98 / 185
小さな友は嵐と共に
#5
しおりを挟む
布団の中が心地よく、ベッドから降りるのを躊躇う事が最近は増えました。
今の穏やかな日々は私にとても大事で貴重な物に思えます。
その思いを更に強くしてくれるのは、窓の外の二匹です。
起床時から窓の外では今日も猫と鳶が喧嘩をしております。
双方怪我はないようで、私が心配する程ではないのかもしれませんが。
新聞を読みながら食事を終えた今も、声で分かってはおりましたがまだ喧嘩は続いています。
長いです、そんなに争うような何があるのでしょうか?
私の知らない間に何かあったのかもしれません。
確認しようと窓を開けると同時に、二匹は逃げずにこちらに向き直ります。
やはり窓の外には特に変わりはありません。
リモワの環境に適した薬草の鉢植えが並んでいるだけで、二匹が争うようなものはないように思えます。
追い払う訳にもいきませんし、どうしたら良いか悩み頬杖をついてため息をつきます。
「話が出来れば良いのでしょうね」
思わず独り言まで出ます。
声を使えれば解決できるのでしょうね、あるいは理解か。
ビャンコ様を呼ぶ訳にも行きませんし、メル様に頼むのも……
そう言えば、ユメノ様の尋問の際に使用した道具が部屋に置いたままだったのを思い出しました。
キッチンの辺りにあるそれを窓際へ持ってきます。
彼らの前でタバコを吸うのを躊躇い、飴を口にしながら道具を発動させてみました。
相変わらず消費が激しいです。
そのまましばらく待ちましたが、何も起きません。
「良ければ、何か話していただけませんか?」
……私は何をしてるのでしょうか。
外に見たら完全におかしな人です。
『私めが申し上げたい事を聞いてくださると仰るのですか?』
とても低い、落ち着いた声が聞こえてきました。
いっそ重さを感じるほどの低音ですが、口調などから紳士的な印象が強いです。
「先日術式を掛けさせて頂きました鳶様でお間違いありませんか?」
『主君が私めのような下のものに、そのような態度で接して頂くなど畏れ多いです』
主君とは私のことでしょうか?
随分と低姿勢な鳶のようです。
「これが私の普通ですのでそこは気になさらないで下さい」
『なんと素晴らしい主君でしょうか、私めは仕えることができ本当に光栄です!』
「それが仰りたいことでしょうか?」
『これとは別に至急お伝えしたい事はございます、この不埒な猫めが』
『猫めとは何さ! キー君にはアタイがいるって言ってんだろう!』
今度は少し低音な女性の声が聞えてきました。
かなりお怒りなのか、落ち着きに欠けた口調になっているようです。
『貴様には術式の一つも掛けられてないではないか、ただの薄汚れた猫風情が偉そうに主君を語るな』
『このぽっと出が! あのカラスよりアンタの方がずーっと腹立つね、どっかへお行き!』
『断る、お前はあのカラス以上にここにいる理由が無いだろう!』
『やかましいね、アタイはキー君と一緒にいてもう数十年は経つのさ、一月も経ってないアンタに言われる筋合いはないよ!』
猫と鳶ではなく、この二匹が特別仲が悪いようです。
それよりこの正体不明の黒猫の発言が気になります。
「あの、猫様」
『猫様だなんて、リィって呼んでおくれよ!』
「では、リィ様。数十年とはどういうことでしょうか?」
『言葉通り! ずーっとキー君のそばにいたのさ!』
「申し訳ありません、今まで気付けませんでした」
『それは仕方ないね、アタイこれでも猫又だからさ』
「ネコマタ? とは、普通の猫とはちがうのですか?」
『そう! キー君といつも一緒だったサッちゃんがアタイをそう言ったのさ』
サチ様の知る猫の魔獣の一種ということですか?
