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十
山道の落ち葉はだいぶ踏みならされていたが、地面に溶け込むには乾きすぎている。璃央は村で売る薬を背負い、士鵠のあとを歩いていた。士鵠が仙人ではないとわかって空を飛ばない不思議はなくなったが、早足なのでついていくのは大変だ。
前回と同じく許可も取らずに筵を広げ、薬を並べる。大声で人寄せをするわけでもないのに、いつの間にか村人が集まってくる。今回は遊明がいないので璃央がひとりでがんばらなければならない。
遊明は今頃どうしているだろう。宿屋の仕事は多い。客が発ったあとの部屋を掃除し、食材を仕入れ、新たな客が来れば馬をあずかる。璃央も幼い頃に働いていたからわかる。小さな子どもには重労働だが、遊明なら大丈夫だろう。明るく働き者なので、新しい家族にもかわいがられているに違いない。
「こんにちは、璃央様。歯痛の薬をお願いしていたのですけれども」
「こんにちは、楊さん。これですか」
しばらく遊明と村で暮らしたおかげで、村人の顔がわかるようになった。やってきた村人と一言二言交わし、薬を渡して野菜や雑穀を受け取る。孫がつかまえたのだと、老人が誇らしげに大きな亀の後ろ足をくれた。
士鵠は今日も膝に木簡を広げ、村人に声をかけられたときしか顔を上げない。
「今日は、隊商は来ないんですか」
「来ない。彼らは内陸を南下し、海へ出て海岸線に沿って北上する。次は早くても夏だ」
夏。夏か。自分は何をしているだろう。まだ士鵠の小間使いをしているだろうか。金丹を手に入れて、家族仲良く都で暮らしているだろうか。義母は新しい薄物を仕立てるだろう。父は瓜が好きで、夏になると出入りの商人が甘く大きな実をたくさん運んでくる。兄たちは暇さえあれば狩に興じる。家族の姿は想像できても、寄り添い笑う自分の姿はうまく思い浮かべられなかった。
村人は次々にやってきて、璃央のつたない未来図を押し流した。村長だけは離れた場所から頭を下げて去っていった。
「士鵠様」
組み紐の少女は人が途切れるのを待っていたようだ。小走りにやってきて、緊張気味に士鵠に声をかけた。
「これ」
士鵠が顔を上げると、少女は竹籠を差し出した。
「私が作ったんです。お母さんに手伝ってもらいながら、だけど」
餅はまだ湯気を立てている。刻んだ菜と肉を炒めたものが挟んであるようだ。生姜の爽やかな匂いがした。
「前に言っていたあれか。傷薬でいいか。炊事をするとあかぎれができるだろう」
「士鵠様、食べるのが先です」
璃央は背負い籠をのぞく士鵠の袖を引いた。
「どっちでもいいだろう」
「いいわけないでしょ」
感想を待っている少女が不憫だ。璃央は士鵠の手を取って餅を持たせた。士鵠は納得いかない様子で餅をかじる。
「まあまあだな」
璃央はぞんざいな感想にひやりとしたが、少女はぱっと頬を紅潮させた。
「次はもっとおいしいのを作ります。また食べてください」
受け取った傷薬を胸に抱き、少女は跳ねるように駆けていった。璃央はほほえましく小さな背を見送った。
具材は塩が少なく味が薄かった。塩は政府の専売なので、庶民はなかなか自由に使えない。餅は丁寧に作られていた。やわらかくて舌触りがいい。石臼でひいたあと、粉を丹念にふるいにかけたのだろう。少女の真剣な表情が目に浮かぶ。
「おいしいって言ってあげればよかったのに」
「まあまあだから、まあまあと言った。嘘をつく必要はない」
「嘘じゃなくてお世辞ですって」
「同じだ」
士鵠は誠実だが、率直すぎる。士鵠を仙人だと思っていたときは寿命の違いから少女を遠ざけたのだと想像したが、単純に興味がないのだろう。仙人でないとわかると、士鵠の反応は輪をかけて素っ気なく感じられる。
