異世界クラス召喚~落ちこぼれは世界最強を目指す~

Mew

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集団異世界召喚

異世界生活⑥

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今日の目的は自分の家を探すことだ。
いつまでも宿に泊まるのもなぁ。
お風呂は宿にないようだし自分で作ろうと思った。
まずは商会へいこう。

「こんにちは、不動産の相談に来たんですが」

「はい、不動産ですね。どういったものをお望みですか?」

そこで俺はリビングとキッチン、個室が4つほどあり、お風呂が完備されているという条件をだした。だけどお風呂があるのは屋敷が大抵だという。

「ここなんてどうです?最近建てられたばかりなんですがその主人が夜逃げしてしまいまして。高価ですがおすすめの物件だと思いますよ!」

その屋敷は個室が5つあり、お風呂は一人ではいるには十分すぎる温泉だった。

「お値段は白金貨4枚ですが……」

日本だったら4億円といったところか。ここで使っても残りは6億円、物件も悪くない。綺麗に模様が彫られた石で囲われており、警備の面でも良さそうだ。

「では、ここにします」

「ありがとうございます!」

この家には家具がそのままにされており、すぐにでもすめる状態だった。夜逃げしたからだろう。
俺は宿に戻ると店長のビビアンさんにもう出ると伝え残り分のお金を返金してもらう。

「また腹へったらいつでも来なよ!」

「もちろんですよ、またお邪魔させていただきます」

そうして俺は森の隠れ家を後にした。
最近は不動産などもあり訓練を疎かにしてしまっていた。
だが俺はもう一つしなくちゃいけないことがある、冒険者ギルドへの登録だ。
王宮を追い出されたことによりいまでは自力で稼がなければならないからだ。

「ガタン、ギルドへの登録をお願いします」

「わかりました、プレートはお持ちですか?」

プレートは王宮にいたときに貰ったものを見せる。

「こっ、これは王宮のご関係者様でございましたか」

このプレートは王宮の特注品だったようだ。

「これで登録は完了です。そこに依頼の紙が貼ってあるのを受付で受注してくださいね。あとはランクについてですね、ランクはGからSランクまであります。ミナト様はGランクからのスタートとなりますね。依頼はランク別に貼られているのですがミナト様が受注できるのは1ランク上のFランクの依頼までとなります」

早速受けるか、Gランクには薬草などの採取、ゴミ掃除などの雑用の依頼があったが今は訓練も含めての討伐の依頼を受けたいところだ。
だが良さそうな依頼はせめてEランクからだ。

「あの、依頼を受けてなくても素材とかは買い取って頂けるんでしょうか」

「はい、勿論いいですよ」

買い取ってくれるということだったので
ゴブリンジェネラルの剥ぎ取った素材を渡す。ついでに大斧も、俺には大斧は合わなかった。

「これは…ゴブリンジェネラルですね…ホブゴブリンの上位種でランクEのパーティーでクリアするものですよ」

確かにこれは流石に死んだと思った。てかポーションが無ければ秒殺、剣術も無ければ瞬殺だった。

「死にかけましたよ、そりゃ」

「でしょうね!もう無茶はしないでくださいよ!でもこれをソロで倒せるのは素晴らしいですね…なのでランクはゴブリンジェネラルの基準のEまで上げておきます」

「よかった、これで依頼が…」

「ですが!パーティー依頼はダメですよ。少なくとも3人は必要ですから!」

少し心を読まれた。
結局素材は全てギルドへ売却した。大斧が意外と高価で金貨5枚だ。

手に取った依頼はホブゴブリン3体、グレードリザード1体のを受注した。グレードリザードは森の少し奥にいる蜥蜴とかげの巨大な魔物らしい。グレードリザードとの戦いは多分死にかけるだろうな。だけどそうでもしないことにはあいつらには一生追い付かない。
俺は心にそう言って言い聞かせた。

△▼△▼

俺は森に直行し今はホブゴブリンとご対面中だ。

「はっ!」

ホブゴブリンを斬り付けては直ぐに回避する。気付けはスキルに回避がありレベルは4になっていた。だがステータスはレベルがまだ8なので新米兵士以下だろう。俺はスキルに頼って少しは強くなれた。だがあいつらはゴブリンジェネラルもグレードリザードすら蹂躙するほどの力を得てスキルも高い。

新に至ってはユニークスキルの限界突破とかいうのをもっている。

「くそっ!こんなんじゃ…弧月連斬!」

前よりもスキルのレベルも上がったお陰かスムーズに動けるようになった。

「ギャギャァ!」

「っち、傷が浅いか!」

「弧月連斬!」

「ギャグォォ!」

ホブゴブリンも斃すコツを見つけた気がする。
俺は更に森の中心へと向かう、すると急に後ろから背中を切り裂かれ死にかける。

「がぁっ!?ポ、ポーションを…」

直ぐにポーションを飲んだが体力は3分の2程度しか残ってない。
グレードリザードはとても素早く攻撃力は低いとされるが俺には十分すぎる致命傷だ。

「ぐっ、死ぬ…」

ふらふらとする俺にグレードリザードは狙い澄まして飛び掛かる。

「はっ!空中では…避けられないだろ!」

グレードリザードが飛び上がった刹那、俺は全身を研ぎ澄ませ一閃する。

〈集中を習得しました〉

スキル習得を聞くと同時にグレードリザードは地面へと崩れ落ちる。

「勝った…勝った!!」

俺は疲労のあまりグレードリザードを回収するとぶっ倒れた。


〈レベルが上がりました〉


気が付いたら辺りは暗くなっていた。

「んん…俺は気を失ってたのか」

辺りは暗く日が落ちていた。こんな魔物の森に長らく横たわっていたのだ良く死んでいないなと安心した。

「見えないな」

視界が悪い、急いで松明を灯す。明るく目立つがここらへんの魔物ならなんとかなるだろう。

「わふっ!!」

急に俺に飛びかかってくる、俺は咄嗟に後ろに飛ぶ……はずが飛べない。先程まで疲れて気絶していたのだ、無理はない。

「俺もここまで…か」

「わふぅぅん…」

「ん?あれ、死なない」

おかしい思って飛び付いてきた獣らしきものをみる、とそれは仔犬程の大きさのハイウルフだった。

「な…襲ってこないのか…」

そのハイウルフは敵意を見せず顔を擦り付けてくる。

〈パーティー申請を受けました〉

ん?パーティー申請?誰かいるのか?
だが周りには誰もいない。もしや…

「お前…か?」

「わふ」

丁度仲間が欲しかったところだ。なにより…めっちゃかわいい。もふもふが止まらん。

「名前がいるよな、ハイウルフとか呼ぶわけにもいかないし。うーん」

「ポチ…」

俺がそういうと凄く嫌そうな顔をした。やはりだめか。

「じゃあ…シエルはどうだ?」

「わふ!」

シエルはどうやら気に入ったようだ、さすがにポチはダメだよな。

そうしてシエルは俺の仲間になった。

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