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双子
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不老不死の化け物は、あんなにも美しい女性だった。彼女は諦められない俺に、条件を提示してきた。
これから十数年、気持ちが変わることがなかったならば、夫婦になりましょうと。
俺は両親にこのことを伝えると、母は泣き、父は俺を殴った。そんな化け物を、嫁として迎え入れることなど出来ないと。
それから父に叱られ続けて十年、俺は家を出た。
そして、彼女の元へ来た。
とても驚いていた。両手を口に当てて、涙を流していた。だが、母の涙と違って、とても温かい涙だった。
「俺の妻になって欲しい。君だけを愛したい」
「・・・・・・はい」
両親と村を裏切って、俺は幸せを手に入れた。
だが、幸せもつかの間、森に火を放たれてしまった。
俺と彼女は必死に逃げ、別の森に来た。
泣き止まない彼女を、俺はそっと抱きしめた。
「前向きに考えよう。村から離れられたんだ。俺は君がいれば幸せだから」
「私も、あなたがいれば幸せです」
2人なら、きっとどんなことが起きても幸せになれる。
それから数年経って、俺たちの間に双子が生まれた。
「見て、この子達はあなたに似てる」
「どうだろう、君のように美しい人間になるかもしれない」
彼女の表情は、とても嬉しそうで、少し悲しそうだった。
これから十数年、気持ちが変わることがなかったならば、夫婦になりましょうと。
俺は両親にこのことを伝えると、母は泣き、父は俺を殴った。そんな化け物を、嫁として迎え入れることなど出来ないと。
それから父に叱られ続けて十年、俺は家を出た。
そして、彼女の元へ来た。
とても驚いていた。両手を口に当てて、涙を流していた。だが、母の涙と違って、とても温かい涙だった。
「俺の妻になって欲しい。君だけを愛したい」
「・・・・・・はい」
両親と村を裏切って、俺は幸せを手に入れた。
だが、幸せもつかの間、森に火を放たれてしまった。
俺と彼女は必死に逃げ、別の森に来た。
泣き止まない彼女を、俺はそっと抱きしめた。
「前向きに考えよう。村から離れられたんだ。俺は君がいれば幸せだから」
「私も、あなたがいれば幸せです」
2人なら、きっとどんなことが起きても幸せになれる。
それから数年経って、俺たちの間に双子が生まれた。
「見て、この子達はあなたに似てる」
「どうだろう、君のように美しい人間になるかもしれない」
彼女の表情は、とても嬉しそうで、少し悲しそうだった。
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