数十年という言葉が本当なら猫の寿命から考えてもありえないことです。
化け猫とは違うのでしょうか、一度調べてみた方が良さそうです。
『主君、このような不埒な猫など早急に追い払うべきです! これでも魔獣のようで、鳶である私に怯みもしません』
『たかだか数年生きた鳥ごときが勝てるワケないね!』
とりあえず私が思っていた以上に問題がやっかいだと分かりました。
「お二方の仰りたい事はそれとなく理解いたしました」
『ではこの不埒な猫を』
『アタイはキー君から離れないよ!』
「私にお二方を拘束するつもりはありません。何か希望があれば対応しますので、喧嘩をなさらないでいただけますか?」
『そんな、私めはここで控えていたいです!』
「術式を掛けさせて頂く時も申しましたが、こちらが呼ぶまでは自由にしていただければと」
『それではご恩をお返しできません!』
「恩など……ではまず喧嘩をなさらないでいただけますか?」
『その程度でしたら……しかしこの不埒な猫は追い払った方が』
『ねぇねぇ! アタイ一個ワガママ聞いて欲しいのさ!』
鳶を遮りリィ様が言います。
『この猫めが、よくもぬけぬけと!』
「どのような内容ですか?」
とりあえず鳶を一度無視して話を進めます。
『アタイに血をちょうだい! 血の契約を結びたいのさ!』
「血の契約ですか、簡単にはお伺いしておりますが」
獣側からは望まれないものと聞いておりますし、強力な分出来ることが多く拘束力も強いと聞いております。
ですのでここで初めて会ったような黒猫と交わしてはいけないものに思えます。
『キー君って人間じゃないでしょ、だから血の契約に耐えられるようにアタイ修行したのさ!』
「どういうことでしょうか?」
『人間と普通の猫なら大丈夫だけど、魔人と普通の猫なら契約で普通の猫が死んじゃうかもしれなくてさ』
その話が本当なら、鳶にやらない判断は正しかったようです。
リィ様は師匠と同じように私を獣人か何かと勘違いなさっているのでしょう。
話通りなら数十年近くにいたはずなので、外見の加齢の速度で気付いたのかもしれません。
『だからちゃんとした猫又になれるように山篭りしてきたのに、この生意気な鳥が契約したとか言うじゃないか!』
『嫉妬は醜いぞ、猫』
『何さ! 何も知らないくせに!』
「つまりリィ様は私が人ではないのを承知で、血の契約を交わしたいのですか?」
『そうよ!』
「対価とするものが何か分かっていらっしゃるのですか?」
『もちろんさ! もう何年キー君といると思ってるんだい? 今更なんて事はないね!』
一応、説明をしておいた方が良いかもしれません。
「私はオーガです、寿命などを考えるとあなたにとって良いものとは思えませんよ」
これを聞いて鳶にも嫌われてしまうと困ったことになりますが、先に説明をしなかった私に原因があります。
『オーガ……ですと』
「はい」
『なんと、私めは鬼に仕えてるのですね』
「事前に説明出来ず申し訳ありません」
『誉高い!!』
鳶が甲高く鳴きます。
鳴き声が響かないように隠匿の術式を組み込んでおりますが、王都の外れまで響き渡りそうな声に一瞬怯みます。
何より価値観が理解できません。
『喧しいね……それならあと千年はそのままかい?』
「何も無ければそうなるかと思います」
『最っ高だね! お願いさ、アタイに血をちょうだい!』
「本当によろしいのですか?」
『良いって言ってるじゃないか!』
「血はどの程度必要ですか?」
『あ、ちょっと待ちな』
黒猫が地面に前足を置くと、そこに陣が出現します。
本当に魔獣だったようです。
『ここの中央さ、そこに数滴ちょうだい!』
「かしこまりました」
私は自身の手のひらに爪で傷を付け、拳を握り血を陣の中央に垂らします。
すると陣が血で染まり、浮き上がってリィ様の中に吸い込まれていきました。
『やった、これでずっと一緒さね!』
一応あとで解除する方法をビャンコ様に聞いておきましょう。
『改めて自己紹介するね。アタイはリィ、歳は五十を越してる闇が使える猫又さ!』
「ご丁寧にありがとうございます、私はバー・モウカハナのバリスタでキーノスと申します。一応オーガである事を知る方はほとんどおりませんので、他言無用でお願いします」
『分かったよ』
やり取りを見ていた鳶が声を掛けてきます。
『主君……私は仕えてまだ何一つ役に立っておりませんが、名をいただく事は出来ますか?』
「私で良いのですか?」
『はい、お願い致します』
鳶が頭を下げます。
本当に低姿勢な鳶です、居てくれるだけでありがたいですがご理解頂けていないようです。
「なら、フィルマはいかがですか?」
私は鳶が伸びやかな声で大空を舞う姿が好きなので、そこから名付けました。
名前を頂けるのが嬉しいのは私はよく知っていますが、彼がそれを喜ぶかは分かりません。
『なんと素晴らしい響き、これからはフィルマとお呼び下さい!』
「承知いたしました、今後ともよろしくお願いします」
気に入って頂けたようです。
二匹が喧嘩を止めてもらえればと思ってましたが、予想外の結果に繋がりました。
『それからアタイにはこれから様とか付けないで呼び捨てにしてちょうだい!』
「いや、それは」
『一心同体さ、キー君自分を様付けて呼ぶかい?』
「いえ、そんな事は」
『あとその鳥にもさ、そういうものだからよろしく頼むよ!』
『私めからもお願い致します』
私の個人的な感情だけで言うと、この二匹の気持ちは少し私には重い物に思えます。
何より価値観に理解が追いつきそうもなく、話を聞きたいと思います。
今使ってる道具を使い続けるのは難しいですし、何らかの手段を考えた方が良いかもしれません。
今の穏やかな日々は私にとても大事で貴重な物に思えます。
その思いを更に強くしてくれるのは、窓の外の二匹です。
起床時から窓の外では今日も猫と鳶が喧嘩をしております。
双方怪我はないようで、私が心配する程ではないのかもしれませんが。
新聞を読みながら食事を終えた今も、声で分かってはおりましたがまだ喧嘩は続いています。
長いです、そんなに争うような何があるのでしょうか?
