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チョコレートばばあ
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「中央公園のところで、チョコレートくれるんだって。帰りに一緒に行こ」
朝、校門の前でミオちゃんがそう言ったので、わたしはビックリしました。ミオちゃんは、4月に転校してきたばっかりの子です。
「それって、ミオちゃんの知ってる人?」
ううん! と大きく首を振りながら、満面の笑みで言います。
「知らないお婆ちゃんが配ってるんだって!」
わたしは、ミオちゃんのこういうところが、好きではないです。この前も、うさぎ小屋のとびらを閉めてから掃除するようにって、何度も先生が言っていたのに、守りませんでした。だから、うさぎは全部逃げてしまって、小屋は今、空っぽになっています。うさぎの世話係だったわたしも、その時一緒に怒られたのです。
「知らない人に、物貰っちゃいけないんだよ」
わたしが怒ったような声を出したので、彼女はすぐにふくれっ面になりました。
「いいもん! さとる君と一緒に行くから!」
給食袋で思いっきりわたしのランドセルを叩いて、そのまま駆けて行ってしまいます。わたしがさとる君のことを好きだって知っているのに、わざとそんないじわるを言うのです。そんなところも大嫌いです。
朝の会で藤原先生が、だいじな連絡があります、と言いました。
「最近、中央公園でお菓子を配っている大人がいるそうです。皆さんは絶対に――いいですか? ぜったいに、行かないでください」
先生達も見回りしますからね、と念を押すように、わたしたち一人ひとりの顔を、順繰りに見渡しました。横目でちらっとミオちゃんを見ると、やっぱりわたしを睨んでいます。わたしが先生に告げ口したと思っているに違いないのです。
休み時間に、ミオちゃんが自分の机に座ったまま、大声で言いました。
「あーあ! アイちゃんって、いっつも先生に告げ口する! いい子ぶりっこして気持ち悪ーい!」
教室が、一瞬しーんと静かになりました。
わたしがいいつけたんじゃないのに――でもクラスみんなが冷たく見ている気がして、黒板をまっすぐ見たまま固まってしまいました。じっとりと変な汗が流れます。すると、隣の席のさとる君が、信じられないという顔をして言いました。
「はあ? 中央公園に行こうとしてたの、お前だったの?」
ぱっと顔を向けると、みんな怒ったような顔をして、ミオちゃんを見ていました。ミオちゃんの適当でいい加減なところに、クラス中がうんざりしていたのです。それから、次々に文句が飛び出てきました。
「ルールを守らないのは、いけないと思いまーす!!」
「下校の時間は公園に寄っちゃいけないんですー」
「だいたいさあ、うさぎ逃がしたのもお前だろ! 責任とってうさぎ返せよ!」
「そうだよ、返してよ!」
かーえーせ! かーえーせ! かーえーせ!
教室中に返せコールが巻き起こると、ミオちゃんは自分の席に突っ伏してしまいました。グズグズと泣く声が聞こえましたが、ミオちゃんはそれから、ひと言もしゃべりませんでした。
帰りの掃除時間には、ミオちゃんの姿はもうどこにもありませんでした。みんなに無視されて、教室にいられなくなったんだと思います。でも、少しも可哀そうだとは思いませんでした。
それでも、彼女が本当にチョコレートを貰いに行ったのかどうかは、気になっていました。わたしは、お菓子の中で一番チョコレートが好きだからです。
「ミオちゃん、公園行ったかな」
ごみ箱を抱えながらポツリとつぶやくと、それを聞いた男子グループの一人が言いました。
「今、中央公園なんか行ったらやべぇぞ! 妖怪ばばあにやられるぞ!」
「妖怪?」
聞き返すと、もう一人の男子が、偉そうな態度で教えてくれました。
「お前、知らなかったの? あの公園に夕方『チョコレートばばあ』が出るんだぞ」
「この前、行方不明になった東小の子も、あそこでいなくなったって。チョコレートばばあはな、チョコレートいるかって聞いてくるんだ。それで、『ちょうだい』って言うと腕をもがれて、『いらない』って言うと舌を切られる。答えないで逃げようとすると、異次元に連れてかれるんだ」
そんな話は初めて聞きました。頭のどこかに、ミオちゃんの顔が引っかかっています。もしもチョコレートばばあに出会ったら、ミオちゃんはどういう顔をするでしょうか。さっきみたいに泣くでしょうか。