「俺の料理はおいしいって言ってくれるじゃないっすか」
「お前の料理はうまいからうまいと言っている。お前にもあの娘にも正直に感想を言っているだけだ。どうしてごちゃごちゃ言われなきゃいけないんだ」
まっすぐ褒められると面映ゆい。頬がゆるんでしまう。
「何をにやついている」
「だって、士鵠様が俺の飯うまいって言ってくれたから」
うれしいのだと言うと、士鵠は怪訝な顔をした。眉を寄せながら餅を食べ終え、書に戻る。
士鵠はいいことも悪いことも歯に衣着せない。芯の通った人間というのは、士鵠のような人物を指すのだろう。璃央は士鵠を盗み見た。帝国人よりも彫の深い顔立ちは、口を結んでいると一層厳しく見えた。たぶん、士鵠の芯は銀色で光沢がある。針のように尖っていて、竹のようにしなやかで、折れも曲がりもしない。
反駁する勇気もなく、追従する器用さもない璃央には、士鵠はまぶしかった。敵ができやすく苦労も多いだろうが、士鵠は気にもとめていない。士鵠の生き方は鮮やかだ。少女が惹かれる気持ちがわかる気がする。
「士鵠様は、結婚しないんスか」
「唐突に何だ」
「深い意味はないんですけど」
少女は献身的で愛らしかった。年は十ほど離れているだろうが、十分に結婚できる。ほのかな恋心を贈り物に託して、端から見ている璃央さえかわいらしいと感じたのに、士鵠は心を動かさなかった。ならば、どんな女性が好みなのだろう。
女性からすれば、士鵠は結婚相手として申し分ない。他民族だが、容姿に非はないし勤勉で聡明だ。薬作りの技術はどこでも重宝される。貴族の中には薬師や医師を賎しい職と見なす者もいるが、庶民にとっては食えるのが一番だ。難点は口の悪さだろうか。
「お前こそ、都に許嫁を待たせていたりしないのか」
「許嫁なんて、そんなのいないです」
上の兄は来年結婚する。下の兄も結婚相手が決まっている。璃央は一、二度しか姿を見ていないが、どちらの女性も気後れするほど美しかった。璃央には縁談の話さえない。
「貴族というのは、結婚相手が決まっているんじゃないのか」
「だいたいの場合は」
結婚は家と家の結びつきだ。家格によっておおよその相手が絞られる。政治的、経済的な利害関係も絡めばもっと絞り込まれる。
「俺はただの倉庫係だし、給料も安いし、庶子だし、俺と結婚しても何もいいことないんです」
いくら名門でも璃央の地位も収入も低すぎる。せっかく董家に嫁いでも金銭的な苦労が予想される。花嫁の両親は、大切に育てた娘をそんなところへ送り出したくないだろう。
貴族でなくとも、結婚して子をもうけ、子々孫々繁栄するのが普通の幸福だ。そんな当たり前の幸せさえ遠いのだと思うと、急に背が縮んでいくような心細さを覚えた。
「名家なら、権威だけでも欲しがるやつがいるだろう」
「権威だけなら、まあ……でも、董家としてはあんまり格下の嫁をもらうわけにはいかないんスよ」
説明するほど惨めになっていく。璃央は肩を丸め、餅を包んでいた竹の皮を小さく折り畳んだ。しなやかな皮は畳んでも畳んでも広がってしまう。
「面倒だな」
士鵠の素直な感想に、璃央は乾いた笑いをもらした。面倒だが、避けては通れない。
「金丹持って帰れば父上に認められて、出世できて、少しは可能性が出てくると思うんですけどね」
同情を乞うような言い方になってしまい、璃央は口をつぐんだ。様子をうかがったが、士鵠は特に嫌な顔をしていなかった。
「俺は、たぶん結婚しない」
「どうしてですか」
「何かあったとき、俺の家族のようにできるかわからない。ちゃんと守れるのか、自信がない」
驚いた。士鵠の口から自信がないなんて弱気な言葉が出るとは思っていなかった。
