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一階層 静寂の森
1 穏やかな森のなかで
しおりを挟む五人が許可証を見せて森に足を踏み入れると鳥のさえずりが聞こえ木々から明るい日が差している…。
「この一階層は比較的魔物もおとなしいため兵の訓練場所になっているようです。」
「で、でも油断は良くないよ…?」
フィリアの言葉に 四人 が頷いたがここでアインツが何かに気づき辺りを見回し【それ】を見つけると急いで襟首を掴む。
「お前はどこ行こうとしてんだよ!?」
「魚…。」
ウィリアムが指をさした水辺には確かに魚が悠々と泳いでいた。
「油断すんなって言われたばっかだろ!?」
「そうなのか?」
「話聞けやぁぁぁあ!!」
アインツが頭を思いっきりシバこうとしたがウィリアムが動いた魚に気を取られ自然と避けられる形になり手は空を滑った。
「逃げた…。」
「お前本気で張っ倒すぞ…!!」
批難めいた視線を投げ掛けてくるウィリアムに青筋を立てる。
「落ち着いてください二人とも。」
「俺は落ち着いてるぞ?」
「じゃあ落ち着いていないのはお前かじゃじゃ馬。」
ギルがアインツの頭に手を置くがすぐに払い除けた。
「先に進みましょう、
ここで立ち止まってもどうにもならない。」
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