そう考えると居ても立ってもいられなくなったわたしは、興味を無くして遊び始めた男子たちを置いて、中央公園を覗いてみることにしました。
中央公園は、図書館の裏にある広い公園です。昔は散歩コースで人気だったみたいですが、今は雑草がぼうぼうに茂っています。わたしは先生に怒られたくなかったので敷地には入らず、帰り道から見える東屋の様子を遠目でながめました。
木々の陰になった東屋に、誰かが座っています。ミオちゃんでした。
ボロボロの椅子に座って、しょんぼりと肩を落としています。
わたしは、ざまあみろと思いました。思わずクスリと笑ってしまいました。
そのまま帰るつもりでしたが、ギクリとして立ち止まります。
キュルキュル、キュルキュル。
いつのまにか、手押し車を押したヨボヨボのお婆ちゃんが、ゆっくりとミオちゃんの後ろから近づいていくのです。灰色の髪はボサボサで、顔なんか見えません。洋服もなんだかおかしいんです。赤のような、茶色のような、まだら模様のボロ布を引きずっています。
振り向いてお婆ちゃんに気が付いたミオちゃんが、何か言っています。聞き取れませんがその顔はみるみる強張って、ジリジリと後ずさりをしました。
その時です。
ミオちゃんと目が合いました。嬉しそうにこちらへ手を振ります。
「アイちゃん? アイちゃーん!!」
お婆ちゃんの顔が、グルリとこちらを向きました。その両目は真っ黒にくぼんでいて、とても人間には見えませんでした。わたしは悲鳴を上げて逃げ出しました。
後ろから、助けて、と聞こえました。でも足は止まりませんでした。止めたくなかったのです。ミオちゃんが捕まれば、お婆ちゃんはそれで満足する。胸の奥でふっと何かが緩んだのを、わたしは確かに感じました。
家に着いて、お母さんの顔を見たとたん、目の前が真っ暗になりました。気が付いたら、もう朝になっていました。
お母さんは心配しましたが、熱も無かったので、わたしは学校へ行くと言いました。ミオちゃんが来ているかを確認したかったのです。でも、ミオちゃんは学校に来ていません。朝の会がもう少しで始まるのに、席は空のままでした。
なんだか背中がぞわぞわして、寒くて寒くて、わたしはその場にうずくまりました。保健委員のさとみちゃんが、保健室へ連れて行こうとしてくれましたが、断りました。吐いてしまいそうで、それを見られたくなかったのです。
校舎のはずれにある保健室に向かって、ひとり長い廊下を歩いていると、驚いたことに昇降口からランドセルを背負ったまま息を切らしたミオちゃんと、ミオちゃんのお母さんが入ってきました。動けないでいるわたしに、お母さんは笑顔で頭を下げて、そのまま帰っていきます。
ミオちゃんはうつむいたまま、立ち尽くしています。その目からボロボロと涙がこぼれました。わたしが声をかける前に、駆け寄ってきて片腕に縋りつきました。その体は、震えていました。
「ごめんね! ごめんね! でも、あのお婆ちゃんが言ったの! これをアイちゃんに渡せば、許してくれるって。かわりにできるって言ったんだもん!」
ミオちゃんがわたしの手に無理やり押し付けてきたのは、チョコレートでした。見たこともない古臭いパッケージには真っ黒い手垢がベタベタとついています。甘ったるい香料の裏に隠しきれない、夏場のゴミ捨て場のような、じっとりとした腐敗臭が鼻の奥に突き刺さります。ところどころに散ったシミは、固まった血のような赤黒い色をしていました。
わたしの口から、ギャッと鳥のような声が出ました。
振り払うと、チョコレートは地面に落ちて、無惨に砕けました。破れた銀紙から、土塊色のチョコレートと一緒に、白くて細長い何かが、無数にこぼれ出しました。
モゾモゾとのたうつそれらは、あっという間にわたしの足元へ這い寄ると、上履きと靴下の隙間から、わたしの体温を求めるようにズルズルと中へ潜り込んでいきました。
「……あたしは助かる! 助かるんだ! アイちゃんが、受け取ったから! あたしは悪くないもん! あたしは、悪くない!」
ミオちゃんは狂ったようにそう叫んで、背中を向けて走り去りました。
わたしは目の前が真っ暗になりました。足の指の間で、何かが蠢く感触が消えません。
頭の中に、昨日の男子たちの言葉が蘇ります。
ちょうだい、と言えば腕をもがれる。
いらない、と言えば舌を切られる。
逃げようとすれば、連れ去られる。
じゃあ、友達の名前を呼んだ子は?
ミオちゃんは、なんで無事なの? なんで助かったの?
じゃあ。
――じゃあ、ミオちゃんからチョコレートを受け取ったわたしは、どうなるの?
