ゲームキャスターさくら

てんつゆ

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お店を守れ!! ラーメンバトル編4

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「それではクラウンデュエル、ファイトぉ!」

 ジャッジの杉田さんが上にあげた右手を下ろし、デュエル開始の合図がフィールドに響き渡りました。

「クラスリミット・スリー、ワン・ライフ、ノーマルフィールド・シングルバトル」
「クラスリミット・スリー、ワン・ライフ、ノーマルフィールド・シングルバトル」

 そして、お互いルールの確認を終えると、私の付けているバイザーに今回の対戦で使用するクラスを選択する画面が表示されました。

「――――なるほど。クラス3までとなると、結構選択肢がありますね」
「桜、あんまりゆっくりしてると制限時間で勝手に決まっちゃうよ!」
「…………制限時間?」

 画面をよく見てみると、右上あるゲージが時間とともに減少しているのが確認出来ました。
 つまり、選ぶのに時間を掛け過ぎたら今選んでる場所のクラスを強制的に使う事になるって事ですか。

 選択肢にランダム選択もありますが、これを選ぶのは余程腕に自信がある人か何も考えてない人でしょうね。

「どうする? とりあえず使いやすそうなのにしとく?」
「…………そうですね」

 最初に目についたのは相手に近づいて投げ飛ばすのを得意とするクラスでした。
 1回択を通したらそのままハメて勝利出来るのですが、サマソ使いを選ばれたら対戦ダイヤグラム9:1を付けられるので、シングル戦では使わない方が良さそうです。
 
 遠距離戦が得意なクラスもありました。
 相手からひたすら逃げて魔法や弓矢やレーザーで相手を削る感じですね。
 固定砲台みたいな感じで弾幕を張り相手を動けなくしてから、一撃必殺の特大ビームで吹き飛ばすクラスもあるようです。

 ――――遠距離ワンチャン超火力が好きな忍さんがいたらこの辺を選びそうですね。

 えっと、後は……………。

「さ、桜もう時間が無いよ!!」
「えっ!?」

 ゆっくりと選んでいたら、あと数秒でゲージが無くなりそうな長さになっていました。
 こ、こうなったら時間切れて変なのを選択するくらなら無難なやつで……。  

「決めました。これです!!!!」
 
 私が選んだのはフェアリーナイトの大剣スタイル。
 妖精の大剣と妖精の翼を持っているクラスで。

 攻撃力 B ++ 
 守備力 C ++ 
 速さ  B -  

 属性 風    

 適正距離 近~中距離

 スキル フェアリーステップ
     空中で1回だけ軌道を変えるジャンプが出来る

 といったオーソドックスな構成のクラスです。

「――――う~ん、なんというか、結構ありきたりじゃない?」
「べ、別にいいじゃないですか。何も考えずにビームでドーンみたいなのは忍さんに任せて私は堅実プレイがいいんです!」
「まあ桜がそれでいいならボクは別にいいけど。――――それよりなんで大剣なの? 妖精の剣と妖精の盾の方だったら能力オールBでバランスが良くて使いやすいんじゃない?」
「まったく。シャンティは解ってませんね。これにはちゃんとした理由があるのに」
「どんな?」
「剣より大剣の方が大きいから強いに決まってるじゃないですか!」
「ああそう……」

 …………ふぅ。
 クラスの選択も終わった所で店長さんの状態を確認すると、どうやらとっくに選び終わってフィールドで待ってるみたいです。

 私も早くフィールドにインしないと。

 ――――フィールドにインすると、四方をバリアの様な物で囲まれた狭い場所に出ました。
 それと同時にファイターの実況が聞こえてきます。


「やあみんな、お待たせ。クラウンデュエルの始まりだよ! 今回対戦するのは広裏軒の店長さんと風宮 桜ちゃんの2名だ。―――なんとこの桜ちゃん、今回がクラウンデュエルの初対戦みたいだけど、みんなで応援して盛り上げようね!!!!」

 下から凄い数の歓声がフィールドまで聞こえてきました。
 
「桜、凄い人数に見られてるみたいだよ」
「ええっ!? こんな事ならもっとカッコいいポーズを考えるべきでした」
「…………ポーズもいいけど、今はプレイでカッコよさを見せたら?」
「そ、それもそうですね。――――では、行きましょう!!!!」

 まずは出現攻め禁止の為のバリアから出てすぐに周辺の確認を行う事にします。
 学校の運動場くらいあるフィールドに3メートルくらいの高さの建物が無数にあり、遮蔽物に隠れて店長さんの姿は見えませんでした。
 
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