私の知らない間に何かあったのかもしれません。
確認しようと窓を開けると同時に、二匹は逃げずにこちらに向き直ります。
やはり窓の外には特に変わりはありません。
リモワの環境に適した薬草の鉢植えが並んでいるだけで、二匹が争うようなものはないように思えます。
追い払う訳にもいきませんし、どうしたら良いか悩み頬杖をついてため息をつきます。
「話が出来れば良いのでしょうね」
思わず独り言まで出ます。
声を使えれば解決できるのでしょうね、あるいは理解か。
ビャンコ様を呼ぶ訳にも行きませんし、メル様に頼むのも……
そう言えば、ユメノ様の尋問の際に使用した道具が部屋に置いたままだったのを思い出しました。
キッチンの辺りにあるそれを窓際へ持ってきます。
彼らの前でタバコを吸うのを躊躇い、飴を口にしながら道具を発動させてみました。
相変わらず消費が激しいです。
そのまましばらく待ちましたが、何も起きません。
「良ければ、何か話していただけませんか?」
……私は何をしてるのでしょうか。
外に見たら完全におかしな人です。
『私めが申し上げたい事を聞いてくださると仰るのですか?』
とても低い、落ち着いた声が聞こえてきました。
いっそ重さを感じるほどの低音ですが、口調などから紳士的な印象が強いです。
「先日術式を掛けさせて頂きました鳶様でお間違いありませんか?」
『主君が私めのような下のものに、そのような態度で接して頂くなど畏れ多いです』
主君とは私のことでしょうか?
随分と低姿勢な鳶のようです。
「これが私の普通ですのでそこは気になさらないで下さい」
『なんと素晴らしい主君でしょうか、私めは仕えることができ本当に光栄です!』
「それが仰りたいことでしょうか?」
『これとは別に至急お伝えしたい事はございます、この不埒な猫めが』
『猫めとは何さ! キー君にはアタイがいるって言ってんだろう!』
今度は少し低音な女性の声が聞えてきました。
かなりお怒りなのか、落ち着きに欠けた口調になっているようです。
『貴様には術式の一つも掛けられてないではないか、ただの薄汚れた猫風情が偉そうに主君を語るな』
『このぽっと出が! あのカラスよりアンタの方がずーっと腹立つね、どっかへお行き!』
『断る、お前はあのカラス以上にここにいる理由が無いだろう!』
『やかましいね、アタイはキー君と一緒にいてもう数十年は経つのさ、一月も経ってないアンタに言われる筋合いはないよ!』
猫と鳶ではなく、この二匹が特別仲が悪いようです。
それよりこの正体不明の黒猫の発言が気になります。
「あの、猫様」
『猫様だなんて、リィって呼んでおくれよ!』
「では、リィ様。数十年とはどういうことでしょうか?」
『言葉通り! ずーっとキー君のそばにいたのさ!』
「申し訳ありません、今まで気付けませんでした」
『それは仕方ないね、アタイこれでも猫又だからさ』
「ネコマタ? とは、普通の猫とはちがうのですか?」
『そう! キー君といつも一緒だったサッちゃんがアタイをそう言ったのさ』
サチ様の知る猫の魔獣の一種ということですか?