さっきから聞こえる、キュルキュルという耳障りな音はなんだろう。
静まり返った廊下に、冷たいワックスの匂いと、錆びた鉄の匂いが立ち込めていきます。
振り返る間もなく、呼吸すら忘れたわたしのすぐ耳元で、スローモーションみたいに伸びきった声がしました。
ぃ い タ だ キ ま あ ァ あ あ す ゥ
朝、校門の前でミオちゃんがそう言ったので、わたしはビックリしました。ミオちゃんは、4月に転校してきたばっかりの子です。
「それって、ミオちゃんの知ってる人?」
ううん! と大きく首を振りながら、満面の笑みで言います。
「知らないお婆ちゃんが配ってるんだって!」
わたしは、ミオちゃんのこういうところが、好きではないです。この前も、うさぎ小屋のとびらを閉めてから掃除するようにって、何度も先生が言っていたのに、守りませんでした。だから、うさぎは全部逃げてしまって、小屋は今、空っぽになっています。うさぎの世話係だったわたしも、その時一緒に怒られたのです。
「知らない人に、物貰っちゃいけないんだよ」
わたしが怒ったような声を出したので、彼女はすぐにふくれっ面になりました。
「いいもん! さとる君と一緒に行くから!」
給食袋で思いっきりわたしのランドセルを叩いて、そのまま駆けて行ってしまいます。わたしがさとる君のことを好きだって知っているのに、わざとそんないじわるを言うのです。そんなところも大嫌いです。
朝の会で藤原先生が、だいじな連絡があります、と言いました。
「最近、中央公園でお菓子を配っている大人がいるそうです。皆さんは絶対に――いいですか? ぜったいに、行かないでください」
先生達も見回りしますからね、と念を押すように、わたしたち一人ひとりの顔を、順繰りに見渡しました。横目でちらっとミオちゃんを見ると、やっぱりわたしを睨んでいます。わたしが先生に告げ口したと思っているに違いないのです。
休み時間に、ミオちゃんが自分の机に座ったまま、大声で言いました。
「あーあ! アイちゃんって、いっつも先生に告げ口する! いい子ぶりっこして気持ち悪ーい!」
教室が、一瞬しーんと静かになりました。
わたしがいいつけたんじゃないのに――でもクラスみんなが冷たく見ている気がして、黒板をまっすぐ見たまま固まってしまいました。じっとりと変な汗が流れます。すると、隣の席のさとる君が、信じられないという顔をして言いました。
「はあ? 中央公園に行こうとしてたの、お前だったの?」
ぱっと顔を向けると、みんな怒ったような顔をして、ミオちゃんを見ていました。ミオちゃんの適当でいい加減なところに、クラス中がうんざりしていたのです。それから、次々に文句が飛び出てきました。
「ルールを守らないのは、いけないと思いまーす!!」
「下校の時間は公園に寄っちゃいけないんですー」
「だいたいさあ、うさぎ逃がしたのもお前だろ! 責任とってうさぎ返せよ!」
「そうだよ、返してよ!」
かーえーせ! かーえーせ! かーえーせ!
教室中に返せコールが巻き起こると、ミオちゃんは自分の席に突っ伏してしまいました。グズグズと泣く声が聞こえましたが、ミオちゃんはそれから、ひと言もしゃべりませんでした。
帰りの掃除時間には、ミオちゃんの姿はもうどこにもありませんでした。みんなに無視されて、教室にいられなくなったんだと思います。でも、少しも可哀そうだとは思いませんでした。
それでも、彼女が本当にチョコレートを貰いに行ったのかどうかは、気になっていました。わたしは、お菓子の中で一番チョコレートが好きだからです。
「ミオちゃん、公園行ったかな」
ごみ箱を抱えながらポツリとつぶやくと、それを聞いた男子グループの一人が言いました。
「今、中央公園なんか行ったらやべぇぞ! 妖怪ばばあにやられるぞ!」
「妖怪?」
聞き返すと、もう一人の男子が、偉そうな態度で教えてくれました。
「お前、知らなかったの? あの公園に夕方『チョコレートばばあ』が出るんだぞ」
「この前、行方不明になった東小の子も、あそこでいなくなったって。チョコレートばばあはな、チョコレートいるかって聞いてくるんだ。それで、『ちょうだい』って言うと腕をもがれて、『いらない』って言うと舌を切られる。答えないで逃げようとすると、異次元に連れてかれるんだ」
そんな話は初めて聞きました。頭のどこかに、ミオちゃんの顔が引っかかっています。もしもチョコレートばばあに出会ったら、ミオちゃんはどういう顔をするでしょうか。さっきみたいに泣くでしょうか。
そう考えると居ても立ってもいられなくなったわたしは、興味を無くして遊び始めた男子たちを置いて、中央公園を覗いてみることにしました。
