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自創作語りと銘打った自分語り

香りとか匂いの話。

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 わたくしの創作、いやわたくしの創作だけじゃないかも知れないんですけど、香りにちょっとこだわりがあります。

 随分前にとあるBLゲームがありまして、それはキャラクターごとに付けている香水がヒントになる若干のサスペンス要素のあるゲームでしてわたくしは当時18歳未満であったしPCゲームだったのでゲーム出来るだけのスペックのあるPCも持っていなかったこともあり未プレイなのでレビューを見て楽しんでいた(他人様のレビューや感想やネタバレを見るのが好き。場合・ジャンルによっては爆弾となることも)のですが、「香水設定は正直要らない。プレイヤーには分からない」という感想がありまして、なるほどね!と思いました。わたくしはそれがめちゃくちゃ印象的で、ネガティブに書かれていたにも関わらず自分の創作に取り入れたいと思うようになりました。

 「記憶というものは嗅覚に鋭く、聴覚に弱い」みたいな認識がいつの間にかわたくしの中にあるのですが、(※科学的根拠は知らないので鵜呑みにしないこと)どういうことかというとどこかで聞きかじった「まず人間は声から忘れていく」なんてところから、なるほどなって。まぁ懐かしい音楽を聴いて思い出に耽ったりなんてことはありますから、あくまで「声」に絞られると思うんですが。「柑橘系の香りが認知症の進行を抑える」だなんていう記事も見たりして。まぁデマ医療というか最早テロリストレベルで「妊娠菌」だの「水素水健康効果」だの似非科学みたいなのが広まっているのでどこからどこまでを信じていいのかは分からないけれども。ただ「信じる」というのは一種の責任放棄であり、一種の最終手段だと考えております、わたくしは。もう能動的にはどうにも出来ない時の。

 それは置いておくとして。ただわたくしも「匂い=記憶」は経験を以て実感していて。
 ギャッツ〇ーボディシートの匂いとかシーブ〇ーズの匂いとか嗅ぐと、高校時代の文化祭を思い出したりします。秋の匂いとかね。今実家から離れて暮らしているのですが、ふと実家を思い出したり。秋の匂いは言葉にしづらいけれど。雨の匂いなんかもありますね。話変わるけどわたくしはフリージアの香りが好きだな。甘ったるくないさっぱりした香りも好きだけれど。


 めちゃくちゃどうでもいいんですけど、幼い頃に親の車の中に吊るされていたバニラの香りがする布製の板っぺらが真夏に熱されていて、「灼熱のバニラアイス」の香りが車内に充満し気持ち悪くなってから少しバニラものほんではないわざとらしいバニラの香りって苦手なんですよ。
 あと柚子と桧の香りは憎悪レベルで嫌い。柑橘系は食べるのも嗅ぐのも基本好きなのですけど柚子だけは本当に嫌いof嫌い。桧の香りは吐き気がする(精神的な意味ではなくガチめに)。


 「たばこ吸いの恋人はやめたほうがいい」なんてのも聞いたことありますな。これは健康問題如何ではなく。破局した後の話にはなりますが、たばこって結構匂いがあるので、もう記憶に結びついてしまったら同じ銘柄でなくとも、人波のなかで拾ったたばこの匂いで思い出したりなんてするらしくて。わたくしはファザコンの傾向があるのですが、父が喫煙者だったのでたばこの匂いは結構覚えていたりします。以前の職場ですれ違った上司からたばこの匂いがして、実家を思い出してちょっと情緒不安定な時期なのもあって「おうち帰りたい…」と思ったりなど。

 そんなこんなで、わたくしの創作はやたらと香水って明言するとこいつ実は臭いの?とか妙にキザだなとかであれなのですが、二次元美男美女的な美人が持つ体臭というのも生々しいですが。

 
 そんなこんなでめちゃくちゃ顕著に香りの描写があったのが18禁ファンタジーBL【毟り落ち、羽撃く。】となんちゃってアジアンテイスト逆ハーレム創作【彩の雫】なんですけれども。


