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第1章
27話 バルベル攻防戦1日目 作戦開始
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「あのオークがいる場所に魔力が集まっています」
高い場所で透視を使って魔力が集まっている所を探す。
「よし。移動するぞ」
僕とアナベルで1人ずつ背負い場所を移動させる。
「よし。タツヤあそこを狙え」
「ホーリーアローッ!」
狙い易い場所まで来るとアナベルが指示を出し、タツヤがそこにホーリーアローを放つ。
タツヤから放たれた光の柱は魔物達に当たると、オークもゴブリンも関係無く体が吹き飛んだ。
「よし。撤退するぞ!」
そして魔物達に囲まれる前に撤退する。
この作戦でここ数時間戦っているけど全体の3割程しか減らせていない。
いや、3割も減らせていると言った方が正確かな。
「タツヤの高火力を持ってしても3割と言ったところか」
「まったくどんだけいるんだよ・・・」
魔力ポーションを使いきり、10発以上ホーリーアローを放ったタツヤは相当疲労が溜まっている様だ。
でもその目はまだやる気に満ちているのはすごいと思う。
「日が傾いてきましたけど野宿するならそろそろ場所を探しませんか?」
「そうだな。魔物の近くは危険だから少し離れるぞ」
カカラ村から向かった時と同じ様に2人を背負いながら移動する。
移動中、1体も魔物とすれ違う事はなかった。
周辺の魔物がバルベルに集まっている様だけど、スタンピードが起こるとこうなのだろうか。
僕の前世ではスタンピードはダンジョンから魔物が溢れてくるもので、元々外にいた魔物はダンジョンから出てきた魔物と一緒に暴れるなんて事はなかった。
「食料は私とタツヤのバックに入っていた干し肉だけか。ボア系の魔物がいれば良かったんだがな」
小川の近くにも魔物の気配がなかったのでそこで野宿する事にした。
「僕とカヨは自分の装備だけしか持ってきてないですからね」
まぁ持ってきていたとしても買い出しはしていないからあまり意味はないけど。
「すまん。俺が飛び出したからだよな」
タツヤは気にしているのか俯いている。
「ああそうだ」
「ア、アナベル?」
タツヤに追い打ちをかける様にアナベルは言う。
「だが私達にもタツヤを止められなかった責任がある。だとしてもこれだけは言わせてくれ、お前は頭に血が登ると周りが見えなくなる。それを直さないといつか取り返しのつかない事が起きるぞ」
「・・・ああ」
「タツヤ、確かにお前は強力な力を持っている。だが今回みたいに1人の力ではどうしようもない事があるんだ。今回の依頼でその事に気が付いてくれればそれで良い」
アナベルの諭す様な口調はまるでここにいる全員に向けている様だった。
「・・・分かった」
もうタツヤは俯いていなかった。
その後干し肉を食べてから交代で睡眠を取る。
そして朝日が昇ったが、カカラ村から来るはずの冒険者達はまだ到着していなかった。
高い場所で透視を使って魔力が集まっている所を探す。
「よし。移動するぞ」
僕とアナベルで1人ずつ背負い場所を移動させる。
「よし。タツヤあそこを狙え」
「ホーリーアローッ!」
狙い易い場所まで来るとアナベルが指示を出し、タツヤがそこにホーリーアローを放つ。
タツヤから放たれた光の柱は魔物達に当たると、オークもゴブリンも関係無く体が吹き飛んだ。
「よし。撤退するぞ!」
そして魔物達に囲まれる前に撤退する。
この作戦でここ数時間戦っているけど全体の3割程しか減らせていない。
いや、3割も減らせていると言った方が正確かな。
「タツヤの高火力を持ってしても3割と言ったところか」
「まったくどんだけいるんだよ・・・」
魔力ポーションを使いきり、10発以上ホーリーアローを放ったタツヤは相当疲労が溜まっている様だ。
でもその目はまだやる気に満ちているのはすごいと思う。
「日が傾いてきましたけど野宿するならそろそろ場所を探しませんか?」
「そうだな。魔物の近くは危険だから少し離れるぞ」
カカラ村から向かった時と同じ様に2人を背負いながら移動する。
移動中、1体も魔物とすれ違う事はなかった。
周辺の魔物がバルベルに集まっている様だけど、スタンピードが起こるとこうなのだろうか。
僕の前世ではスタンピードはダンジョンから魔物が溢れてくるもので、元々外にいた魔物はダンジョンから出てきた魔物と一緒に暴れるなんて事はなかった。
「食料は私とタツヤのバックに入っていた干し肉だけか。ボア系の魔物がいれば良かったんだがな」
小川の近くにも魔物の気配がなかったのでそこで野宿する事にした。
「僕とカヨは自分の装備だけしか持ってきてないですからね」
まぁ持ってきていたとしても買い出しはしていないからあまり意味はないけど。
「すまん。俺が飛び出したからだよな」
タツヤは気にしているのか俯いている。
「ああそうだ」
「ア、アナベル?」
タツヤに追い打ちをかける様にアナベルは言う。
「だが私達にもタツヤを止められなかった責任がある。だとしてもこれだけは言わせてくれ、お前は頭に血が登ると周りが見えなくなる。それを直さないといつか取り返しのつかない事が起きるぞ」
「・・・ああ」
「タツヤ、確かにお前は強力な力を持っている。だが今回みたいに1人の力ではどうしようもない事があるんだ。今回の依頼でその事に気が付いてくれればそれで良い」
アナベルの諭す様な口調はまるでここにいる全員に向けている様だった。
「・・・分かった」
もうタツヤは俯いていなかった。
その後干し肉を食べてから交代で睡眠を取る。
そして朝日が昇ったが、カカラ村から来るはずの冒険者達はまだ到着していなかった。
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