小さな詩集

サクラ

文字の大きさ
上 下
18 / 39

塗り潰しサディスティック

しおりを挟む
怖い。

その目が、とても怖い。

睨む様に冷たく凍てついたその目で、じっと私を見るんだ。

見ないで。
私は怖がりなの。

その狂気の色に塗り潰されそう。
ただただ、なにも捉えずに見つめてくるその目は怖い。



いいよ、喋ればいい。
でも見つめないで。


私がそう言うと、君はわざとそうするんだ。

いつも君の色に塗り潰される。

塗り潰しサディスティック。
しおりを挟む

処理中です...