 18禁ファンタジーBL【毟り落ち、羽撃く。】は前作・前々作の舞台がレモンが名産の土地でして、それはとある地中海をモデルにしたらしき(勝手に地中海と思い込んでいた)CM(レ〇ア・ナチュラルフレグランスの柔軟剤)をみたからなんですけど、上述の「柑橘系の香りが認知症の進行を抑える」という認識を、「レモンの匂いは記憶を呼び覚ます」と曲解していたのと、「ファーストキスはレモン味」とか小学時代に詰め替えさせられていたレモン石鹸とかそのレモン石鹸が売られていたのを地元スーパーで売られていたのを何年か前に見たのを急に思い出したりとか、レモンティーとかレモンケーキとか好きだったで、レモンって割かし身近な果物じゃね?ってなったので・じゃあ地中海をモデルにして、それならレモンだなってなったのですが、前働いていた時徒歩通勤なのですが、途中の開けっ広げな工場らしきところにアンダルシアの写真が飾ってあって、アンダルシア舞台にしてみたいずぉとなったので前々作【家畜に芳名を捧げる】本編に登場しつつも番外編的な扱いの【衝撃的薄紅色へダイブ】で名前が明らかになるライアディトラスリア町(わたくしも名前言いづらいし忘れかけた)はそういうことです。舞台を地中海でレモン名産という設定をした時にまだ【家畜に芳名を捧げる】の展開は決まっていなかったので記憶をいじる系の話になったのはなんというか…やっぱりわたくしの無意識な根本に「レモンの香り=記憶」というものがあったのかも分かりませんね。

 話が脱線していた。18禁ファンタジーBL【毟り落ち、羽撃く。】の香りの話ね。主人公のリーネアっていうクソガキ以外は香りの設定があります。

 受くん⇒多分パチュリーの香りだと思うんだけど草花の香りの中に少し爽やかさがあるような落ち着いた香り

 18禁BLだからあまり草木の香りで表現すると「栗の花の香り」と表現されがちな精液を思わせはしないかと思ってしまって、さすがに精液臭いキャラはなぁ…って若干の肉便器展開がド地雷なわたくしには(いうて自創作してる感があるけどな)つらまろな感じがあったので。実際の精液の匂い嗅いだことないのでイカ臭いのか栗の花の香りがするのか知らないし何なら栗の花の香りすら知らない。

 厭味ったらしいキザ攻くん⇒マイア〇グロウ。これは実在する香水。バニラとココナッツの香り。上述のわたくしの苦手な匂いですね。

 快活な踊り子わんこ攻くん⇒イメージはブル〇リに近い。けどあまり強くない感じ。爽やかに、グレープフルーツチック。もうレモンとかシトロンの擬人化みたいな存在(そんなことはないけどイメージ的に)なので。


 んで【彩の雫】は群青殿ね。薄荷の匂いですよ、湿布の香り。ミント!ってあまり横文字使えない縛りがあるので香草とか薄荷とかいうしかない。横文字使ってもいいんですけどね、都合よくハイテクノロジー要素ぶちこんだのはそのせいなので。若干あれですけどハイテクノロジー要素はこれから大きくなります。
 それから白梅の香り。これはもうわたくしがこの創作をすることになった根幹にある「るろうに剣心」の雪代巴からの影響です。リスペクトってほどリスペクトじゃないですけど、もうこのキャラクターが本当に好きで。作者がエヴァンゲリオンの綾波レイに影響されたといっていますけど、わたくしはだからといって綾波レイはいうほど好きでもなくて。どちらかといえば惣流・アスカ・ラングレー派なので。

 いうてわたくし、白梅の香り嗅いだ事ないんですけどね。
 今思い出したんですけど、キンモクセイの香りを小・中の同級生は嫌っていたんですけど、わたくしはキンモクセイの香り好きで、人の好みはそれぞれなんですけど無難な甘やかな香りだと思っていたので、もしかして嗅いでる匂い違うのかな…って思った。まぁ柚子と桧、この入浴剤にされがちな2大それなりにメジャーな香りが苦手ですからねわたくしは。

 ところで短編18禁BL第一弾のタイトルが【桃の香りがする。】なんですよ。
 これはその時期に買ったハンドクリームが大した保湿性もないのに香りだけがご立派に桃の香りだったからです。いやでもボディクリーム用に買ったの(まず用途から違うという)で、手に塗った時にあまり保湿性高くてベタつくと気持ち悪いのでそんな感じで助かってます。
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