仙人様、小間使いいりませんか?

タウタ

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十一

 ここのところ、士鵠は薬について教えてくれるようになった。
「このきのこは石突を上にして乾燥させる。傘の裏に日光を当てた方が効能が増す」
 乾燥させるか生のまま使うかは、作る薬によって使い分ける。同じ植物を使っても飲み薬と塗り薬では効果が変わる。毒の有無ひとつ取っても、根だけに毒があるものと葉の先まですべて有毒のものがある。
とても覚えきれない。璃央は士鵠の記憶力に感心するばかりだった。
「士鵠様、できました」
「ふたつに分けてそこの袋に入れておけ」
 夜、寝るまでの時間はたいてい士鵠の手伝いをして過ごす。これまでは寝台の上でその日読んだ書の内容を思い返そうとしては、半分も思い出せないまま眠りについていた。睡眠時間は減ったが、士鵠に直接教わったことはきちんと覚えていられる気がするし、手を動かしている方が性に合う。
「お前、丸薬を丸めるのだけはうまいな」
「あ、ありがとうございます?」
 だけ、とはなんだろう。褒められたのだろうか。
「こっちもやれ」
「はい」
 璃央は、どうにも痰が絡んで仕方ないとこぼす老婆のため、心持ち小さく丸薬を丸めた。小さすぎると数えにくいだろうから、一回り程度にしておく。
「それだけ小さく丸めてあれば、ばあさんも喉に詰まるなんて文句は言わなくなるだろう」
 ぶつぶつ言う割に黙って飲めと突き放さないので、士鵠はやさしい。士鵠は小型の炉に枯れ枝を足し、鍋の中身を匙ですくって落とした。粘度を見ているらしい。空気がこもってきたので、璃央は明かり取りの窓を細く開けた。遠慮がちに夜が流れ込んでくる。
「雪の匂いがする」
士鵠は顔を上げずに言った。
「雪の匂い?」
璃央は鼻を動かしたが、士鵠が煮ている草の匂い以外は感じられなかった。
「積もるかもしれない」
 璃央はすっかり我が家のようになった家の隅々まで思いを巡らせた。食料はたくさんある。猪の塩漬けも十分だし、冬瓜もまだ手をつけていない。石造りのがっしりした家屋なので、多少の雪ではびくともしないはずだ。老馬の寝藁はたっぷり確保しているし、厠は毎日汲み取っているから凍りついたりしないだろう。雨樋はいつ掃除しただろうか。ごみがたまったまま凍ったら、割れてしまうかもしれない。明日の朝一番に確認しよう。
「璃央、もう少し窓を開けろ」
「寒くないんですか」
「寒いが、雪の匂いが好きなんだ」
 璃央は窓を開いて息を吸い込んだ。ちょっぴりいい匂いがした気がした。
 数日のうちに、士鵠の予想通り雪が積もった。雪が解けても地面は凍ったままで、正月に必要なものは何もそろえられないまま年が明けた。本当は正月らしいごちそうを作りたかったが、また雪で閉じ込められるかもしれないと思うと、むやみに食料を使うのは憚られた。璃央がいつも通りの食事を謝ると、士鵠はけろりと、
「うまければ何でもいい」
 と言った。
「でも、正月飾りもないし……やっぱ爆竹だけでも買いに行けばよかった」
「爆竹はうるさいから嫌いだ」
「神様はにぎやかなところが好きらしいっすよ」
「元々信心のない俺が正月だけ爆竹を鳴らしても、神は見向きもしないだろう。爆竹だけで関心を引けるほど神は安くない。それに、煤が舞って金丹に混入したら困る」
 あまりの不信心さに呆れてしまう。璃央が来るまで祖廟もほこりをかぶっていたし、士鵠は神や祖先を祀ることにまったく興味がないらしい。異邦人だからなのか、性格なのか。根拠はないが、後者の気がする。璃央はろくな供え物がないのを祖廟に詫び、いつもより丁寧に掃除をした。
 まだ冬の底なのに、雪が消えると暖かくなったように感じるから不思議だ。璃央は一人で村へ向かった。背の籠には余分にできた薬や、使いきれなかった薬草が入っている。正月に限らず、節目の祭りが近くなると村の傍に移動市が立つのは、遊明から聞いていた。正月は祝いらしい祝いができなかったので、太弦節たいげんせつくらいはきちんと祝いたい。
 太弦節は新年最初の満月を祀る日だ。ふっくらと太った月にあやかり、農作物がよく実るように、子どもが大きく育つように祈る。正月同様家族で過ごし、甘く煮た団子を食べ、様々な形の提灯を飾る。
