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5 大魔法師の弟子の闇落ち
39 第1の魔女3
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大魔法師マーリンは、現場で疫病に対応しているランダに伝心魔法で聞いた。
「ランダ、そちらの様子はどうだ? 」
「お師匠様、4人でがんばって治癒魔法をかけているのですが、防ぎきれません。この呪いの魔法はまるで生きているかのように増殖と勝手な動きを繰り返し、しかも生き残るために自己変身します。」
「最初の患者のために張った結界は機能しているのか? 」
「すいません。ダメです。最初の内は増殖した複数の魔法体を閉じ込めていたのですが、その内、結界で弱い部分を見つけ、そこに集中攻撃して外に出てしまいました。」
「今はどれほど拡散しているのか? 」
「数十の村で、数百人が疫病にかかってしまいました。」
「それでは、今、私がそちらに向かう。騎士カイロス様の御友人が、その異世界で作られた、似ような疫病用の治療薬を届けていただいた。これを薬魔法にしてみようと思う。」
大魔法師マーリンは呪いの疫病が蔓延まんえんしている地域の村についた。
そしてすぐに、3人白魔女の助けを借りて、治療薬と同等の力をもつ魔法を構成した。
大魔法師マーリンは最大限の力を尽くして、呪いの疫病に対する薬魔法を発動させようした。
大魔法師にはとても心配していることがあった。
(私の魔力で、黒魔女として最強の資質を有する第1の魔女ジャンヌが発動させた、疫病の呪いの魔法に勝つことができるだろうか。薬魔法の構築内容としては正しくても、実際の効果については心配だ)
すると、彼のそばにソーニャ王女と騎士カイロスが転移してきた。
ソーニャ王女が言った。
「大魔法師マーリン様。薬魔法の発動は私にさせていただけますか。」
「王女様。今回の呪いは疫病です。異世界転生前の記憶から、王女様にとっては最も大変なストレスではないでしょうか。」
王女に変って騎士カイロスが応えた。
「大魔法師様のおっしゃるとおり、人の命にかかわる病気のことを考えると、王女様の胸やお腹が大変痛くなり、過呼吸を伴うパニックになっていましたので、私も心配でした‥‥
‥‥しかし、今回の薬魔法のことを御報告すると、今回も御自身で疫病。の呪いと戦いたいと言われました。異世界転生前からの運命に抗うため、私と王女様は病気と闘う必要があるのです」
「わかりました。王女様は聖女で最高の白魔女。王女様が発動させれば、薬魔法は最大の効果でロメル王国の津々浦々まで広がるでしょう。是非、お願い致します。」
「今準備を始めます。感染地域の中で、この村のこの場所が中心です。まず、魔法陣を書きます。」
ソーニャ王女は地面に魔法陣を描き始めた。
ところが、晴天だったのに急にたくさんの雨雲が発生し、雨が降り始めた。
どじゃぶりの雨は、すぐに、王女が地面に書いた魔法陣を荒い流してしまった。
雨雲に覆われた空に、第1の魔女ジャンヌの声が鳴り響いた。
「だめよ―― お師匠様の他の3人の弟子と私は全然違うの。世俗的な、ばかみたいな理由で黒魔女になったわけではないわ。私は心の底から、暗闇、黒魔術に心酔したのよ。」
ソーニャ王女が反論した。
「マリさん、ランダさん、そしてメアリさんの理由は、ばかな理由ではないです。しかし、暗闇、黒魔術に心酔してしまったあなたの生い立ちには、ほんとうにかわいそうだとは思いますけど。」
「かわいそうなのはソーニャ王女様でしょう。あなたがわざわざ、愛する人を連れてこの異世界に転生してきたのに、ここで全てが無駄、水泡に帰するわ。」
「そうでしょうか。問題ないと私は思っていますよ。『光りの魔法陣』」
王女がそう詠唱し、右手を素早く動かした。
すると、右手から光りが放射され魔法陣が浮かび上がった。
激しい雨にも消えることがない魔法陣だった。
「なかなかやりますね。王女様は聖女、最高の白魔女。それじゃあ当然、魔物とも戦えますね。『悪夢、憎悪、恐怖を引き連れて、暗闇の住人よ。い出よ! 』」
第1の魔女ジャンヌが暗闇の魔物の大群を呼んだ。
鳥系の魔物達の大群が、空全体を覆った。
そして魔物達は、急降下して襲ってきた。
それを見てもソーニャ王女は少しも恐れず、一言言い放った。
「私はとても幸せです。どんな大変な状況でも、常に彼がそばにいてくれますから。」
彼女のそばには、彼女の守護騎士カイロスが立っていた。
