世にも奇妙な話し2

懲役1週間

「懲役1週間」
冬の寒さに耐えかねた佐藤は、エアコンの修理を頼んだ。やってきた修理工は、エアコンの中に何かを仕込んだ後、佐藤に向かって言った。
「あなたは、この部屋から出ることができません。1週間、ここで過ごすことになります。もし出ようとしたら、エアコンが爆発して死にます」
佐藤は驚いて、修理工に理由を尋ねたが、修理工は笑って答えなかった。そして、ドアを閉めて鍵をかけて出て行った。
佐藤は、自分が何の罪も犯していないのに、なぜこんな目に遭わなければならないのかと思った。しかし、どうやっても部屋から出ることができなかった。電話もインターネットもつながらなかった。窓も鉄格子で塞がれていた。唯一の救いは、エアコンが暖気を送ってくれることだった。
1週間、佐藤は食事も水も与えられず、エアコンの音だけが聞こえる部屋で苦しみ続けた。やがて、彼は体力と精神力を失っていった。彼はエアコンに話しかけたり、泣いたり、怒鳴ったりしたが、エアコンは無言で暖気を送り続けた。
1週間目の夜、佐藤は死を覚悟した。彼はエアコンに最後の言葉を告げた。
「ありがとう。君だけが僕の味方だった」
すると、エアコンから声が聞こえた。
「おめでとうございます。あなたは懲役1週間を終えました。これはテレビ番組『世にも奇妙な物語』の一環でした。あなたの姿は隠しカメラで撮影されており、全国に放送されています」
佐藤は信じられないと思ったが、ドアが開いてスタッフやカメラが入ってきた。彼らは佐藤に拍手を送り、笑顔で祝福した。
「あなたは素晴らしい演技をしました。視聴率も高かったですよ。これはあなたへの報酬です」
スタッフは佐藤に大きな小切手を渡した。佐藤はそれを見て驚愕した。
小切手に書かれていた金額は、1000円だった。

激怒した佐藤はスタッフを暴行し懲役1週間くらいました