 村にはちらほらと提灯が飾られていた。祭りの前の浮き立つような雰囲気が感じられる。
「おや、璃央様。どこへ行きなさるね」
「こんにちは。太弦節の飾りを買いに市に行きます」
「そりゃ急がねば。安くてきれいなのからなくなってくからなぁ。気ぃつけて」
 街道上の市は都の常設市とは比べ物にならないほど小さく、店も品も少なかったが、必要なものはすべてそろった。提灯は鳥と花の形を選んだ。どちらも赤や緑で彩色されていて美しい。提灯に入れるろうそく、団子といっしょに煮る小豆、祖廟に供える酒などを薬と交換した。
 戻ったら小豆を水に浸して、団子のための小麦を挽いて、と考えながら村を歩いていると、ふいに名前を呼ばれた。振り返れば沈圭がいる。腕を組み、あごをしゃくる。祭りの前のいい気分が吹き飛んだ。
「お前、正月も太弦節も帰らないのか。ご先祖様をお祀りしないなんて、不孝にもほどがあるぞ」
 節目の祭りには墓参りや廟の掃除をして祖先に感謝する。今こうして温かな袍を着て、ひもじい思いをしないでいられるのは祖先の――特に父方の――おかげだ。不孝だなんて、言われなくてもわかっている。
「沈圭も帰ってないんだろ」
 家族ならまだしも、他人の沈圭に言われるのは釈然としない。
「僕は正月は帰った。太弦節には帰らず務めを果たせと父上に言われたんだ」
「務めって? 前から気になってたけど、沈圭はここで何してるんだ」
「お前には関係ない。とにかく、僕をお前といっしょにするな。僕はお前と違って帰りたいのを我慢して務めを果たしているんだ」
「俺だって帰りたい」
 金丹さえあれば、今すぐにでも帰りたい。父に成果を見てもらいたい。よくやったと褒めてもらいたい。
「どうだか。厳しい父上がいなくてのんびりできると思っているんじゃないか」
「そんなわけないだろ」
「違うならもっと必死になれ。父上の顔に泥を塗らないようにな」
 お前に言われる筋合いはないと言えればよかったのだが、陰湿な目で斜めににらみつけられると、厄介ごとに関わりたくない思いが大きくなって璃央の喉を塞いでしまう。璃央が黙ると、沈圭はふんと鼻を鳴らして行ってしまった。苦手な同僚の姿が消えても浮かれた気分は戻ってこず、璃央はとぼとぼと山道を登った。
 無理をしてでも正月に帰るべきだっただろうか。墓参りどころか、両親と兄たちに新年のあいさつもしていない。雪に閉ざされて文も出せなかった。無礼者と思われているだろう。帰ったら謝罪しなければならない。帰れれば、の話だ。
「厳しい父上がいなくてのんびりできると思っているんだろう」
 沈圭の言葉がぐるぐる回る。帰りたいのは本当だ。帰れないのも本当だ。父がいなくてのんびりできるとは思っていないが、少しほっとしているのも本当だった。
 毎年、太弦節は家族で過ごしていた。大きな銀の器に甘いつゆをたっぷり入れ、すり潰した草花で色をつけた団子を浮かべる。小豆や、璃央は名前も知らない異国の木の実や果物がいっしょに入っている。義母はとっておきの着物を着て、手ずから団子を家族に取り分ける。兄たちは冗談を言い合い、気難しい父さえ口元に微笑を浮かべて団子を食べる。璃央はその輪に入れない。おかわりは、と問う義母の声にうつむき、銀の器が空になるのを待つ。
一度だけおかわりに手を上げたが、兄たちに
「役立たずのくせに食べるのは一人前か」
「放っておけ。今まで食べられなかった分を取り返そうとしているのだろう」
 と言われて手を引っ込めた。義母は兄たちを窘めておかわりをくれたけれど、団子が一個と果物の切れ端が浮いているだけだった。
 提灯で飾られた都は美しい。色も形も様々で、ちっとも見飽きない。昼のように明るいのに、薄い紙を透かした灯火はやわらかだ。提灯の彩色がそこかしこの壁に映って幻想的だった。行き交う人々の影もどことなく丸く、ふんわりとただよっているように見える。璃央はそれをひとりでながめる。連れ立って歩く人はいない。友人とにぎやかに出て行った兄たちや、仲間とつるんでいるだろう沈圭に出くわしませんようにと願いながら、近所を周って裏口から帰る。
 家に帰れても、きっと去年と同じだ。父は満足げに団子を味わい、義母はおかわりを聞いて、兄たちは団子のおかわりをして友人と街へ繰り出す。璃央がいてもいなくても変わらない。毎年の光景が頭の中をぐるぐる回る。ぐるぐる回しても、臼で小麦を挽くように粉にはなってくれない。
