を品定めしている。
私は、彼の目を真っ直ぐに見つめ、はっきりとした声で告げました。
「……お断りいたします。アルフレッド様、貴方は大きな勘違いをされています。私は、貴方の横暴な振る舞いに耐え、顔色をうかがうだけだったあの頃の私ではありません。今の私は、自分の手で誰かの役に立ち、心から信頼できる人たちに囲まれて生きています。貴方が差し出す『贅沢』など、私にとっては、この庭に咲く名もなき花よりも価値がありません」
アルフレッド様の顔が、怒りで赤黒く染まっていきます。
「な……っ、お前、この私がわざわざ迎えに来てやったというのに、何という言い草だ! お前のような無能な女、私の慈悲がなければ野垂れ死ぬだけだぞ! いいから黙ってついて来い。これは命令だ、お前に拒否権などない!」
彼は私の腕を強引に掴み、力任せに引き寄せようとしました。
その時でした。
「――その汚い手を、彼女から離してもらおうか。アルフレッド殿下」
低く、地鳴りのような鋭い声が響き渡りました。
孤児院の周囲を、いつの間にか銀色の鎧をまとった聖騎士たちが完全に取り囲んでいました。
その先頭に立っているのは、剣を抜き、怒りを宿した瞳で王子を見据えるレオナード様です。
「レオナード! 貴様、何の真似だ! 私は王子だぞ、このような無礼が許されると思っているのか!」
アルフレッド様が叫びますが、レオナード様の冷徹な眼差しは揺らぎません。
彼は懐から、私があの日渡した紙片の写しを取り出しました。
「アルフレッド・フォン・レイバート。貴殿には、自作自演の暴動を扇動し、国家の治安を乱した国家反逆の疑いがかかっている。すでに王都各所で貴殿の息がかかった者たちが捕らえられ、すべての罪を自白した。国王陛下からも、貴殿を即刻連行せよとの勅命を授かっている」
「な……っ!? そんな、馬鹿な……。証拠など、すべて処分したはずだ!」
「お前が捨てたその『証拠』を、このエルナさんが命がけで拾い上げ、私に届けてくれたのだ。お前が『無能』と切り捨てた女性の手によって、お前の野望は潰えたんだよ」
レオナード様がそう告げると、アルフレッド様は糸が切れた操り人形のようにその場にへたり込みました。
先ほどまでの傲慢な態度はどこへやら、彼はガタガタと震えながら、周囲を見渡して這いつくばります。
「う、嘘だ……。私は王になる男だぞ! エルナ、お前からも何とか言ってくれ! お前は私の婚約者だろう!? 私を助けるのがお前の役目だろうが!」
情けなく縋り付こうとする彼から、私は静かに一歩引きました。
「……アルフレッド様。貴方が仰ったのです。『お前は王妃の器ではない』と。ですから、私はもう、貴方を支える義務も、貴方を許す理由も持ち合わせておりません。今さら遅いのです。どうぞ、ご自分が招いた結果を、その身で受け止めてください」
私が最後通牒を突きつけると、レオナード様が合図を送りました。
騎士たちが一斉に動き、アルフレッド様の腕を拘束します。
「連れて行け。二度と彼女の前に現れることは許さん」
レオナード様の毅然とした命令により、かつての第一王子は、無様な叫び声を上げながら引きずられていきました。
静まり返った庭で、私はようやく大きく息を吐き出しました。
ずっと胸に詰まっていた重い塊が、すうっと消えていくような、そんな清々しい感覚に包まれていました。
レオナード様がゆっくりと私に歩み寄り、優しく微笑んでくれました。
「よく頑張ったね、エルナ。君の勇気が、この国を救ったんだ」
「いいえ……。レオナード様が信じてくださったおかげです。本当に、ありがとうございました」
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