数十年という言葉が本当なら猫の寿命から考えてもありえないことです。
化け猫とは違うのでしょうか、一度調べてみた方が良さそうです。
『主君、このような不埒な猫など早急に追い払うべきです! これでも魔獣のようで、鳶である私に怯みもしません』
『たかだか数年生きた鳥ごときが勝てるワケないね!』
とりあえず私が思っていた以上に問題がやっかいだと分かりました。
「お二方の仰りたい事はそれとなく理解いたしました」
『ではこの不埒な猫を』
『アタイはキー君から離れないよ!』
「私にお二方を拘束するつもりはありません。何か希望があれば対応しますので、喧嘩をなさらないでいただけますか?」
『そんな、私めはここで控えていたいです!』
「術式を掛けさせて頂く時も申しましたが、こちらが呼ぶまでは自由にしていただければと」
『それではご恩をお返しできません!』
「恩など……ではまず喧嘩をなさらないでいただけますか?」
『その程度でしたら……しかしこの不埒な猫は追い払った方が』
『ねぇねぇ! アタイ一個ワガママ聞いて欲しいのさ!』
鳶を遮りリィ様が言います。
『この猫めが、よくもぬけぬけと!』
「どのような内容ですか?」
とりあえず鳶を一度無視して話を進めます。
『アタイに血をちょうだい! 血の契約を結びたいのさ!』
「血の契約ですか、簡単にはお伺いしておりますが」
獣側からは望まれないものと聞いておりますし、強力な分出来ることが多く拘束力も強いと聞いております。
ですのでここで初めて会ったような黒猫と交わしてはいけないものに思えます。
『キー君って人間じゃないでしょ、だから血の契約に耐えられるようにアタイ修行したのさ!』
「どういうことでしょうか?」
『人間と普通の猫なら大丈夫だけど、魔人と普通の猫なら契約で普通の猫が死んじゃうかもしれなくてさ』
その話が本当なら、鳶にやらない判断は正しかったようです。
リィ様は師匠と同じように私を獣人か何かと勘違いなさっているのでしょう。
話通りなら数十年近くにいたはずなので、外見の加齢の速度で気付いたのかもしれません。
『だからちゃんとした猫又になれるように山篭りしてきたのに、この生意気な鳥が契約したとか言うじゃないか!』
『嫉妬は醜いぞ、猫』
『何さ! 何も知らないくせに!』
「つまりリィ様は私が人ではないのを承知で、血の契約を交わしたいのですか?」
『そうよ!』
「対価とするものが何か分かっていらっしゃるのですか?」
『もちろんさ! もう何年キー君といると思ってるんだい? 今更なんて事はないね!』
一応、説明をしておいた方が良いかもしれません。
「私はオーガです、寿命などを考えるとあなたにとって良いものとは思えませんよ」
これを聞いて鳶にも嫌われてしまうと困ったことになりますが、先に説明をしなかった私に原因があります。
『オーガ……ですと』
「はい」
『なんと、私めは鬼に仕えてるのですね』
「事前に説明出来ず申し訳ありません」
『誉高い!!』
鳶が甲高く鳴きます。
鳴き声が響かないように隠匿の術式を組み込んでおりますが、王都の外れまで響き渡りそうな声に一瞬怯みます。
何より価値観が理解できません。
『喧しいね……それならあと千年はそのままかい?』
「何も無ければそうなるかと思います」
『最っ高だね! お願いさ、アタイに血をちょうだい!』
「本当によろしいのですか?」
『良いって言ってるじゃないか!』
「血はどの程度必要ですか?」
『あ、ちょっと待ちな』
黒猫が地面に前足を置くと、そこに陣が出現します。
本当に魔獣だったようです。
『ここの中央さ、そこに数滴ちょうだい!』
「かしこまりました」
私は自身の手のひらに爪で傷を付け、拳を握り血を陣の中央に垂らします。
すると陣が血で染まり、浮き上がってリィ様の中に吸い込まれていきました。
『やった、これでずっと一緒さね!』
一応あとで解除する方法をビャンコ様に聞いておきましょう。
『改めて自己紹介するね。アタイはリィ、歳は五十を越してる闇が使える猫又さ!』
「ご丁寧にありがとうございます、私はバー・モウカハナのバリスタでキーノスと申します。一応オーガである事を知る方はほとんどおりませんので、他言無用でお願いします」
『分かったよ』
やり取りを見ていた鳶が声を掛けてきます。
『主君……私は仕えてまだ何一つ役に立っておりませんが、名をいただく事は出来ますか?』
「私で良いのですか?」
『はい、お願い致します』
鳶が頭を下げます。
本当に低姿勢な鳶です、居てくれるだけでありがたいですがご理解頂けていないようです。
「なら、フィルマはいかがですか?」
私は鳶が伸びやかな声で大空を舞う姿が好きなので、そこから名付けました。
名前を頂けるのが嬉しいのは私はよく知っていますが、彼がそれを喜ぶかは分かりません。
『なんと素晴らしい響き、これからはフィルマとお呼び下さい!』
「承知いたしました、今後ともよろしくお願いします」
気に入って頂けたようです。
二匹が喧嘩を止めてもらえればと思ってましたが、予想外の結果に繋がりました。
『それからアタイにはこれから様とか付けないで呼び捨てにしてちょうだい!』
「いや、それは」
『一心同体さ、キー君自分を様付けて呼ぶかい?』
「いえ、そんな事は」
『あとその鳥にもさ、そういうものだからよろしく頼むよ!』
『私めからもお願い致します』
私の個人的な感情だけで言うと、この二匹の気持ちは少し私には重い物に思えます。
何より価値観に理解が追いつきそうもなく、話を聞きたいと思います。
今使ってる道具を使い続けるのは難しいですし、何らかの手段を考えた方が良いかもしれません。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