彼は、聖剣クトネリシカを抜いていた。
「聖剣ね。でもどうかしら、魔物の数は無限よ。」
急降下してくる魔物を騎士カイロスが切り伏せていた。
その間、ソーニャ王女は薬魔法を発動するために詠唱を続けた。
気が付くと、彼女の回りは堅固な結界で守られていた。
それは、ランダ、マリ、アリスの3人の白魔女が防御用に構築したものだった。
一方、騎士カイロスの回りは、大魔法師マーリンが魔法の楯を作った。
カイロスは何回も何回も聖剣を振ったが、なかなか、魔物の数は少なくならなかった。
第1の魔女ジャンヌが自身満々で言った。
「どうですか。暗闇の怖さは果てしが無いことです。終わりが見えないことに人間は恐怖して絶望してしまうのですよ。必ず最後はそうなります。」
無限大の数の魔物による攻撃は永遠に続くかのようだった。
しかし、騎士カイロスはそれに絶望することなく、力強く聖剣を降り続けていた。
やがて、決着が付く時がやってきた。
最初に、ソーニャ王女が詠唱していた、薬魔法の発動が完了した。
「人に絶望を与える疫病の呪いを完全に消す、ロメル王国全土に光りあれ!! 」
次に奇跡のように、魔物の数が少なくなった。
騎士カイロスの奇跡的ながんばりが、結果を出し始めた。
やがて、ソーニャ王女がロメル王国中に放った薬魔法が疫病の呪いを完全に消し始めた。
そして、空から襲ってくる魔物は完全に消えた。
このような状況に、第1の魔女ジャンヌは完全に怒り始めた。
「私が暗闇の絶対神を作ったのよ。その私が暗闇の中で作った最強の魔法。それを、異世界に投げたの―― 幸せが微笑みかけている人を絶望に落すという術式だったわ。災厄の魔法よ、あなた達‥‥
‥‥北川風香。あなたはとても良いターゲットだったわ。しかし、災厄の魔法の発動は完全に否定された。神宮悟じん、あなたのバカみたいな愛に」
ソーニャ王女がジャンヌを厳しい目で見た。
「『敵を愛しなさい』という神の教えは知っています。でも、今聞いたことを許すことはできません。」
その横では、騎士カイロスが水筒から、妖精の治癒エネルギーを込めた聖水を飲んでいた。
「風香さん。これで運命を切り開きましょう。行きます。」
騎士カイロスの姿は、神宮悟の姿に戻っていた。
彼は聖剣クトネリシカを手に持ち、大上段に構えた。
そして大きな声で絶叫した。
「聖剣よ。この魔女の根源を全て消滅させろ。」
彼は聖剣を振った。
大きな光りの刃が第1の魔女ジャンヌを消滅させた。
「ランダ、そちらの様子はどうだ? 」
「お師匠様、4人でがんばって治癒魔法をかけているのですが、防ぎきれません。この呪いの魔法はまるで生きているかのように増殖と勝手な動きを繰り返し、しかも生き残るために自己変身します。」
「最初の患者のために張った結界は機能しているのか? 」
「すいません。ダメです。最初の内は増殖した複数の魔法体を閉じ込めていたのですが、その内、結界で弱い部分を見つけ、そこに集中攻撃して外に出てしまいました。」
「今はどれほど拡散しているのか? 」
「数十の村で、数百人が疫病にかかってしまいました。」
「それでは、今、私がそちらに向かう。騎士カイロス様の御友人が、その異世界で作られた、似ような疫病用の治療薬を届けていただいた。これを薬魔法にしてみようと思う。」
大魔法師マーリンは呪いの疫病が蔓延まんえんしている地域の村についた。
そしてすぐに、3人白魔女の助けを借りて、治療薬と同等の力をもつ魔法を構成した。
大魔法師マーリンは最大限の力を尽くして、呪いの疫病に対する薬魔法を発動させようした。
大魔法師にはとても心配していることがあった。
(私の魔力で、黒魔女として最強の資質を有する第1の魔女ジャンヌが発動させた、疫病の呪いの魔法に勝つことができるだろうか。薬魔法の構築内容としては正しくても、実際の効果については心配だ)
すると、彼のそばにソーニャ王女と騎士カイロスが転移してきた。
ソーニャ王女が言った。
「大魔法師マーリン様。薬魔法の発動は私にさせていただけますか。」
「王女様。今回の呪いは疫病です。異世界転生前の記憶から、王女様にとっては最も大変なストレスではないでしょうか。」
王女に変って騎士カイロスが応えた。
「大魔法師様のおっしゃるとおり、人の命にかかわる病気のことを考えると、王女様の胸やお腹が大変痛くなり、過呼吸を伴うパニックになっていましたので、私も心配でした‥‥
‥‥しかし、今回の薬魔法のことを御報告すると、今回も御自身で疫病。の呪いと戦いたいと言われました。異世界転生前からの運命に抗うため、私と王女様は病気と闘う必要があるのです」