 もしも帰っていたら、父は沈圭の父親のように務めを果たせと言っただろうか。璃央の想像のふるいは目が粗く、なんの答えも残らないまま全部下に落ちてしまう。水を加えて、練って、練って、練って、考えれば考えるほど悲しくなる。丸めた団子を次々と湯に放り込む。なんの色もついていない白い団子だ。
「提灯と供物を並べたぞ」
 士鵠に呼ばれて表へ出ると、あたりはすっかり暗かった。祖廟の戸が開け放たれ、花と鳥の形の提灯が飾られている。
「きれいっすね」
 するりと言葉がこぼれる。董家の廟とは比べものにならないくらい質素だが、心のまんなかがほのかに温かくなった。
 董家の廟はもっとずっと大きく、手のひらに乗るような提灯を何十と連ねて飾る。提灯は特注品で、毎年違う意匠が凝らされている。市街から逃げるように帰ったあと、こっそり廟の提灯を見るのが好きだった。今年はどんな提灯だろう。見られないのが少しさびしい。
「そんなに提灯が好きなら、ここで食べるか」
「え?」
 真っ先に、行儀が悪いと思った。次に、寒いだろうと思った。でも、士鵠がちっとも気にしていない様子だったので、構わないのではないかと思い直した。
「はい、ここで食べます」
 璃央は茹で上がった団子と別の鍋で煮ていた小豆とつゆを合わせ、椀にたっぷりよそった。二人でおかわりをする余裕がある。たくさん作ってよかった。士鵠が床に敷くものを探している間に、璃央は祭壇の供え物の配置を直しておいた。
 筵の上に毛織の布を敷いても尻が冷たかったが、提灯をながめながら食べる団子はおいしかった。
「うまい」
 士鵠も気に入ったようだ。いつからか、士鵠といっしょに食事をするようになった。感想をはっきり言われるので緊張するが、たいていは好評だ。士鵠はうまいとまずいしか言わない。香りのいい薬草が余ったときは炒め物に加えてみるが、士鵠が気づいた試しはない。以前、塩をかければ何でも食べられると言っていたので、食事に関してはその程度の認識なのだろう。つゆの甘さを引き立てるために一つまみ加えた塩も、士鵠の舌の上では無力だ。
「太弦節に団子を食べるのは知っていたが、甘いんだな。普通の団子汁かと思っていた」
「太弦節のお祝いしたことないんですか」
「ここに連れてこられて二年くらいは提灯を飾ったが、それきりだな」
 泛蕩は提灯と供え物を持ってきて飾れと一言残し、去っていったらしい。供え物の配置が間違っていた理由がわかった。泛蕩からの供給がなくなると同時に、士鵠の祭祀は止まった。元来興味がないうえに、一人暮らしで誰からもせっつかれないとなればどうしようもない。
「提灯だけ? 泛蕩様は、料理しないんですか」
「しない。そもそもお師様はあまり食べない。食べすぎると体が重くなって飛べないからだろう。だが、酒は無限に飲む」
「酒もたくさん飲んだら体が重くなるんじゃないですか」
「俺もそう思う」
 士鵠が酒を飲まないので、泛蕩は祭祀の日には士鵠のもとへは来ないそうだ。他の弟子や仙人仲間と飲んでいるらしい。
「あるいは、内丹の鍛錬と称して仙女と遊んでいるか」
「内丹ってなんスか」
「体内で生成する仙丹だ。具体的な形はない」
 内丹に対し金丹などの仙薬は外丹と呼ばれるが、どちらも不老不死を目指すのに変わりはないらしい。そもそも人が老いて死ぬのは人体に備わる気が失われていくのが原因なので、気の巡りを制御して体にとどめれば老いず死なない、というのが士鵠の説明だった。
「気の制御にはいろいろあるが、主には呼吸法、体操、房中術だ」
房中術は男女の夜の交わりを言うらしい。
「お師様が内丹の鍛錬と言えば性交だな」
「泛蕩様って、勃つんですか。何百歳とか何千歳とかなんでしょ」
「俺が知るか」
「士鵠様も内丹の鍛錬するんですか」
 士鵠が思い切り顔を歪めた。聞いてはいけなかったようだが、出した言葉は今さら引っ込められない。
「した……というか、された。ある日目が覚めたら知らない部屋にいて、全裸の女に押し倒されていた」
 士鵠は内丹の修行という名目で、泛蕩の友人の仙女宅に二十日ばかり監禁されたらしい。白い肌に豊満な肉体の美しい女性と聞くとうらやましいが、二十日間の監禁は背筋が冷える。一般に仙人は若さを求める傾向が強く、泛蕩のように年相応の外見は珍しいそうだ。特に仙女は十中八九若い姿をしている。
