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二階層 岩の山道
3/2 癒しは必要不可欠である。
しおりを挟む「ここ来てから狩りばっかしてるよな…。」
「そ、そうだね…、あ、リスだ!!」
嬉しそうに駆け寄るフィリアの声に反応してナイフを構えるミリアンの目はもはや狩人だ…。
「リスは…旨いぞ。」
「ええ、貴重な蛋白源です…。」
「兎で充分だろもう止めろ。」
背後ではフィリアが嬉しそうにリスと戯れている…、
この癒しの空間を守るためアインツは一人でハンターと食いしん坊を牽制するがやはり部が悪い。
「おい手伝えよ!
下手すると毎日動物の肉だぞ!!」
「俺は別に構わんが?」
どうでも良さそうに答えるギルは傍観に徹していて助けようともしない。
「てめぇらに動物への優しさはねぇのか。」
「無い。」
「今は生きることが優先です。」
「成長するまでは優しくするぞ?」
上からギル、ミリアン、ウィリアム、
ミリアンはともかく優しさの欠片もない解答が返ってきてアインツはつっこむ気力も無くなると同時に彼らの行く末が心配になる。
「お前らと連れ添うであろう女は不憫だな…。」
「女など喧しいだけだろう?
要らん。」
「今は迷宮を踏破するのが目的ですから考えもしませんでしたね…。」
「ルナリア族は長寿だから焦ることは無い、それに未婚のやつは結構多い。」
とうとうアインツが頭を抱えているとリスと別れたフィリアが駆け寄ってきた。
「お前は迷宮制覇したらどうすんだ?」
「え!?
ぼ、僕は…旅に出て色んな国に行きたいなぁ…。」
はにかんであれがしたいこれもしようかなと話すフィリアの頭を暫く無言で撫で回しアインツはMPを回復した。
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