「わかりました。王女様は聖女で最高の白魔女。王女様が発動させれば、薬魔法は最大の効果でロメル王国の津々浦々まで広がるでしょう。是非、お願い致します。」
「今準備を始めます。感染地域の中で、この村のこの場所が中心です。まず、魔法陣を書きます。」
ソーニャ王女は地面に魔法陣を描き始めた。
ところが、晴天だったのに急にたくさんの雨雲が発生し、雨が降り始めた。
どじゃぶりの雨は、すぐに、王女が地面に書いた魔法陣を荒い流してしまった。
雨雲に覆われた空に、第1の魔女ジャンヌの声が鳴り響いた。
「だめよ―― お師匠様の他の3人の弟子と私は全然違うの。世俗的な、ばかみたいな理由で黒魔女になったわけではないわ。私は心の底から、暗闇、黒魔術に心酔したのよ。」
ソーニャ王女が反論した。
「マリさん、ランダさん、そしてメアリさんの理由は、ばかな理由ではないです。しかし、暗闇、黒魔術に心酔してしまったあなたの生い立ちには、ほんとうにかわいそうだとは思いますけど。」
「かわいそうなのはソーニャ王女様でしょう。あなたがわざわざ、愛する人を連れてこの異世界に転生してきたのに、ここで全てが無駄、水泡に帰するわ。」
「そうでしょうか。問題ないと私は思っていますよ。『光りの魔法陣』」
王女がそう詠唱し、右手を素早く動かした。
すると、右手から光りが放射され魔法陣が浮かび上がった。
激しい雨にも消えることがない魔法陣だった。
「なかなかやりますね。王女様は聖女、最高の白魔女。それじゃあ当然、魔物とも戦えますね。『悪夢、憎悪、恐怖を引き連れて、暗闇の住人よ。い出よ! 』」
第1の魔女ジャンヌが暗闇の魔物の大群を呼んだ。
鳥系の魔物達の大群が、空全体を覆った。
そして魔物達は、急降下して襲ってきた。
それを見てもソーニャ王女は少しも恐れず、一言言い放った。
「私はとても幸せです。どんな大変な状況でも、常に彼がそばにいてくれますから。」
彼女のそばには、彼女の守護騎士カイロスが立っていた。
彼は、聖剣クトネリシカを抜いていた。
「聖剣ね。でもどうかしら、魔物の数は無限よ。」
急降下してくる魔物を騎士カイロスが切り伏せていた。
その間、ソーニャ王女は薬魔法を発動するために詠唱を続けた。
気が付くと、彼女の回りは堅固な結界で守られていた。
それは、ランダ、マリ、アリスの3人の白魔女が防御用に構築したものだった。
一方、騎士カイロスの回りは、大魔法師マーリンが魔法の楯を作った。
カイロスは何回も何回も聖剣を振ったが、なかなか、魔物の数は少なくならなかった。
第1の魔女ジャンヌが自身満々で言った。
「どうですか。暗闇の怖さは果てしが無いことです。終わりが見えないことに人間は恐怖して絶望してしまうのですよ。必ず最後はそうなります。」
無限大の数の魔物による攻撃は永遠に続くかのようだった。
しかし、騎士カイロスはそれに絶望することなく、力強く聖剣を降り続けていた。
やがて、決着が付く時がやってきた。
最初に、ソーニャ王女が詠唱していた、薬魔法の発動が完了した。
「人に絶望を与える疫病の呪いを完全に消す、ロメル王国全土に光りあれ!! 」
次に奇跡のように、魔物の数が少なくなった。
騎士カイロスの奇跡的ながんばりが、結果を出し始めた。
やがて、ソーニャ王女がロメル王国中に放った薬魔法が疫病の呪いを完全に消し始めた。
そして、空から襲ってくる魔物は完全に消えた。
このような状況に、第1の魔女ジャンヌは完全に怒り始めた。
「私が暗闇の絶対神を作ったのよ。その私が暗闇の中で作った最強の魔法。それを、異世界に投げたの―― 幸せが微笑みかけている人を絶望に落すという術式だったわ。災厄の魔法よ、あなた達‥‥
‥‥北川風香。あなたはとても良いターゲットだったわ。しかし、災厄の魔法の発動は完全に否定された。神宮悟じん、あなたのバカみたいな愛に」
ソーニャ王女がジャンヌを厳しい目で見た。
「『敵を愛しなさい』という神の教えは知っています。でも、今聞いたことを許すことはできません。」
その横では、騎士カイロスが水筒から、妖精の治癒エネルギーを込めた聖水を飲んでいた。
「風香さん。これで運命を切り開きましょう。行きます。」
騎士カイロスの姿は、神宮悟の姿に戻っていた。
彼は聖剣クトネリシカを手に持ち、大上段に構えた。
そして大きな声で絶叫した。
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