「途中から人数が増えた。男もいた」
「えっ」
「監禁の後半は記憶があいまいだ。常にぼうっとしていて、体中が痛かった」
「それ、大丈夫なんスか」
「大丈夫なわけないだろう。絶対教わらなくていいことも教えられた」
 基本的な房中術なら、士鵠と女性が一人いればいい。士鵠以外の男が増えたというのは、つまり――首の後ろが急に熱くなり、璃央は慌てた。一瞬、乱れる士鵠を想像してしまった。邪念を払うため、団子を頬張る。
「仙人の弟子って大変っすね」
「お師様の弟子が大変なんだ。普通はどうなんだ。どこでそういう手ほどきを受ける?」
「貴族の家だと、家技とか遊郭とかみたいです」
「お前も遊郭に行くのか」
「まあ、たまに。同僚に連れてかれます」
 初体験は沈圭に連れていかれた娼館だった。年増の娼婦はにこにこと璃央に手ほどきをしてくれた。
「同僚? 村で話していた奴か。あいつは人相が悪い。付き合わない方がいい」
「付き合わないでいいならそうしたいんスけど、断ると根に持つんですよ」
 沈圭は手下たちに飲み食いさせ、ついでに璃央に財力を見せびらかしたいらしい。璃央は酒は弱くないが、おいしいとは思えない。適当に食事をして、沈圭たちが酔っ払ったところで遊女と別室へ行く。
「やることは、やったりやらなかったりだけど、みんなとりあえず朝までいっしょにいてくれるんで、嫌いじゃないです」
 一人で眠らなくていいのはありがたい。金を払えば邪険にされないというのもわかりやすくていい。
「あと、人数増えないんで怖くないっす」
「言うな」
「すいません。でも、内丹術習得できたんだからよかったじゃないですか」
「よくない。俺は仙人になるつもりはないんだ。まったく無駄な時間だった。しばらくは淫夢に悩まされた」
「士鵠様でもやらしい夢見るんスか」
 意外だ。そういうものとは無縁に見える。
「解放されたあと何日かうなされて……待て、酒も入っていないのに何の話をしているんだ、俺たちは」
 士鵠の言う通りだ。いつから性交の話になったのだろう。
「はじめは太弦節の祝いがどうとか言っていたはずだ」
「泛蕩様が仙女と遊んでるって話になって」
「そうだ、お前が内丹が何かと聞いたんだ。お前のせいだ」
「実体験の話したのは士鵠様っすよ」
「そ、それもお前が聞くから」
 言い淀む士鵠は珍しく、璃央は笑った。あまりにきれいに話題が移り変わっていて気がつかなかった。士鵠が止めなかったら、今頃どんな話をしていただろう。
 こんな風に途切れない会話は久しぶりだ。父からは返事がないし、兄たちと義母の返事に璃央はへらへらとごまかすばかりだった。仕事場にも話せる相手はいない。沈圭とは、できれば話したくない。ここには士鵠しかいないのに、家族や同僚がいる都よりもずっとたくさん笑ってしゃべっている気がする。
「笑っていないでまともな話題を探せ」
「急に言われても困りますよ。じゃあ、俺の料理の中で士鵠様が一番好きなのどれっすか」
「それこそ急に言われても困る。少し待て、考える」
 楽しい、と思った。話をする相手がいる。ひとりぼっちではない。母と下町で暮らしていたときのようだ。下働きをしている宿に滑稽な客が来たとか、壁をかじっていたねずみをとうとう捕まえたとか、他愛ない話をたくさんした。母も璃央もたくさん笑った。
 董家でもそんな風に過ごしたい。金丹を持ち帰れば叶う。父に認められ、義母に褒められ、兄たちにも馬鹿にされなくなる。董家の一員になれる。本当の家族になれる。正月も太弦節も他の祝いごともきっと楽しいだろう。
「あれはなんといった? 肉を細かく切って野菜を混ぜたあれだ」
 金丹さえあれば叶う。
 金丹さえあれば。
「おい、璃央」
「すいません、なんでしたっけ」
「だから、肉を細かく切って野菜を混ぜたやつだ」
「丸めて揚げたのっすか。平たく伸ばして焼いた方?」
「揚げた方」
「あー、あれはですね」
 気づいてしまった。
 金丹がなくても、士鵠といっしょにいると楽しい。
 帰りたくないな、と思った。
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