一家離散は珍しい話ではない。奴隷として連れ去られるのは稀としても、遊明の父親のように兵役や労役に行ったきり帰ってこない例はよくある。食い扶持を稼げず、子どもを捨てたり売ったりする家もある。流行り病は恐ろしい。飢饉はもっと恐ろしい。士鵠が薬を作っても、食べ物と交換してくれる人がいなくてはどうしようもない。
「お師様には考えすぎだと笑われたが」
「いや、それ大事だと思います」
結婚の見込みもなく心配するのはおかしいと思ったが、考えずにはいられない。自分だったらどうするだろう。もしも結婚したあとに病気になったら、母のように薬を買わず、妻や子のために財産を残してやれるだろうか。命を削って。苦しみに耐えて。
「俺も自信ないなぁ」
士鵠が自信がないと言っているのだ。璃央に自信が持てるはずはない。
「でも、士鵠様はいざとなっても何とかなると思います」
「適当を言うな」
「士鵠様は俺よりずっといろんなことができるし、頭もいいし」
「俺の力でどうにもならないのが前提だ。根拠にならない」
「同じくらい素敵な人と結婚してるはずだから、力を合わせたらどうにかなるんじゃないっすか」
「なんだと」
士鵠の家族が士鵠を逃がしたように、璃央の母が璃央に帯飾りを残したように、士鵠が結婚する相手は士鵠が命をかけて守ろうと決めた人だ。中途半端な相手とは思えない。
「きっと心がやさしくて、まじめで、頭のいい人っすよ」
話しているうちに、本当にそんな気がしてきた。士鵠は呆れ顔で首を横に振り、木簡の端を巻いて続きを広げた。
明るい想像は楽しい。士鵠が結婚する相手は幸せだろう。士鵠が懸命に考えて、それでもいっしょに生きようと決めたのだから、大切にしてもらえるに違いない。うらやましいと思った。
前回と同じく許可も取らずに筵を広げ、薬を並べる。大声で人寄せをするわけでもないのに、いつの間にか村人が集まってくる。今回は遊明がいないので璃央がひとりでがんばらなければならない。
遊明は今頃どうしているだろう。宿屋の仕事は多い。客が発ったあとの部屋を掃除し、食材を仕入れ、新たな客が来れば馬をあずかる。璃央も幼い頃に働いていたからわかる。小さな子どもには重労働だが、遊明なら大丈夫だろう。明るく働き者なので、新しい家族にもかわいがられているに違いない。
「こんにちは、璃央様。歯痛の薬をお願いしていたのですけれども」
「こんにちは、楊さん。これですか」
しばらく遊明と村で暮らしたおかげで、村人の顔がわかるようになった。やってきた村人と一言二言交わし、薬を渡して野菜や雑穀を受け取る。孫がつかまえたのだと、老人が誇らしげに大きな亀の後ろ足をくれた。
士鵠は今日も膝に木簡を広げ、村人に声をかけられたときしか顔を上げない。
「今日は、隊商は来ないんですか」
「来ない。彼らは内陸を南下し、海へ出て海岸線に沿って北上する。次は早くても夏だ」
夏。夏か。自分は何をしているだろう。まだ士鵠の小間使いをしているだろうか。金丹を手に入れて、家族仲良く都で暮らしているだろうか。義母は新しい薄物を仕立てるだろう。父は瓜が好きで、夏になると出入りの商人が甘く大きな実をたくさん運んでくる。兄たちは暇さえあれば狩に興じる。家族の姿は想像できても、寄り添い笑う自分の姿はうまく思い浮かべられなかった。
村人は次々にやってきて、璃央のつたない未来図を押し流した。村長だけは離れた場所から頭を下げて去っていった。
「士鵠様」
組み紐の少女は人が途切れるのを待っていたようだ。小走りにやってきて、緊張気味に士鵠に声をかけた。
「これ」
士鵠が顔を上げると、少女は竹籠を差し出した。
「私が作ったんです。お母さんに手伝ってもらいながら、だけど」
餅はまだ湯気を立てている。刻んだ菜と肉を炒めたものが挟んであるようだ。生姜の爽やかな匂いがした。