中央公園は、図書館の裏にある広い公園です。昔は散歩コースで人気だったみたいですが、今は雑草がぼうぼうに茂っています。わたしは先生に怒られたくなかったので敷地には入らず、帰り道から見える東屋の様子を遠目でながめました。
木々の陰になった東屋に、誰かが座っています。ミオちゃんでした。
ボロボロの椅子に座って、しょんぼりと肩を落としています。
わたしは、ざまあみろと思いました。思わずクスリと笑ってしまいました。
そのまま帰るつもりでしたが、ギクリとして立ち止まります。
キュルキュル、キュルキュル。
いつのまにか、手押し車を押したヨボヨボのお婆ちゃんが、ゆっくりとミオちゃんの後ろから近づいていくのです。灰色の髪はボサボサで、顔なんか見えません。洋服もなんだかおかしいんです。赤のような、茶色のような、まだら模様のボロ布を引きずっています。
振り向いてお婆ちゃんに気が付いたミオちゃんが、何か言っています。聞き取れませんがその顔はみるみる強張って、ジリジリと後ずさりをしました。
その時です。
ミオちゃんと目が合いました。嬉しそうにこちらへ手を振ります。
「アイちゃん? アイちゃーん!!」
お婆ちゃんの顔が、グルリとこちらを向きました。その両目は真っ黒にくぼんでいて、とても人間には見えませんでした。わたしは悲鳴を上げて逃げ出しました。
後ろから、助けて、と聞こえました。でも足は止まりませんでした。止めたくなかったのです。ミオちゃんが捕まれば、お婆ちゃんはそれで満足する。胸の奥でふっと何かが緩んだのを、わたしは確かに感じました。
家に着いて、お母さんの顔を見たとたん、目の前が真っ暗になりました。気が付いたら、もう朝になっていました。
お母さんは心配しましたが、熱も無かったので、わたしは学校へ行くと言いました。ミオちゃんが来ているかを確認したかったのです。でも、ミオちゃんは学校に来ていません。朝の会がもう少しで始まるのに、席は空のままでした。
なんだか背中がぞわぞわして、寒くて寒くて、わたしはその場にうずくまりました。保健委員のさとみちゃんが、保健室へ連れて行こうとしてくれましたが、断りました。吐いてしまいそうで、それを見られたくなかったのです。
校舎のはずれにある保健室に向かって、ひとり長い廊下を歩いていると、驚いたことに昇降口からランドセルを背負ったまま息を切らしたミオちゃんと、ミオちゃんのお母さんが入ってきました。動けないでいるわたしに、お母さんは笑顔で頭を下げて、そのまま帰っていきます。
ミオちゃんはうつむいたまま、立ち尽くしています。その目からボロボロと涙がこぼれました。わたしが声をかける前に、駆け寄ってきて片腕に縋りつきました。その体は、震えていました。
「ごめんね! ごめんね! でも、あのお婆ちゃんが言ったの! これをアイちゃんに渡せば、許してくれるって。かわりにできるって言ったんだもん!」
ミオちゃんがわたしの手に無理やり押し付けてきたのは、チョコレートでした。見たこともない古臭いパッケージには真っ黒い手垢がベタベタとついています。甘ったるい香料の裏に隠しきれない、夏場のゴミ捨て場のような、じっとりとした腐敗臭が鼻の奥に突き刺さります。ところどころに散ったシミは、固まった血のような赤黒い色をしていました。
わたしの口から、ギャッと鳥のような声が出ました。
振り払うと、チョコレートは地面に落ちて、無惨に砕けました。破れた銀紙から、土塊色のチョコレートと一緒に、白くて細長い何かが、無数にこぼれ出しました。
モゾモゾとのたうつそれらは、あっという間にわたしの足元へ這い寄ると、上履きと靴下の隙間から、わたしの体温を求めるようにズルズルと中へ潜り込んでいきました。
「……あたしは助かる! 助かるんだ! アイちゃんが、受け取ったから! あたしは悪くないもん! あたしは、悪くない!」
ミオちゃんは狂ったようにそう叫んで、背中を向けて走り去りました。
わたしは目の前が真っ暗になりました。足の指の間で、何かが蠢く感触が消えません。
頭の中に、昨日の男子たちの言葉が蘇ります。
ちょうだい、と言えば腕をもがれる。
いらない、と言えば舌を切られる。
逃げようとすれば、連れ去られる。
じゃあ、友達の名前を呼んだ子は?
ミオちゃんは、なんで無事なの? なんで助かったの?
じゃあ。
――じゃあ、ミオちゃんからチョコレートを受け取ったわたしは、どうなるの?
さっきから聞こえる、キュルキュルという耳障りな音はなんだろう。
静まり返った廊下に、冷たいワックスの匂いと、錆びた鉄の匂いが立ち込めていきます。
振り返る間もなく、呼吸すら忘れたわたしのすぐ耳元で、スローモーションみたいに伸びきった声がしました。
ぃ い タ だ キ ま あ ァ あ あ す ゥ
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