「前に言っていたあれか。傷薬でいいか。炊事をするとあかぎれができるだろう」
「士鵠様、食べるのが先です」
璃央は背負い籠をのぞく士鵠の袖を引いた。
「どっちでもいいだろう」
「いいわけないでしょ」
感想を待っている少女が不憫だ。璃央は士鵠の手を取って餅を持たせた。士鵠は納得いかない様子で餅をかじる。
「まあまあだな」
璃央はぞんざいな感想にひやりとしたが、少女はぱっと頬を紅潮させた。
「次はもっとおいしいのを作ります。また食べてください」
受け取った傷薬を胸に抱き、少女は跳ねるように駆けていった。璃央はほほえましく小さな背を見送った。
具材は塩が少なく味が薄かった。塩は政府の専売なので、庶民はなかなか自由に使えない。餅は丁寧に作られていた。やわらかくて舌触りがいい。石臼でひいたあと、粉を丹念にふるいにかけたのだろう。少女の真剣な表情が目に浮かぶ。
「おいしいって言ってあげればよかったのに」
「まあまあだから、まあまあと言った。嘘をつく必要はない」
「嘘じゃなくてお世辞ですって」
「同じだ」
士鵠は誠実だが、率直すぎる。士鵠を仙人だと思っていたときは寿命の違いから少女を遠ざけたのだと想像したが、単純に興味がないのだろう。仙人でないとわかると、士鵠の反応は輪をかけて素っ気なく感じられる。
「俺の料理はおいしいって言ってくれるじゃないっすか」
「お前の料理はうまいからうまいと言っている。お前にもあの娘にも正直に感想を言っているだけだ。どうしてごちゃごちゃ言われなきゃいけないんだ」
まっすぐ褒められると面映ゆい。頬がゆるんでしまう。
「何をにやついている」
「だって、士鵠様が俺の飯うまいって言ってくれたから」
うれしいのだと言うと、士鵠は怪訝な顔をした。眉を寄せながら餅を食べ終え、書に戻る。
士鵠はいいことも悪いことも歯に衣着せない。芯の通った人間というのは、士鵠のような人物を指すのだろう。璃央は士鵠を盗み見た。帝国人よりも彫の深い顔立ちは、口を結んでいると一層厳しく見えた。たぶん、士鵠の芯は銀色で光沢がある。針のように尖っていて、竹のようにしなやかで、折れも曲がりもしない。
反駁する勇気もなく、追従する器用さもない璃央には、士鵠はまぶしかった。敵ができやすく苦労も多いだろうが、士鵠は気にもとめていない。士鵠の生き方は鮮やかだ。少女が惹かれる気持ちがわかる気がする。
「士鵠様は、結婚しないんスか」
「唐突に何だ」
「深い意味はないんですけど」
少女は献身的で愛らしかった。年は十ほど離れているだろうが、十分に結婚できる。ほのかな恋心を贈り物に託して、端から見ている璃央さえかわいらしいと感じたのに、士鵠は心を動かさなかった。ならば、どんな女性が好みなのだろう。
女性からすれば、士鵠は結婚相手として申し分ない。他民族だが、容姿に非はないし勤勉で聡明だ。薬作りの技術はどこでも重宝される。貴族の中には薬師や医師を賎しい職と見なす者もいるが、庶民にとっては食えるのが一番だ。難点は口の悪さだろうか。
「お前こそ、都に許嫁を待たせていたりしないのか」
「許嫁なんて、そんなのいないです」
上の兄は来年結婚する。下の兄も結婚相手が決まっている。璃央は一、二度しか姿を見ていないが、どちらの女性も気後れするほど美しかった。璃央には縁談の話さえない。
「貴族というのは、結婚相手が決まっているんじゃないのか」
「だいたいの場合は」
結婚は家と家の結びつきだ。家格によっておおよその相手が絞られる。政治的、経済的な利害関係も絡めばもっと絞り込まれる。
「俺はただの倉庫係だし、給料も安いし、庶子だし、俺と結婚しても何もいいことないんです」
いくら名門でも璃央の地位も収入も低すぎる。せっかく董家に嫁いでも金銭的な苦労が予想される。花嫁の両親は、大切に育てた娘をそんなところへ送り出したくないだろう。
貴族でなくとも、結婚して子をもうけ、子々孫々繁栄するのが普通の幸福だ。そんな当たり前の幸せさえ遠いのだと思うと、急に背が縮んでいくような心細さを覚えた。
「名家なら、権威だけでも欲しがるやつがいるだろう」
「権威だけなら、まあ……でも、董家としてはあんまり格下の嫁をもらうわけにはいかないんスよ」
説明するほど惨めになっていく。璃央は肩を丸め、餅を包んでいた竹の皮を小さく折り畳んだ。しなやかな皮は畳んでも畳んでも広がってしまう。
「面倒だな」
士鵠の素直な感想に、璃央は乾いた笑いをもらした。面倒だが、避けては通れない。
「金丹持って帰れば父上に認められて、出世できて、少しは可能性が出てくると思うんですけどね」
同情を乞うような言い方になってしまい、璃央は口をつぐんだ。様子をうかがったが、士鵠は特に嫌な顔をしていなかった。
「俺は、たぶん結婚しない」
「どうしてですか」
「何かあったとき、俺の家族のようにできるかわからない。ちゃんと守れるのか、自信がない」
驚いた。士鵠の口から自信がないなんて弱気な言葉が出るとは思っていなかった。
一家離散は珍しい話ではない。奴隷として連れ去られるのは稀としても、遊明の父親のように兵役や労役に行ったきり帰ってこない例はよくある。食い扶持を稼げず、子どもを捨てたり売ったりする家もある。流行り病は恐ろしい。飢饉はもっと恐ろしい。士鵠が薬を作っても、食べ物と交換してくれる人がいなくてはどうしようもない。
「お師様には考えすぎだと笑われたが」
「いや、それ大事だと思います」
結婚の見込みもなく心配するのはおかしいと思ったが、考えずにはいられない。自分だったらどうするだろう。もしも結婚したあとに病気になったら、母のように薬を買わず、妻や子のために財産を残してやれるだろうか。命を削って。苦しみに耐えて。
「俺も自信ないなぁ」
士鵠が自信がないと言っているのだ。璃央に自信が持てるはずはない。
「でも、士鵠様はいざとなっても何とかなると思います」
「適当を言うな」
「士鵠様は俺よりずっといろんなことができるし、頭もいいし」
「俺の力でどうにもならないのが前提だ。根拠にならない」
「同じくらい素敵な人と結婚してるはずだから、力を合わせたらどうにかなるんじゃないっすか」
「なんだと」
士鵠の家族が士鵠を逃がしたように、璃央の母が璃央に帯飾りを残したように、士鵠が結婚する相手は士鵠が命をかけて守ろうと決めた人だ。中途半端な相手とは思えない。
「きっと心がやさしくて、まじめで、頭のいい人っすよ」
話しているうちに、本当にそんな気がしてきた。士鵠は呆れ顔で首を横に振り、木簡の端を巻いて続きを広げた。
明るい想像は楽しい。士鵠が結婚する相手は幸せだろう。士鵠が懸命に考えて、それでもいっしょに生きようと決めたのだから、大切にしてもらえるに違いない。うらやましいと思った。
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漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
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翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
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この物語はフィクションです。
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